都内の中学校で、三年生の佐田が同級生の石村を刺す事件が起きた。所轄署の取り調べで佐田は、老人のような口調で「邪魔をしたから懲らしめたのだ」と語り、係員を簡単に振り切り警察署から姿を消してしまうのだった。被害者の石村を訪ねた警視庁の富野は、石村が佐田の狐憑きを除霊しようとして刺されたと聞かされる。旧知のお祓い師・鬼龍光一とともに佐田を捜し、除霊に向かう富野。だが、次に豹変したのは、なんと石村の方だった──。本当に狐憑きの仕業なのか? そして次々と中学生の間で発生する類似の事件。そこには意外な共通点が浮かび上がる。