【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
なんでも屋から「やり残し請け合い屋」に転身した青年テル。個性的な服装と独特な性格のWEBコンサル女子、木崎すずの手助けもあり、業績は右肩あがりだ。50年以上前の恋人の庭に、今何の花が咲いているか調べてほしい老婦人。余命僅かのため、うまく別れたいと願う夫婦。記憶喪失になった美女の、破られた日記……。一方、テル自身にも差出人不明の依頼が届く。謎解きの果て、優しい涙が止まらない、人生をやり直せる物語。
オーロラが教室を覆ったとき、女子高生たちの姿が忽然と消えた――。10年ごとに発生する神隠し。吉祥寺南高校・吹奏楽部24名は突如としてこの現象に巻き込まれ、謎の孤島に飛ばされた。忍びよる生きた影。螢のように輝く住人。常に変貌する自然や廃墟。襲撃による仲間の死。‘存在’と‘法則’に支配されたこの島で、彼女達は生き残れるのか!? 謎また謎、逆転に次ぐ逆転、そしてまさかの真実。衝撃の青春サバイバルミステリ!
「人を傷つけてしまうのではないか」という強迫観念に囚われている中学3年生の理子。身近な人間の殺人計画を「夜の日記」に綴ることで心をなだめ、どうにか学校生活を送っている。そんな理子の前に、彼女の秘密を知るという少年・悠人が現れる。秘密を暴かれたくなければ父親の殺害を手伝えと迫る悠人に協力するうち、徐々に彼に心を開いていく理子。やがて二人は計画を実行に移すが――。先読み不能、一気読み必至の青春ミステリ!解説 有栖川有栖
遺品博物館は、その名のとおり遺品を収蔵する博物館です。古今東西、さまざまな遺品を蒐集しております。選定基準については諸事情によりお話しできません。ただひとつだけ申し上げるなら、その方の人生において重要な物語に関わる物を選ぶことになっております。‘遺品’はときに、生者よりも雄弁である――謎の学芸員は、残された者に何をもたらすのか。『奇談蒐集家』の名手による8つの謎物語。
警視庁捜査一係の白鳥刑事、同じく一課の河津貴子、第十交通機動隊の月村修の3人は、中央アルプスの宝剣岳に登っていた。4月ではあったが、山には雪があった。登っていた者たちの耳に、空気を裂く音が届いた。その直後、雪が動き、雪崩が発生した。警視庁の3人は危うく難を逃れたが、4人が死亡した。空気を裂く音は、銃声ではなかったか? その振動が雪崩を引き起こしたのではないのか。雪崩被害の当事者となった捜査一係の白鳥刑事は、月村修をしたがえ、地道な捜査に乗り出す――。白鳥、月村の絶妙コンビが追う、長編山岳ミステリー。
城所恒夫は母を知らない。未婚で恒夫を産んだ母は、元ボクサーの父と結婚した1年後に、4歳の恒夫を残して消えたのだ。以後、血の繋がらない父が男手ひとつで育ててくれた。ある雪の夜、19歳の恒夫は新宿でトレーナーの田沼八郎に出会い、プロボクサーを目指すことに。一方で、恒夫は恋人の中井信子とは別に、一緒に暮らしていた養父の愛人清子とも体の関係を持ってしまっていた。デビュー戦、新人王戦と勝ち進む恒夫だったが、複雑な人間関係の陥穽の渦に巻き込まれていく。エキサイティングなファイトシーンがストーリーと絡み合う、会心の長篇ハード・サスペンス。
弁護士の一色桜子は、ヴァイオリンの恩師・浦上紗也香のコンサート会場で浦上から悩みごとの相談があると言われる。だが浦上は演奏中に倒れ、病院で死亡。司法解剖で毒殺されたことが判る。恩師の相談とは何だったのか? 悲嘆にくれる桜子に更なる衝撃が。弁護士会からの連絡で当番弁護士として接見した男は、なんと恩師の事件の被疑者だった。
退職願を胸ポケットに忍ばせ、波止場警部は揺れていた。彼女の最後の事件は、公園の噴水に浮かび上がった水死体。しかしその不可解さゆえ、名高い忘却探偵・掟上今日子と協力捜査することになり……。辞めたがりの刑事と仕事中毒の名探偵。奇妙なタッグが謎に挑む!(同一内容の単行本版も配信中)
O医大法医学教室の大学院生・伊月崇と指導教官の伏野ミチル。 魅力的なキャラクターとリアルな医学知識で描く、法医学教室のメディカルミステリー。
あの男は一体何者なんだ――?湊川地検で起きるすべての事の裏には、必ずひとりの男の存在があった――湊川地検総務課長・伊勢。検事でもない総務のトップがなぜ……。「絶対悪」が見えにくい現代において、「検察の正義」とは何なのか。元新聞記者の新進作家が挑む、連作検察小説。
人間が苦手で、相手が誰であれ一定の距離を保って接してしまう立夏。そんな自分を自然に受け入れてくれた妻・恵里香の不審な行動に浮気を疑い、ついに尾行を決意する。車が到着した場所は、立夏が所有する関東近郊の土地。そこで妻と妻の妹は、車のトランクから手足を拘束された少女を出す。現地で合流した妻の従弟の見ている前で、妻は少女をナイフで刺し、地中に埋めようとする。思わず立夏が声を上げると、その隙をついて、死んだはずの少女が駆け出した。従弟に追われ、恵里香とともに逃げる立夏。そこで彼女が語った、驚きの「仕事」と「家族」とは。
上司の課長・田宮と駆け落ちした真代(まさよ)の二人を追ってきた探偵が、札幌行きの特急「北斗13号」の車内で殺されているのを発見される。容疑者として指名手配された田宮と真代。さらに、田宮が失踪してしまう。事件に裏があると推理した十津川警部は、真犯人にたどり着けるのか?
超能力で事件を解決!? あの面々が戻って来た。映像化もされて話題となった人気シリーズ第2弾!超能力ビジネスが認定された日本で、一級超能力師の増山圭太郎は事務所を開設。見た目も能力も凸凹な事務所の面々だが、依頼内容も浮気調査や人探しばかり。そんな中、超能力関連の先進技術開発者が行方不明となり、妻から調査を依頼される。やがて所員や増山の家族にまで危険が及び始めて――。解説 小橋めぐみ(女優)※この電子書籍は2017年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
どうして、自分が大切に思うものは消えて行くのか?ふたりの人生が交錯する時、心震える奇跡が起きる東京になかなか馴染めない25歳の楓太は、ある日公園で信じられない光景を目にする。炊き出しのうどんを食べる中年男・春輝が箸を滑らせたその瞬間――。‘田舎者’の劣等感を抱える若者と、‘望まない力’を持つがゆえ暗い過去を背負って生きてきた中年男の人生が交錯するとき、心震える奇跡が起きる。解説・杉江松恋※この電子書籍は2015年3月に文藝春秋より刊行された単行本『ひとりぼっちのあいつ』を改題し、大幅に加筆修正をしたものです。
探偵と強盗の決死の攻防戦「ベル、迫る。」自動車で、機関車で二〇世紀の序幕を駆け抜けろ!罠とは知らない‘強盗処刑人’は女装してベルたちが待ち受ける銀行に乗り込んできた。ベルは変装を見破るが、銃撃戦となり、犯人はベルの脚を撃ち逃走する。しかしこのとき、ベルは‘強盗処刑人’の正体を確信した。そして、殺人に取り憑かれた犯人は、また銀行を襲うにちがいない―。犯人はあらゆる知略をもちいて犯罪を企て逃亡を図り、ベルは最新のテクノロジーと不屈の闘志で追い詰める。20世紀初頭の西部を舞台に、息詰まる大追跡劇が始まる!冒険小説の大家が放つ、‘アイザック・ベル’シリーズ第1弾。
その大胆不敵な企みの全貌が姿を現す。全米を恐怖に陥れた犯罪者の正体に探偵ベルが迫る。巨大な捜査網と権限を有する‘ヴァン・ドーン探偵社’のアイザック・ベルが逮捕に動き出してからも、‘壊し屋’の手が休むことはなかった。ベルも‘壊し屋’に送りこまれた刺客によって痛手を負ってしまう。‘壊し屋’の手は西部からニューヨークへ、そしてベルの恋人マリオンの身にも危険が迫る。巧妙な破壊工作に、ベルは西へ東へと駆けまわる。だがやがてベルは‘壊し屋’がサザン・パシフィック鉄道を狙う真の意図を見抜き、その正体へ肉薄していく―。好評‘アイザック・ベル’シリーズ第2弾。
自転車で蛇行運転をしていた青年が警察官に捕まり、取り押さえられているときに死亡した。警察官の暴行を目撃した複数の人間がいるにもかかわらず、警察は正当な職務だと主張する。水木弁護士が警察を相手に法廷に臨んだのだが、裁判は著しく公正を欠く展開となった。水木は最後の賭けに出る。映像化作品、待望の文庫化!
人の意識に入り込み、記憶や感情が‘読める’刑事・麦子。しかしその力は制御不能で肝心な部分は自分の足で確かめるしかない。そんな麦子は、あるマンションから「――どうしてヨッチャンはマリコサンを殺してしまったんだろう」という声を脳内で聞く。そこではかつて活躍したデザイナーやモデルたちが寄り合って住んでいた。聞き込みをしている矢先、実際に死体が発見されて――。
あなたの人生は本物ですか? 福山鞆広は大学卒業後も就職せずに、アルバイトを続けていた。そんなある日、大学の先輩だった城之内祥子から「起業するから幹部社員として参加してほしい」と連絡が入る。しかし条件があり、それは日常型エンターテイメントゲーム【指令ゲーム】のテストプレイをすることだった――。これはゲーム? 現実? 日常と非日常が交差するこのゲームに終わりはあるのか……。第6回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作受賞の気鋭の作家によるサスペンスミステリー!
名探偵・阿久津透。数々の事件を解決してきた彼は、証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽したという罪で、本邦初の探偵弾劾裁判にかけられることになった。兄を見殺しにされた彼の助手、火村つかさは、裁判の請求人6名に名を連ねたが、その中には思わぬ人物も入っていて――! 新人発掘プロジェクトから現れた鬼才、審査員を唸らせた必読のデビュー作!
札差の娘にして岡っ引きの薫と、同心の娘なのに薫の下っ引きをする芽衣はともに15歳。ある日、芽衣が長屋の前に捨てられた赤子を見つけ、ふたりで親捜しを始めると、長屋の夫婦が育てたいと申し出てきた。そんな折、ある札差で赤子の神隠しがあり、寝床には榎の葉が一枚残されていたという不思議が。まもなくその札差の丁稚が米蔵で男の骸を見つけるという騒動があり……。ふたりで謎を解き明かす、薫と芽衣の友情事件帖。
「私、ぜったいに犯人じゃない!」 小学6年生の美音のクラスで、ネット上に悪口が書かれる事件が起きた。状況証拠的に、クラスメイトばかりか、担任の先生からも「いじめの犯人」扱いされる美音。昼休みに居場所がなくて、屋上に続く階段にいた美音は壁の下に、小さくほられた文字に気づく。そこに書かれた言葉に導かれて図書館へやってくると、さらにふしぎな落書きが美音を待っていて……。本好き、ミステリー好きにはたまらない「図書館B2捜査団」活動開始です!<小学校中級から すべての漢字にふりがなつき>
ある日、突然届いた一通の手紙。送り主は未来の自分だという…。『告白』から10年。湊ワールドの集大成! 待望の書き下ろし長編ミステリー!
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。
親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く――死の瞬間に立ち合うために。高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。
15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った――あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?
高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。『告白』の著者が描く、衝撃の「家族」小説。
超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。現場に居合わせたのは、20代の4人の男女。それぞれの証言は驚くべき真実を明らかにしていく。なぜ夫妻は死んだのか? それぞれが想いを寄せるNとは誰なのか? 切なさに満ちた、著者初の純愛ミステリー。
デビュー作の絵本『あおぞらリボン』がベストセラーとなった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。共に幼いころ親に捨てられ児童養護施設で育った過去を持つ。ある日、「真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐された。「真実」とは一体何なのか。そして犯人は……。巻末に絵本『あおぞらリボン』(文・みなとかなえ 絵・すやまゆうか)を収録。
息もつかせぬストーリー展開で、認知症専門病棟の医師と看護師、家族の壮絶で笑うに笑えない本音を、現役の医師が描いた医療サスペンスの傑作。認知症の患者も、がんや糖尿病などさまざまな病気を患う。彼らをどのように治療すべきか。一般の患者なら、検査や治療に協力も得られるが、認知症の患者はスムーズにはいかない。認知症患者専門病棟「にんにん病棟」では、主人公の医長の三杉や看護師たちが、日々認知症相手ならではの奮闘を続けている。とりわけ看護師たちの苦労は並大抵ではない。 一方、医者から作家に転じた坂崎は、鳴かず飛ばずのスランプを脱するべく、三杉をモデルにした小説を企てて、取材協力を求めてきた。坂崎は三杉が密かに悔やむ過去を知っており、それをネタに三杉を追い詰め、窮地に陥れて、小説にしようとするが……。治療が認知症患者に必要以上の苦痛をもたらすとき、いったい医師は、どのような治療を選択すればよいのか。そこにある葛藤と逡巡。在宅医療を知る医師でもある著者の既刊『老乱』『老父よ、帰れ』につぐ「認知症小説」の決定版。