ヌリタス〜偽りの花嫁〜
少年として育てられた少女。
ある日を境に、運命が劇的に変わっていく――騎士に憧れている名もない少年は、歴史あるロマニョーロ伯爵家の下人として雑用をこなしていた。
17歳のある日、少年は初潮を迎えて自分が女性であることを母親から告げられる。
伯爵との間に身篭った子供であったが、母親は子供を守るために人知れず少年として育て上げていたのだ。
伯爵は子供の存在を知ると、自分の娘であるメイリーンを不遇な婚約から守るため、子供を影武者に立てると決める。
その瞬間、子供は17年間なかった名前を与えられ、人生が劇的に動き始める。
与えられた名は「ヌリタス」。
意味は、「無」だ。
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