【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
謎を解き、きみが笑えば大団円だ! 西尾維新史上、もっとも光かがやく団(チーム)――美少年探偵団の活躍を描く「美少年シリーズ」、ここに終幕!
小籠包屋乱立。次のイン●タ映えはこれ!?ついに、2か月ぶりの登校許可が下りた迅太。目立たぬように生活しようとするものの、今まで欠席続きの人物が急に登校してきたとなっては、目立たぬわけがない。しかも、美人で有名な鉄火と一緒に登校を……。久々に接する表の人々とのドタバタなスクールライフが始まるなか、とある筋から街に乱立する小籠包屋の調査を依頼されることに。はじめはただの流行に思えたが、小籠包に関わり行方不明になったというインフルエンサーの存在が、そこに事件の香りを付け加える。迅太の高校生活は、いったいどうなってしまうのか――!?※「ガ報」付き!※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
第1回警察小説大賞、満場一致の受賞作!「聞いてると思うけどさ。俺たちはごんぞうだから。無駄な仕事はしないから。張り切ってガタガタ騒いだりしないでね」ごんぞう――自主的窓際警官のこと。神奈川県辻堂にある鳩裏交番は、自主的窓際警官、いわゆる‘ごんぞう’ばかりが集まった交番で、緊急配備の連絡にさえ誰も反応しようとしない。県警幹部も扱いに手を焼く‘ごんぞう’たちだが、「巡回」だけは大好きで、住民との世間話をきっかけに事件に首を突っ込んでゆく。そんな中、ホームレスばかりを狙った連続殺人事件が発生。‘ごんぞう’たちは真相に辿り着くのだが……。第1回警察小説大賞、選考委員満場一致の受賞作!
最後の退校希望者は、誰だ? 必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじき出すための篩。それが、警察学校だ。警察学校第百二期短期課程の教官を務める風間公親は、警官の資質なしと見なした生徒には、容赦なく退校を命じる鬼として知られていた。その風間に校長の久光が命じたのは、「退校者ゼロ」の模範教場を作ることだった。妊娠する女生徒も現れるなか、風間はミッションをクリアできるのか!? 大ヒットベストセラー最新作! シリーズ初の長編!(2019年12月発表作品)
神紅大学キャンパス内で起きた窃盗騒ぎ。被害に遭ったコスプレ研究部から、ミステリ愛好会会長・明智恭介の元に事件の調査依頼が持ち込まれる。前のめりに依頼を引き受ける明智に、新入会員の葉村譲は戸惑いつつも同行することに。部室棟に侵入した泥棒は、気絶した状態で発見され「もう一人の侵入者にやられた」と証言したという。泥棒が被害者? 神紅のホームズとワトソンは、奇妙な窃盗事件の真相にたどり着けるか?! 「屍人荘」事件より遡ること約4ヶ月。待望の前日譚、登場!
討論会の帰り道、ふと立ち寄ったバー〈スリーバレー〉。そこでの女性バーテンダーとの会話から、彼女が以前から感じていた夏目漱石の『こころ』に関する疑問点に答える羽目に。文学部教授である私が、こんな場末のバーで講義することになるとは。しかも、途中からやってきた宮田という男が、あろうことか『こころ』を百合小説と断言したことで議論は白熱し……。太宰治『走れメロス』はセリヌンティウスの夢だった? 『銀河鉄道の夜』は宮沢賢治と父親の物語? 芥川龍之介『籔の中』の真犯人は誰? 文学談義4編で贈る、『邪馬台国はどこですか?』シリーズ第5弾!
「今の日本への問題意識を示すために、この舞台を選んだ」日露戦争に<負けた>日本。終戦から11年たった大正5年、ロシア統治下の東京で、身元不明の変死体が発見された。警視庁刑事課の特務巡査・新堂は、西神田署の巡査部長・多和田と組んで捜査を開始する。だがその矢先、警視総監直属の高等警察と、ロシア統監府保安課の介入を受ける。どちらも、日本国内における反ロシア活動の情報収集と摘発を任務とする組織だった。やがて二人は知る。ひとつの死体の背後に、国を揺るがすほどの陰謀が潜んでいることを。警察官の矜持を懸けて、男たちが真相を追う! 警察小説の旗手として不動の人気を誇る著者が、魂を込めて描いた、圧巻の歴史改変警察小説。
美貌の青年・藍沢結人は、ひとつの街でひとつの恋しかしないと決めていた。なぜなら、恋をした相手の首に縄をかけ吊るすことを最大の愛情表現だとしているから。このあかつき町でもひとりの劇団員の女性を自殺にみせかけて吊るしたので、別の街へ移ろうと考え…? 連続殺人者と犯罪被害者家族たちが入り乱れ、誰もが傷つけ傷つけられる復讐の因果が回り始める!
アニメ化&コミカライズ決定で話題沸騰中の「宝石商リチャード氏の謎鑑定」シリーズ。ファンの皆様からこれまで多く寄せられてきた希望の声にお応えし、読みどころ&見どころ満載のファンブックを刊行! ★辻村七子の個人ブログ掲載のショートストーリー&書店購入者特典ショートストーリーをすべて収録!(書き下ろし3編を含む全26編)★雪広うたこ描き下ろしピンナップ!★口絵として既刊文庫カバーイラスト全点収録!★リチャード&正義の初期設定画初公開!など。【目次】まんが「宝石商リチャード氏の謎鑑定」/「宝石商リチャード氏の謎鑑定」文庫各話紹介/宝石コレクション/人物相関図/クレアモント家家系図/中田正義くんへの素朴な質問(1)/中田正義くんへの素朴な質問(2)/ジェフリー氏の優雅なる人生相談(1)/ジェフリー氏の優雅なる人生相談(2)/宝石商リチャード氏の謎鑑定SSコレクション(クレオパトラの真珠/エトランジェの日常 クンツ博士とモルガン/繋ぐクリソプレーズ/空漠のセレスタイト/曇天のアイオライト/ムーンストーンの慈愛/ふりかえればタイガーアイ/ハーキマーダイヤモンドの夢/お祝いの日/鎌倉仏教紀行/おいしいレシピ/スーツの話/ラーメンの話/サンタ襲来/リチャード先生のお料理教室/コロンボの書店/プレイ・オブ・カラー/下村と年上の友達/アイデンティティ/お祝いに寄す/ムーンケーキの季節/空港にて/新時代/宝石箱/スリランカ中田日記/オペラびいき)/お祝いまんが(あかつき三日)/辻村七子あとがき/雪広うたこあとがき
著者の死生観が結晶した終わりなき旅路。人気シリーズ最終作!「生きる者は生き、死ぬ者は死ぬ」。福岡藩江戸屋敷総目付を務める名物老人・十時半睡(とときはんすい)は、重病の息子弥七郎(やしちろう)を見舞うため、国許(くにもと)への旅に出る。息子の天運を信じる半睡は、あえて陸路・東海道を悠々と旅してゆくのだが、道中には様々な事件が巻き起こる。惜しくも著者の絶筆となった人気シリーズ最終作。
列車消失と連続殺人のダブル・ミステリー! 流氷が鳴くオホーツク沿岸で、名物観光列車「流氷号」が、奇々怪々な事件に遭遇――というリレー式推理小説の筆者たちが、おそるべき運命の糸にたぐられて……。推理小説の中に別の「推理小説」という二重構造の、複雑重層的な謎解きをするのは、ご存知ポテトとキリコの名コンビ。贅沢さ極めつきの傑作長編ミステリー。
銀座のバー「ダプネー」のママが、マンションの密室で殺された。警視庁の那須警部は、被害者の部屋で発見した自費出版本の正誤表から、売れない推理作家・山本三郎を容疑者として割り出すが、彼にはアリバイが存在していた……。福岡にいた人間が、どうやって東京で殺人を実行したのか? 巧妙で鉄壁な電話トリックを駆使する犯人と、アリバイ崩しに挑む那須警部の、息もつがせぬ対決で烈しく迫る、新本格社会派推理3部作第2弾! 斬新な密室トリックと、意想外の電話アリバイ・トリック!
はるか昔、布部家を襲ったミイラ男の伝説。密室「鏡の迷路」での兄の不可解な死に続き、主人公・正男の身辺にも怪人の影が忍び寄る。復讐鬼が蘇ったのか。ミイラ男の正体とは!? おもしろさアップのため、ページをとばさずにお読み下さい。
可憐な乙女の美波香末・19歳。裏切った恋人を、もののはずみで殺してしまった! さあ大変、あとは死んで清算するより仕方がない、とやってきた自殺予定の地で、謎の二枚目・吉良京次郎青年と知りあった。が、そこから奇妙かつスリリングな事件が続発して……。奇想天外な青春トラブル・ミステリー。可憐な乙女と美男による、痛快無比なユーモア推理決定版!
異形とヒトの間を取り持つことを生業としてきた真魚寺家の裔である千歳には、古い付き合いのある小説家がいる。青原灯――着流し姿に整った顔立ちをした青年だ。表向き、灯は千歳の従兄となっているが、それは真っ赤な嘘。灯は従兄でも何でもなく、幼い日に千歳が契約を結んだ怪異なのだ。大学に進学した春、百鬼夜行の噂を聞いた千歳は見に行こうとするけれど……?
伏線が美しく、泣ける。これぞ「余韻まで美味しい」小説です。――森沢明夫優しく、静かで、トリッキー。そして最後は、涙がほろり。『青鬼』ノベライズの著者が紡ぐ家族ミステリー!悲しみの裏側にそっと隠された深い「家族愛」5つの物語。「はだしの親父」父は亡くなる直前、雨降る病院の庭をなぜ靴を脱ぎ歩いたのか?「神様の思惑」 自殺志願の少年の命を救った優しいホームレスは殺人者だった!?「タトウの伝言」借金を背負った青年は母を騙して、父の形見である絵画を狙うが。「我が家の序列」リストラ中年と迷い犬の新生活は、奇妙な出来事ばかりの日々で。「言霊の亡霊」 25年も男を苦しめた母の一言。しかし記憶を辿るとある違和感が。家族同士だって、分からないことはたくさんある。ぶつかり合いだってある。それでもいろんな出来事をパズルのようにうめていくと、家族の本当の姿が見えてくる。この謎解き、この感動……きっとあなたは家族に会いたくなる。
10人の豪華執筆陣が〈怪異〉をテーマに描く、奇譚アンソロジー。暑い日になぜか起こる奇怪なある出来事、風鈴の音が呼び覚ますもう一人のわたしの記憶、死んだはずの母が見えるわたし、病院から届いた友人のSOS、旧いブザーを押す招かざる客……。それは不思議な夢か、それとも妄想か……。あなたが見ている世界は本物ですか? 極上の奇譚小説をあなたに――。
十津川警部、引揚船と消えた財宝の謎に挑む!?天橋立近くの浜で男の溺死体が発見された。右横腹に古い銃創があり顔には整形のあとが残されていた。死の数日前、若狭湾冠島周辺の海面をドローンで撮影する男の姿が目撃されていた。そんな折、十津川警部が舞鶴警察署を訪れる。東京月島で五年前に起きた銃撃事件に、溺死した大竹昭一が関わっていた可能性があるという。大竹は、なぜ舞鶴の海に関心を持っていたのか。捜査が進むなか突如、若狭湾の調査に乗り出す海洋資源調査会社が現われ……。第一章 若狭湾第二章 昭和二十年八月十九日第三章 新たな参加者第四章 七十四年前の罠第五章 回顧昭和二十年八月第六章 軍と市民と海と第七章 犯罪オークション第八章 静けさを取り戻した海
KZに突き付けられた挑戦状! そこに書かれていたのは、1から始まる43個の数字だった。解読を命じられた上杉は、それが数学的ではないとして拒否。若武は激怒、退団通告を! 一方、彩は、呪いの恋話伝説のある橋で、告白を目撃。やがて不可解な事件に巻き込まれていく…。<小学校上級から すべての漢字にふりがなつき>
20年前、東京都練馬区で起きた放火殺人事件の現場から姿を消した謎の女、鮎子(あゆこ)。定年間近の刑事・片倉康孝(かたくらやすたか)は、女の足取りを辿るため、秘境のローカル線「只見(ただみ)線」に乗った。旅先の魚沼(うおぬま)で、40年前にも鮎子という女が火事で死んでいたことを突き止める。時空を超えて重なる「火事」と「鮎子」――二つの事件は、繋がっているのか。迷宮入り事件の真相を追う、傑作警察小説。
片山晴美(かたやまはるみ)は、結婚式を挙げるため、明後日にハワイに旅立つ浅井啓子(あさいけいこ)とケーキの美味しいお店で知り合う。その帰り道、啓子は何者かに刺殺されてしまう。遺体の上には、折紙で作られた花嫁人形が置かれていた。さらに、挙式を控えた女性の命を奪う事件が立て続けに起こる。現場には必ず花嫁人形が……。殺人鬼の正体と殺意の動機を、片山兄妹とホームズが暴く!
札幌での学会で、神楽坂愛里は若手奨励賞を受賞した。夢への第一歩を踏み出したが、ホテルに戻ると、学会長の芦屋充(あしやみつる)からセクハラ行為を受けてしまう! 福豊颯太)(ふくとよそうた)に助けを求めるも、火災報知器の誤作動騒ぎが重なり、ようやく部屋に帰ると、そこには芦屋の死体が……。どんな状況でも、証拠を重ねて真犯人を突き止める、リケジョ愛里、またも大活躍!!
過去のある出来事を境に、疎遠になっていた利央と弦九郎。高校の修学旅行先の京都にいた彼らは、そこで巨大地震に襲われる。お互いの無事は確認できたものの、さっきまでの京都と何かが違う。そう思った矢先、悪鬼のような男に本物の刀を向けられてしまう利央だが――「近藤」と呼ばれた男にその場を収められ彼らは気付く。一緒にいた男は土方歳三。ここは、幕末の京都なのだと――。激動の時代、生きる意味を見出す二人の少年を描く壮大青春ストーリー。
‘宇宙人に妹をさらわれた’と言うちょっと変わった過去を持つ高校生・堂島コウ。その彼のもとに突然現れたのは色とりどりのエナメルのベルトを要所要所に巻いただけと言う奇抜(?)なファッションの少女で、しかも‘自称’悪魔だった。さらにその‘自称’悪魔の言うことには「一昨日あなたの望みは叶えられました。その魔力を感知して、あたしは来ました。契約を履行し、魂をいただくために」 まったく身に覚えのないコウは果たして、自らの無実を証明できるのか!? それとも……。 第8回電撃ゲーム小説大賞銀賞受賞のファンタジックミステリー、登場!※本電子書籍は、『悪魔のミカタ』全13巻を1冊にまとめた合本版です。
敗戦後に復員した画家は出征前と同じ人物なのか。似ても似つかぬ姿で帰ってきた男は、時をおかずして失踪してしまう。兵役中に嫁いだ妻、調査の依頼主、画廊主、軍部の関係者たち──何人もの証言からあぶり出される真偽のねじれ。「本物」とは何かを問う、いま最も注目の作家による快作。
証拠なき連続殺人と権力者たちの陰謀が、杉下右京と冠城亘をジリジリと追い詰める! 特命係消滅を謀る包囲網をくぐり抜け、事件の真相を解明する「検察捜査」、銀婚式を控えた夫婦の壊れかけた幸せの先で、切ない思いが交錯する「銀婚式」など6篇を収録。
ネットで夢を売る「夢売り」の正体を追う!私立未来世紀大学。就職活動に出遅れた4年生の城崎あかねは、面接に落ちまくり、意気消沈ぎみの毎日を送っている。そんな折、夢科学研究所のホームページに、「夢が売られている」という情報が入る。調べてみると、ネットフリマアプリ「アボカド」で、『夢売り』なる人物が夢を販売しているようだ。売り手が買い手にどうやって夢を見せるのか、興味を惹かれたフロイト教授は、実際に夢を買ってみようと提案。身分を隠して、あかねが吉夢、フロイトが凶夢を購入する。そして待望の夢が届くが、それは全く予想もしていなかった恐ろしいものだった。ネット上から忽然と姿を消す『夢売り』、夢に呑み込まれていくあかね――。一方、『人殺しの夢』を購入した人物は、生々しい殺人の快楽に溺れていた。『夢売り』とは何者なのか? その意図は何なのか?フロイト教授の分析が冴えわたる、人気シリーズ第三弾!
井戸警部の夢の中に、六年前に自殺した身元不明の女性が現れた。その直後に起きた殺人事件の被害者は、夢に出てきた女性にそっくりだった(「死者は瓜二つ」)。直美は、何度も自殺を繰り返すが、偶然に救われていた。そんなとき、彼女の娘がひき逃げに遭い、死亡する。捜査に乗り出した久我山署の刑事たちは……(「死にたがる女」)。忍耐と根気、そして巧まざるペーソス、刑事たちの知られざる生態を生き生きと描く傑作警察小説、五篇を収録。(「真犯人(ホンボシ)」改題)死者は瓜二つ花の咲く遺言尻を叩く女アリバイ成立死にたがる女
美しく、激しく、圧倒的な切なさが胸を打つ傑作ノワール長篇!タンゴにしか興味がない孤独な殺し屋<ハムレット>。その男に両親と弟を殺され、一人生き残った少女ヒロミ。ブエノスアイレスに住む唯一の肉親である日系二世の祖父に引き取られた少女は、家族の復讐を果たすため、人の殺し方とタンゴの踊り方を覚えてゆく。「あの男を殺して、人生の一部を取り戻す」。それだけが彼女の生きる目的となった。やがて彼女は<ロミオ>と名乗る凄腕の美しい殺し屋に成長する。アルゼンチン軍事政権時代の暗黒の歴史を絡めた血塗られた復讐劇はどこへ向かうのか?全編にちりばめられたタンゴという音楽とシェイクスピア作品への深いオマージュ、破滅へとひた走る狂気のような疾走感、切なく痛ましい殺し屋としての宿命。ピアソラの「タンゴ・ゼロ・アワー」を暗殺者のための音楽として崇める殺し屋ハムレット。タンゴのステップを踏むように踊りながら殺す、いかれた女殺し屋ロミオ。東京とブエノスアイレスを舞台に、ロミオとハムレットの壮絶な闘いが幕を開ける――。読みはじめたら止まらない、圧巻のノンストップ・ジェットコースター小説!
刑事の血、女の血。「あなたは、誰が産んでもうちの娘です」 北海道釧路市の千代ノ浦海岸で男性の他殺死体が発見された。被害者は札幌市の元タクシー乗務員滝川信夫、八十歳。北海道警釧路方面本部刑事第一課の大門真由は、滝川の自宅で北原白秋の詩集『白金之独楽』を発見する。滝川は青森市出身。八戸市の歓楽街で働いた後、札幌に移住した。生涯独身で、身寄りもなかったという。真由は、最後の最後に「ひとり」が苦しく心細くなった滝川の縋ろうとした縁を、わずかな糸から紐解いてゆく。二人デ居タレドマダ淋シ、一人ニナツタラナホ淋シ、シンジツ二人ハ遣瀬ナシ、シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。(北原白秋「他ト我」より)北海道警釧路方面本部。新たな刑事の名は、大門真由。※本書は過去に単行本版として配信された『氷の轍』の文庫版です。