僕は子どもの頃から、幼馴染の夢ちゃんのことが大好きだった。<br />けれど、夢ちゃんの母親は筋金入りの男嫌い。<br />軽薄な夫に裏切られ、女手ひとつで夢ちゃんを育ててきたんだから、それも仕方がない。<br />夢ちゃんの傍にいるために、僕は忠実な下僕としての人生を選んだ。<br />しかしそれは、世を忍ぶ仮の姿。<br />二人きりになったら、夢ちゃんは僕のことを「だんなさま」と呼ぶ。<br />そして、僕らの関係は、逆転する……