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【日本文学】タグのライトノベル・小説

著者は知人の家で池の中にかきつばたの狂い咲きを見た。が、見たものはそれだけではなかった。水面には女の死体が浮いていたのだ―終戦時の混乱を描いて鬼気迫る「かきつばた」。早稲田の貧乏学生の著者は田舎の兄に送るつもりだった無心状を、あろうことかレポートと取り違えて敬愛する師・吉田絃二郎に提出してしまった―ほのぼのと心なごむ青春回想記「無心状」。名品全15編。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
56歳になる大学教授の夫は体力も性的な欲求もめっきり衰えているが、観念的な欲求は旺盛である。そこで、45歳の妻を奔放な女にして、性の享楽を得たいとの願望を日記に書き、それを入れた引き出しの鍵をわざと落し、妻に読ませる。妻も日記に夫の期待に添う気持のあることを書く。ひそかに見られることを願って綴った互いの日記という形をとった『鍵』の他『瘋癲老人日記』を収録。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
南太平洋の王国イリアキに残る謎の砂絵「金の汗」。世界の行く末を告げるというその伝説が解明された時、かつて跋扈した日本人の欲望と情念が甦る。明治末期に移民として辿り着いた鉱夫。戦時中に軍の機密を帯びて訪れた特攻隊兵士。彼らは、この地に何を封印したのか? 三つの時代を往還しながら、物語の陶酔に誘う南洋小説の傑作!
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
若き医師・一ノ瀬希世は、伊豆諸島の小さな島の診療所に赴任してきた。人口四百人弱の同地には、健康増進運動が浸透している。住民たちは皆いきいきと暮らしており、長患いする者もいないという。だが、その運動に関心を抱いていた旧友の女性新聞記者が突然失踪。希世は不審な死や陰鬱な事件に次第に包囲されてゆく。この島で、一体何が起きているのか――。戦慄の医療サスペンス。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
新米巡査の高木聖大は、世田谷区等々力の交番に赴任した。大事件などない閑静な住宅街で、不眠症のおばあさん神谷文恵の夜の話し相手が聖大の目下の役割だった。ところが、ひょんなことから、聖大は指名手配中の殺人犯を逮捕するという大手柄を挙げた。以降、文恵の態度が微かに変化する。文恵を含む七人の老人グループが聖大に近づいてきた……。人気沸騰中、聖大もの四編を収録。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
物部家の巫・影媛は、神の声を聴くため翠鳥となって森を飛び回るうち、鹿狩りに熱狂する平群家の臣・志毘に出会い、恋に落ちる。しかし両家は対立する間柄、そして彼女はすでに皇太子に求婚されている身だった。特異な想像力と類まれな言語能力で描き切った、鮮烈な愛の物語。新潮新人賞最年少受賞の新鋭による待望の第二作。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
聖職者でありながら、神の教えに背いて結婚し、教会を去っていくカトリック神父の内面の孤独と寂寥を抉る『影法師』、秀吉の朝鮮出兵で日本に伴われ、変転する運命に翻弄される朝鮮娘のキリスト教との出会いを描く『ユリアとよぶ女』、強固なキリスト教信者であった母の烈しい生き方を、幼い‘私’の眼でとらえた『六日間の旅行』など、人間と信仰に対する深い洞察にみちた作品集。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
ヤクザ、ホステス、不動産業者、町役場の出納室長。欲望と思惑は複雑に絡み合い、互いを取り返しのつかない地点へと追い詰める。情事と裏切り、そして二つの巧妙な殺人の後、彼らの目に映った世界とは? 八〇年代半ば、バブル期の和歌山を舞台に、怒濤のスリルと静謐な思索が交錯する。著者の新たな到達点を示す傑作長篇。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
乳癌と闘いながら、懸命に仕事を続ける、泣き虫先生(「雨に濡れて」)。診療所を守っていた父を亡くし、寂れゆく故郷を久々に訪れた勤務医(「百日紅」)。三十年間地域で頼りにされてきたクリニックを、今まさに閉じようとしている、老ドクター(「終診」)。医師は患者から病気について学ぶのではなく、生き方を学ぶのだ――。生命の尊厳と日夜対峙する、十人の良医たちのストーリー。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
分裂病と覚醒剤中毒の治療・研究に成果を上げている、南仏マルセイユの大学病院解剖実習室で、首なし死体が発見された! だが、被害者とおぼしき元患者のカルテは消えている。疑惑を抱き、調査を始めた日本人精神科医・水野の周囲で次々に起こる、不可解な事件。暗号名〈カシスの舞い〉の意味するものは。そして、脳研究所で行なわれている実験とは――。戦慄の医学ミステリー。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
大地震や富士の大噴火が続くなか、佐渡島の鉱山開発、貨幣改鋳の断行など財政の舵取りを担った荻原重秀。辣腕勘定奉行は解任され、その翌年、落命した。二十年の時を経て、その死の実態を記した文書が出回る。荻原の近くにあった父に不信感を拭えず、娘のせつは佐渡を目指す。歴史の暗部と父子の葛藤を見事に描き切った超大作。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
定年退職して暇をもてあまし、素人のくせに事務所を立ち上げた還暦探偵コンビ、憲幸と勉。最初のお客である美しい人妻の依頼で、空き家となった洋館の持ち主を捜し始めた二人は、なんとそこで白骨死体を発見してしまう。いったい殺されていたのは誰なのか。そして屋敷に隠された秘密とは――。危なっかしくも果敢なオヤジ探偵の大奮闘。めくるめく展開が待ち受ける長編ミステリー。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
すぐれた企画力で大阪勤音(勤労者音楽同盟)を牛耳っているニヒルな敏腕家流郷正之は、勤音内部の政治的な傾斜を感じている。勤音組織は人民党とつながっているのではないだろうか? 党との関係を探るため、流郷は美貌の経理責任者江藤斎子と情事を重ねた。だが、すべてを知った時、流郷は……。政治の手で操られる集団の無気味なエネルギーを綿密な調査と豊かな筆力で描く長編。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
気がつけば、おれは石川五右衛門だった…。神出鬼没に時空を飛ぶ作家一家。読者を物語のブラックホールに突き落とし、ねじれた迷宮へと誘う表題作。被害者の遺族が死刑囚の刑を執行するという狂気の設定で、獄中で執筆し続けた囚人作家の断末魔を描く『天の一角』。長年の忍従に暴発した作家夫人の怒濤の糾弾を活写する法廷劇『妻の惑星』等、表現への熱い慟哭が刻まれた傑作7編。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
惨殺された父母の仇を討つ――しかし、ときは明治時代。美風として賞賛された敵討は、一転して殺人罪とされるようになっていた……新時代を迎えた日本人の複雑な心情を描く「最後の仇討」。父と伯父を殺した男は、権勢を誇る幕臣の手先として暗躍していた……幕末の政争が交錯する探索行を緊迫した筆致で綴る「敵討」。歴史の流れに翻弄された敵討の人間模様を丹念に描く二篇を収録。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
米兵捕虜の生体解剖事件で戦犯となった過去を持つ中年の開業医と、正義の旗印をかかげて彼を追いつめる若い新聞記者。表と裏のまったく違うエセ文化人や、無気力なぐうたら学生。そして、愛することしか知らない無類のお人好しガストン……華やかな大都会、東京新宿で人々は輪舞のようにからみ合う。――人間の弱さと悲しみを見つめ、荒涼とした現代に優しく生きるとは何かを問う。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
明治時代、文士は貧乏の代名詞だった。日露戦争や二度の世界大戦という激動の時代に、その状況はどう変化していったのか。痛ましい生活難をしのぎ、やがて社会的地位を獲得、ついには億を稼ぐ高額所得者が輩出するまで……。日記や書簡、随筆に綴られた赤裸な記録をもとに、近代文学の商品価値の変遷を追うユニークな試み。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
呪いめいた言葉をつれて、女と暮らすつもりの男が、女を亡くした友と旅に出る。彼らの視るものは、紅葉が燃えて狂ったように輝く山と、女人の匂い立ちのぼる森。そして夜には、谷を流れるあの鐘の音が、昏い峠に鳴り渡って――。三十男二人の妖うい山路を描く表題作ほか全八篇。現代日本最高峰の作家による言語表現の最先端。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
地方から都会に出てきて、ひとりで暮している若い女のもとに届いたダイレクト・メールの内容は? だれもが見すごしてしまいそうな、目立たない家に住んでいる夫婦者の正体は? 熱帯の小さな国の独裁者に捕えられた男の運命は? めまぐるしく移り変る現代社会の裏の裏のからくりを、寓話の世界に仮託して、鋭い風刺と溢れるユーモアで描くショートショート28編。
公開日: 2017/04/13
SF
ライトノベル
 
太平洋戦争中から終戦直後にかけて、著者は〈日本婦道記〉と題した短編を発表し続けた。初期の代表作となったこのシリーズには、未曾有の非常時にあって、古来、戦場の男たちを陰で支え続けてきた日本の妻や母たちの、夫も気づかないところに表われる美質を掘起こしたいとの願いが込められていた。本書には、「忍緒」や「二粒の飴」など、文庫未収録の本シリーズ作品のすべて、17編を収録。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
痴呆の老女の心に甦る初恋の少年との幼い遊戯の思い出(「紙」)、祇王寺の庵主の「男」をめぐるすさまじい逸話(「露」)、放浪の僧侶が抱く、さる女性の絹のように豊かな黒髪(「髪」)など、人間の宿業の深さを炙り出す11の物語。なかでも表題作の「髪」は寂聴訳「源氏物語」から生まれ、新作能『夢浮橋(ゆめのうきはし)』として上演され評判を呼んだ作品。煩悩を照らし、光明を見いだす短編集。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
ユダヤ人大量殺害という任務を与えられ、北の大地で生涯消せぬ汚名を背負ったアルベルト。救済を求めながら死にゆく兵の前で、ただ立ち尽くしていた、マティアス。激戦が続くイタリアで、彼らは道行きを共にすることに。聖都ヴァチカンにて二人を待ち受ける‘奇跡’とは。廃墟と化した祖国に響きわたるのは、死者たちの昏(くら)き詠唱か、明日への希望を込めた聖歌か――。慟哭の完結編。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
ろうたけた美貌とたぐいまれな才を宿し、大正歌壇に彗星の如く登場し、束の間の輝きを放って突如消息を断った幻の歌人御室みやじ。河内長野の大地主の総領娘として、苛酷な因襲に抗いながら、国文学者荻原秀玲との宿命の恋に全てを賭け、略伝に夭逝と記されたように、自らの生をまで世間から葬り去った、激しい情熱と苦悶に貫かれたその半生を重厚な筆致でたどった長編小説。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
高速道路が開通して人気の新羅山。新設された山岳救助隊のため講演に訪れた南アルプス警察署の夏実と静奈、登山サイトの同行者募集に応じた沙耶、そして一人さまよう傷だらけの少年……山に噴火の兆しが現れた時、人間たちの絆が試される。パニック・アクション×クライム・サスペンス=一気読み必至の山岳ミステリ!
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
業界ランク第10位の阪神銀行頭取、万俵大介は、都市銀行再編の動きを前にして、上位銀行への吸収合併を阻止するため必死である。長女一子の夫である大蔵省主計局次長を通じ、上位銀行の経営内容を極秘裏に入手、小が大を喰う企みを画策するが、その裏で、阪神特殊鋼の専務である長男鉄平からの融資依頼をなぜか冷たく拒否する。不気味で巨大な権力機構〈銀行〉を徹底的に取材した力作。 ※当電子版は『華麗なる一族』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
〈俺は人間の世界が嫌や。言葉も不自由やし……俺もお前たちの中に入りたいわ〉 ドモリで気が弱いために人とうまく接することができず、人間よりも動物を愛した福本一平は、野生の日本猿の調査に一身を捧げる決意をする。しかし、猿の餌づけに精魂をかたむける彼の前には、大資本が、無理解な人間たちが立ちふさがる。一人の弱い人間の純朴でひたむきな生きかたを描く感動の長編。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
老いた名投手の悲願を叶えるため、災いが襲うことを承知で呪術を使う男の話「枯葉の中の青い炎」。一カ月だけ愛人と同棲したい、という夫の望みを聞き入れる妻が妖しい「ちょっと歪んだわたしのブローチ」。奇妙な匂いに誘われて妻の妹をレイプしてしまった男のモノローグ「水いらず」など、濃密な味わいを持つ六つの物語。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
「ソクラテスより頭の強い人間はいますか」聞き間違えた神託のせいで頭突き勝負が始まって(「ソクラテスの石頭」)。論理学の講義が苦痛で仕方がない未来の大王は……(「アリストテレスの論理が苦」)。若く美しい婚約者とモメた四十男のヘーゲルは思慮深すぎる手紙を書くが(「ヘーゲルの弁証法的な痴話喧嘩」)。哲学史に燦然と輝く巨星たちを笑いのめし、叡智の扉へと誘うユーモア小説。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
昭和の暮らしと家族を書きつづけた向田が「貫太郎のモデルは私の父である」と語り、最も愛着の深かった一作。口下手で怒りっぽいくせに情に厚い東京谷中(やなか)の石屋の主人、寺内貫太郎。が、TVドラマの肝である、娘を嫁がせるまでのゴタゴタと婚礼は小説では描かれていなかった。全集等の編集者が向田脚本で後半をノベライズ、代表作の全貌を味わえる「完本」。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
ついに中山国は滅亡した。祖国を失った楽毅は趙の主父から仕官の誘いを受けたが、折しも王位の継承をめぐり趙では内戦が勃発。主父は無惨にも餓死に追い込まれた。諸国を転々とし雌伏のときを過ごしていた楽毅の前途に光明がさす。楽毅の将才を高く評価する燕の昭王が三顧の礼で迎え、大望を託そうとしていた……。三国志の諸葛孔明、劉邦らを魅了してやまなかった名将を描く歴史巨編。
公開日: 2017/04/13
ライトノベル
 
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