新興宗教団体の危険にさらされながらのツアーのさなか、さらなる災厄が矢代俊一を見舞う! シリーズ第10巻。神の苑頌霊教団の魔手に脅かされるなか、矢代俊一のレコ発ツアーは再開された。俊一のマンションが教団の信徒達に見張られていたために、バンド・メンバーやスタッフと共に事務所に泊まりこんでのツアー出発だった。そして、野々村マスコミ研究所で働く風間俊介やファンクラブの面々に守られながら新幹線で神戸へ向かうが、その車内にも信徒達はまぎれ込んでいた。さまざまな不安を抱えつつも神戸のコンサートは成功裏に終了、しかし、終演後の楽屋に現れたのは、なんと彼に邪恋を抱き陋劣な無法を働いてきた渥美公三だった。矢代俊一シリーズ第10巻。【著者】栗本薫1953年東京生まれ、2009年病没。1977年群像新人文学賞評論部門を、1978年江戸川乱歩賞を受賞して文壇デビュー。小説は栗本薫名義、評論などその他の活動は中島梓名義で発表する。正伝130巻、外伝21巻のグイン・サーガ・シリーズ、伊集院大介シリーズ、魔界水滸伝などのシリーズ作品をはじめとする小説のほか、評論、エッセイなど400点を越える著作が刊行された。また、ミュージカルを手掛けるほかジャズ・アルバムとして「THE LAST LIVE」がある。