鏡を通り抜けたら、そこは全てがあべこべな世界でした――貴方は気がつくと、真っ黒な世界をさ迷っていました。貴方には記憶がありません。自分が何者なのかも、名前すらも分かりません。真っ黒な世界は貴方以外誰一人としておらず、貴方は不安と淋しさで胸がいっぱいになります。そんな時、貴方は一人の少年と出会います。輝く金色の髪に美しい碧眼を持つ少年の名は「アリス」。「アリス」は貴方を見るなり、貴方を「ありす」と呼びます。どうやら、彼も記憶を失っており、「アリス」という名前以外、何も思い出せないようです。困った貴方は、嫌がる「アリス」を連れ、再び世界をさ迷います。やがて、貴方とアリスは水晶で出来た大きな大きな鏡を見つけます。鏡の中は、和と洋が混じり合った大正時代の様な世界で、貴方は不思議と懐かしさを覚えます。そうして、貴方とアリスが鏡を覗き込んでいると、通り抜けて鏡の国へと入り込んでしまいます。鏡の国では、性別が逆転した童話のキャラクターが貴方を『ヒロイン』として迎えます。鏡の国で各童話の『ヒロイン』となった貴方は、ちょっぴり不思議で歪な物語をちょっぴり歪んだ童話の主人公たちと紡ぐことになります。果たして、この物語の行く末はどうなってしまうのでしょう?【エピソードI】・シンデレラ編・赤ずきん編「 大正×対称アリス 」シリーズはこちら♪