「教えてくださるのでしょう? その……男性のことを。た、楽しみだわ」おだやかな笑みから変貌して、冷徹な表情を見せるヘンリー。婚約破棄を受け入れず、一歩も引かないキャロラインを秘密の屋敷へと連れていく。そこは、かつてヘンリーの父が愛人を囲っていた忌まわしい場所であり、ヘンリーが愛する○○が暮らしていた場所でもあった。大人の女性として扱ってほしい一心でついてきたキャロラインだったが、屋敷の中のしつらえや、何に使用するのかよくわからない‘鉄の筒’に困惑してしまう。そんなキャロラインに感情の読めない笑みを浮かべ、ヘンリーが告げる。「脱いで、キャロライン」うろたえながらも、コルセットの紐に指をかけるキャロライン。背徳の匂いに動悸が早くなっていき――。気づいたときには、シュミーズは足元に落ちていた。婚約破棄を目指す夢見がち令嬢と、猫好きが高じてちょっとあぶない腹黒伯爵の、年の差ヒストリカルラブロマンス。