アムステルダムへ向かう列車で、セクシーなブロンドの青年が向かいに座った。彼――チャドとの会話は弾んだが、何事もなく駅で別れた。当然だった。私には夫がいる。翌朝、散歩中に財布をすられたことに気づいてホテルに戻ろうとしたとき、私の財布を手にチャドが現れた。いたずらのお詫びにコーヒーをおごると誘われ、カフェに入った。「あの……」彼は照れくさそうに言った。「すごく惹かれてるんだ。モーガン、もっとあなたが見たい。意味わかるよね」夫を裏切る気はなかった。「話をするだけなら問題ないわ」「それなら、もしも一緒にあなたの部屋に行ったら、僕があなたをどんなふうにファックするか、詳しく話してもいい?」心臓が早鐘を打ちはじめた。肉体的な関係には進まないのだ。あと数分くらい……。「いいわよ、チャド」「僕はあなたを壁に押しつけ、両手で顔をはさむ。それから舌であなたの唇を開き、じっくりとキスをする」私は彼の目を見た。欲望の波が体の奥深くからこみ上げてくる。「あなたの喉に歯を立てたいと言ったら?」低く甘い囁きに、私は催眠術にかかったようになって……。