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【日本文学】タグのライトノベル・小説

酔う、とはどういうことだろう?酔った自分をまるで憶えていない、とは、どういうことだろう?酔っている自分が本当なのか、嘘なのか。大量のドライ・マティーニがもたらした奔放な行動が翌朝には耐え難い羞恥に代わる、としたら昨日の私とは何であり、今日の私は何だろう?酔って無意識に呼んだのか、本音が出たのか。男の悪戯に身もだえする翌日の彼女を、男は愛さずにはいられない。【著者】片岡義男1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
私立探偵アーロン・マッケルウェイシリーズの一篇。人はそれぞれ裸の一個人でありつつ、職業を持つことによって、社会から認知された存在になる。しかしその職業から微妙に逸脱し、あるいはそれがボーダーレスのゆらぎの中にある時、小説を推進する出来事が起動する。今回の短編でアーロンが巻き込まれるトラブルはカリフォルニアに巣食う犯罪によって起きたもの。今度のマッケルウェイは、文字通り「素っ裸」だ。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
婚姻関係にある相手以外の人物と一線を超えた付き合いをした場合、倫理的に指弾されたり、感情がもつれあってトラブルになったりと、そういう社会に我々は生きている。その行為を「された」側より、「した」側が非難されるだろう。やがて彼女は行動する。追い出されての行動ではあるものの、自らのクーペを夜通し走らせ、東京から京都まで。待っているのは、モーニング・コーヒーというカタチをした愛情だ。【著者】片岡義男1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
1組の夫婦がいる。2人は「肉体」派だ。片岡義男の小説がいつもそうあるように、2人の関係の齟齬をそれぞれが所持して1人でわだかまる、というようなことは一切ない。男は妻を何十回も「美人だ」とほめちぎる。女にも悩みはない。いささかの浪費癖があるが、だらしなさではない。ところがある時、道が2本になった。1人に1本になった。その唐突さの前に女が感じるのは「くやしさ」だ。すぐれた肉体の持ち主である彼女は悲しむ前にエクササイズを自らに課し、そして新たに再出発する。【著者】片岡義男1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
片岡義男の小説において「彼女」と「彼」は偶然に出会う。昨日までは互いの存在をまるで知らなかった同士だ。夜のスナック。同じ曲をジュークボックスでかける、という偶然。帰る家がない、という出来過ぎの状況。夜の東京の、遊歩道。世田谷、環七、環八あたり。2人が歩く、昼とは違う表情の東京が美しい。やがて偶然(またしても偶然だ)に自転車を手に入れる。自転車によって、2人の移動エリアは一気に拡大する。そしてワン・キッス。それがまさかの、最後のキス。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
小説の前半部は、夜の海だ。星空と月明かりがあり、その絶妙の光の中で「僕」は海と、この島と、サーフボードが完璧に調和した幸福に身を委ねる。しかし、突然、かつて聞いたことのない重低音を海の底から聞くことになる。それはいったい何の「前兆」か?開発の手が伸び、変わりゆく島に、やがてすべてを押し流す決定的な出来事が訪れる。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
世界中で日本に最も程遠い場所を探して出会ったのは、ナイル川上流の広大な湿地帯。果てしない青空と生い茂るパピルスだけの‘緑の砂漠’-----南から北へ東から西へ、世界を旅する作家は土地の姿を見つめ、人やけものたちと出会い、口福を味わう。豊富な知識に裏打ちされた、楽しく奥の深い紀行エッセイ集。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
起点は港のフェリー・ターミナル。そこでハーレー スーパーグライドに乗る美女を目撃した4人の男たちは戯れに愛車で彼女の追跡を試みる。彼らの曖昧な予想に反し、彼女は何度も給油を繰り返してはいっこうに目的地に着く様子もなく、完全に夜に入った。仲間たちが帰っても追跡を止めない敏幸は、何物かにとりつかれはじめる。真の闇の中、先を行く彼女の赤いテールランプだけが見えている。なぜ彼女は走り続け、彼はなぜ追っているのか。やがて、読者を置き去りにする衝撃のラストがやってくる。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
2つの不良グループがある。抗争が起き、犠牲者が出る。やられたら、やりかえす。必然的にそれはエスカレートしていき、ある時ついに一線を超える。留まってはいられない、だから走る、走る。しかし、走っても行く所は無いのだ。それが起きてしまったらもう明日が来るわけない。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
とある南の島で小惑星の微かな現象を観測するのに、大統領の噴水のライトアップが邪魔をする。その明かりを消すために果敢な行動に出る青年。天文学教授の若かりし日の冒険がユーモラスに描かれる。『マシアス・ギリの失脚』の執筆の過程で生まれた短篇。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
月明かりのハイウェイを、巡業用バスが走っている。運転しているのはアマンダ。女性として、妻として、母として完璧であり、カントリー・ミュージシャンの夫は、あらためて惚れ直している。結果、20年前のヒットに並ぶ傑作「アナザー・ラブ・ソング」が生まれた。だがしかし、巡業やカントリーを取り巻く様々な人々がすべて幸福なわけではない。だからこそ、アマンダの充実した人生は輝いている。私立探偵アーロン・マッケルウェイ・シリーズの中では事件らしい事件の起こらない地味な一編ながら、読後に深い余韻を残す作品である。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
何も起こらない小説、と言ってみたくなる。それはもちろん嘘で、ここには女と男が登場し、女は仕事をこなし、男は女を送りおどける役目を果たしている。それは非合法に抵触しているものの、そのことによる翳りも屈託も、そして危機もない。すべては淡々と過ぎて行き、彼女と彼はどちらかといえば陽気である。世間にはカメラやビー玉で妙な遊びをする男もいるが、それも驚くようなことではまったくない。むしろ関心は雨が降るか降らないか、そちらのほうだ。降りだした雨には、演歌がよく似合う。【著者】片岡義男1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
舞台は、毎朝、毎夕、無数の鳥たちが飛びまわり、鳴きさわぐ南洋の島国、ナビダード民主共和国。鳥たちは遠い先祖の霊、と島の人々は言う。日本占領軍の使い走りだった少年が日本とのパイプを背景に大統領に上り詰め、すべてを掌中に収めたかに見えた。だが、日本からの慰霊団47人を乗せたバスが忽然と消え、事態は思わぬ方向に転がっていく。善良な島民たちの間で飛びかう噂、おしゃべりな亡霊、妖しい高級娼館、巫女の霊力。それらを超える大きな何かが大統領を飲み込む。豊かな物語空間を紡ぎだす傑作長編。谷崎賞受賞作品。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
ロディオ・バム(Rodeo Bum)のBumとは、浮浪者や怠け者、ルンペン、無能の者、といった意味。ブロンク・ライダーと呼ばれる一人の男の中にはロディオがもたらす熱狂、すなわちどこか人間をダメにしてしまう要素とロディオがスポーツになっていく過程でそぎ落ちた、ロディオのルーツに係わる何ものかが残っているようだ。だから、大会のためやってきた数百人のライダーたちが町を後にしても彼はまだ酒場で飲んでいる、一人のlooser(負け犬)として。ようやくその彼も町を去る時、取り残される白のサンダーバードがあまりに美しい。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
なんとも不思議な短篇である。そして、小説としての不可思議な、割り切れない、ニュアンスに富んだ魅力が充満している作品。片岡義男は、なぜ? ではなく どのようにして? を書く作家である。とても起こり得ないようなことがなぜ起こったか、ではなく、それが確かに起こった、ということが重要だし、突発的だろうがアクシデントだろうが、それがどのようにして起きたのかが問題だ。そして交錯する生と死の傍らに、まるで中間地点のように失神がある。【著者】片岡義男1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
長さとしては長編小説だが、一続きの物語があるわけではない。「あとがき」が簡潔に説明しているようにエッセイのような、小説のような、様々に印象的な鮮やかなシーンを、前後の文脈なく、28編、集めている。ごくささやかな共通項として、どの掌編にも風が、あるいは風の気配がある。夜の、ビジネス街の、電話ボックスの、大きな公園の、少年の、別れ話の、プールの、汚染されて住めなくなった島の、その風。風にはコーヒーがよく似合う。できれば、たっぷりと2杯だ。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
映画の撮影のために、スタント・ドライヴァーが召還される。男の名はトリッシュ・ブラドレー。黒人だ。映画監督も撮影監督も彼に絶大な信頼を寄せ、彼もまた、終始、余裕の笑みを絶やすことなく危険なシーンをこなしていく。過去に追った傷が、ブラドレーにこの職業を選ばせているがその屈託が仕事に影を落とすことはない。ドラマを作るための失敗も葛藤もない完璧なアンチクライマックス・ノヴェル。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
シンガソングライターの自伝を出版するための、ゴーストライター。その仕事を引き受けた彼女は、インタビューと取材を兼ねて様々な土地へのコンサートツアーに同行する。仕事の仕方は極めて丁寧かつ優秀だ。そして何人もの男たちが、短い逢瀬のためにホテルの部屋を訪ねてくる。そうした日々を経て、束の間、東京の自宅マンションに戻った彼女をやさしく迎え入れるブランケットにくるまり、ようやく彼女は深い眠りに落ちる。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
女と男がいる。女が「終わりにしたい」という。男は「なぜ?」と聞く。人類が、これまで無限に繰り返してきた行為だ。いったい、平行線ではない別れ話というものが、あるだろうか?終わりにすることと嫌いになることは違う、という言葉がそこにあり、しかしその言葉は2人のあいだで共有されない。されないまま、しかし2人は3度、話すために会う。一度目と二度目は雨。しかし三度目は晴れた。すべてを終えて、窓から見えるのは、きれいなブルー・ムーン。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
クラブのホステスと、たまたま店に来た一介のサラリーマン。決定すること、依頼することが女の役目であり、引き受けること、運転することが男の役目だ。女はアルコールを、飲む、飲む、飲む。男は部屋に連れて行くこと、待つことくらいしかすることがない。時間が経過し、女の懸案が済んで、正月五日。夜ではなく、アルコールはなく、ベーコンエッグとマーマレードを塗ったトーストとささやかな出発の朝が来る。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
21歳の若き私立探偵アーロン・マッケルウェイ・シリーズの一編。世間から見れば、何不自由ない生活をしているように見える女性の突発的な悲劇が新聞記事になり、その記事を手にした女性がアーロンに仕事を依頼する。彼女は記事に出ている女性と同年齢、仕事も同じだった。アーロンが調査の途中で依頼主である彼女に電話をしたら……彼女もまた、記事の女性と同じ行為に自ら突き進んでいた。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
学生の夏休み。東京からオートバイでやってきて、あまりの暑さに、シャワー浴びたさに、分不相応なホテルに部屋を取ってしまう。部屋があり、スナックがあり、ビールがあり、そこに彼女がやってきて、思いがけないことになった。友人を呼び出したら、また思いがけないことになった。2つの思いがけないことのあいだに、彼女はいる。2人の男たちの目の前に、彼女はいる。彼女は責めてはいない、静かな悲しみが男たちをうちのめす。【著者】片岡義男1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
ロクでもない男、と言ってもいいかもしれない。販売促進課に勤めるサラリーマンだ。片岡義男の小説の多くの登場人物(男)がそうであるように、ここでも年齢は27歳。恋人らしき女のほうは、実に平凡極まりない名前で、しかしいい女。のように見えて…… さてどうだろうか。凡庸なようで、停滞のない会話。共に迎える朝。とりあえず、それだけあれば、なんとかなる。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
女が年上で、男がまだ女性を知らないなら、こんなふうに出会ってしまえばいい。これは、最強のご都合主義に貫かれた一編だ。オートバイで走っていたら、風呂上りの豊満な女と出くわし、向こうから追いかけてくる。飲んでも食べても支払いは女、喧嘩に巻き込まれてもあっさり勝ち、そして少し甘えたような、初めての経験。まさしくママの振る舞いだ。真夜中のママこそが、世の少年をこうして正しく教育する。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
雨の日のほうが多く、通称‘レインメーカー・アイランド’と呼ばれるポリネシアの島。広い場所が好きで、ただ旅をする目的だけで来た青年・西本は偶然、その島で皆既日食が見られるかもしれないことを聞く。島に渡った彼以外の観光客は、ほとんどがそれ目当てなのだ。しかし、あまりにも雨が多いため、見られる確率は3%もないだろうとメディアは告げる。にもかかわらず、「雨の伝説」に支えられて奇跡は起きた。島と、雨と、日食と、当地に生きるシンプルで強い人々の濃密な描写の数々が堪能できる美しい一編。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
片岡義男の作品の中にはしばしば、北米大陸の自然を相手に文明を最小限に切り詰め、自給自足の生活をおくる人々が現れる。これもまさしくその系譜につらなる短編だ。ティーンエージャーの頃から、シエラ・ネヴァダの大自然こそ自分が身を置くべき場所だという天啓を得て、14年の歳月を過ごし、その後、アラスカに移動して志を同じくする仲間たちと山荘を作った男がこの小説の主人公だ。そこにはおそらくヘンリー・デヴィッド・ソローや、シエラ・ネヴァダの大自然を守ることに一生をかけたジョン・ミューアの魂がこだましている。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
山は頼子に対して、すべての人間に対して、完全に無関心だった。この世界は何でできているのか。強烈な好奇心につき動かされた古代ローマのプリニウスはヴェスヴィアスの噴火の調査に向かい命を落とした。現代の火山学者頼子は自然の現象を科学的に分析しながら、自らの内なる自然に耳を澄ます。あるきっかけから彼女はひとり浅間山の火口に向かう。この世界を全身で感知したいという思いにかられて。人は自然の脅威とどのように折り合いをつけるのか。言葉はこの世界を語りきることができるのか。「池澤夏樹のいわば本質的な思考と感性が、比較的直接に姿をあらわしている重要な作品」(日野啓三による中公文庫解説より)【著者】池澤夏樹:1945年、北海道帯広市生まれ。小学校から後は東京育ち。以後旅を重ね、三年をギリシャで、十年を沖縄で、五年をフランスで過ごし、今は札幌在住。1987年に『スティル・ライフ』で芥川賞を受賞。その後の作品に『マシアス・ギリの失脚』『静かな大地』『カデナ』など。東日本大震災に際しては被災地を度々訪れ、その思いを綴った『春を恨んだりはしない』や、長篇小説『双頭の船』『アトミック・ボックス』を発表。2014年末より「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」の刊行を開始。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
女と男がいて、別れが生じようとしている。よくある話だ。別れは時に、唐突に訪れる。別れ話、とは言うけれど、どちらかが決めてしまったら決意はなかなか覆らない。2人にとっての最後の時間を、日常ではなく、列車や、ホテルや、自動車の中で過ごすことで時間ばかりでなく、互いの中を流れていく何かがあるだろう。もう二度と会わないのだとしても、その「流れ」を2人はその時、確かに共有している。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
サハリンの雄大な白樺から八重山諸島の豊穣なマングローブへ、さらには日本最東端に位置する絶海の孤島、南鳥島へ。東西3000キロ、南北2500キロにおよぶ探査の旅は、日本列島の多様な自然を明らかにし、旅人はその先にこの星の姿を見る。その眼差しは、荘厳な大自然とそこに暮らす人々への深い畏敬に満ちている。人類誕生の遥か昔より恒久に続く、大自然の厳かな営みを、鋭利な科学の眼と真摯な感受の視線で綴る12編の大紀行。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
はるかカナダにまで続く、気の遠くなるような面積の麦畑。熟練の腕を持つ指揮官の下、麦刈り隊に加わった青年は恐怖すら感じさせる、そして官能のゆらめきをたたえた麦畑の法外な物量の中で、かつてない身体の開放と地球と自分の体が一つになった感覚を獲得する。麦畑と一緒に在ると、風はひときわよく目で観察することができ、火はあまりに獰猛で俊敏に動く。そこにむきだしの、プリミティヴな人間の動きが接する。この純度の高さこそが、労働というものだ。
公開日: 2016/02/04
ライトノベル
 
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