「あのときのわたしには、自分よりも大切な人がいた。それが、永遠に続くものだと信じていた」130万部を突破した『世界から猫が消えたなら』著者、最新刊。精神科医の藤代は、1年後に恋人・弥生との結婚をひかえていた。付き合って3年、結婚に向けてすべてが順調に進んでいるはずだった。そんなある日、藤代の大学時代の恋人・ハルから唐突に手紙が届く。‘天空の鏡’があるウユニ湖から送られてきたその手紙には、今のハルの瑞々しい恋模様とともに、大学時代の藤代との別れ、そして過去の知られざる真実が綴られていた。時を同じくして、恋人・弥生、その妹・純、藤代の職場の後輩・奈々の恋愛感情にも劇的な変化がおとずれる。愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどもなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか――。失った恋に翻弄される、12カ月がはじまる