【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
流れ稼ぎの夫婦盗賊の子に生まれた余助は、強盗団の大金を横取りしようとした父母が潜伏先で殺されたため、4歳で孤児になった。爾来、寺に引き取られ雛僧になったのを皮切りに、次々に生きる場所と名前を変えていく。未知なる世界で様々な知識を授けられた彼は、やがて、江戸入りした後、豪商や公儀を相手に「大仕事」に取りかかった! 痛快無比の大盗賊伝!
水尾市の市会議員である鐘崎義介は酒造会社と市政に批判的な新聞社を経営するやり手。だが、温泉で出会った女・カツ子が自室の西洋風呂で見せる、若く奔放な姿態に溺れる。地方の名士である男は、都会的なものの虚飾に魅せられて破滅の道をたどり、やがて殺人を招き寄せていく! 地方政界に渦巻く欲望と利権を描くとともに、‘アリバイ崩し’にも挑んだ本格推理長編。
明和製薬の村上社長に取り入りたい『草美堂』の高尾は、社長の側近である謡の師匠・倉田と、著書の代筆者・日下部に会うことで、社長の興味が肉筆浮世絵にあることを知る。だがそれは、とても高尾が入手できるものではなかった。だとしたら残された手段はひとつ。高尾は若い画家を利用することにしたが……。いくつもの謎が絡み、人間心理が縺れていくミステリー巨編!
選挙に出馬する義弟の不透明な資金3000万円を持ち逃げした木谷省吾。逃避行の間に温泉旅館の女中・お篠から、群馬県比礼神社の、農作物の出来高に関する占いがよく的中するという話を聞く。木谷は占いに従い小豆相場へ投資、大儲けをする。そして新しい人生を始めるため、さらに大きな利益を狙うのだが……。騙し騙され、人間の欲望が渦巻く超一級のサスペンス!
新宿の地下格闘技場で起こった射殺事件は、多発する死亡事件の氷山の一角に過ぎなかった。警察、ヤクザからも嫌われる新宿署刑事佐江は、背景に大掛かりな謎のプロジェクトが進行していることに気づく。粘り強く捜査を進める佐江だが、一介の刑事の彼ですら暗殺者に命を狙われる。ヒートアップする新宿の街に降る雨は、誰の頬を濡らすのか? 「狩人」シリーズ第4作。文庫上下巻849ページを1巻にまとめ、ついに電子書籍化!
昌枝は自分でも説明がつかなかった。相思相愛、理想の結婚を実現した7年後、突然、夫の慎治が嫌いになってしまった。嫌悪を抑えきれず、夫を殺すべく完全犯罪を企てるが、決行当日、夫はすでに殺害されていた。事件に注目した棟居刑事は、巧妙に仕組まれた犯罪を追及する。自由、多額の保険金、新しい恋人を一手にした昌枝が陥った人生の深い罠とは。愛憎と欲望に翻弄される人間たちの悲哀を描ききった、棟居シリーズの白眉。
父の代理として壱葉と宇宙用生活シェルターの見学に訪れた花穎は、そこでヴォルコフ家のイリヤと彼の従者・不知火と再会する。そんな中トラブルが発生し、花穎は不知火と二人きりで閉じ込められてしまい!?
サスペンス・コミックの金字塔から生まれた衝撃のスピンオフ小説!連続児童誘拐殺人事件の真犯人の「手記」。それが読み解かれる時、‘真実’が明かされる――。藤沼悟(サトル)の壮絶な追跡の果てに、ついに連続児童誘拐殺人事件の真犯人は逮捕された。犯人は一審で死刑判決を下されるが、発見された犯人の「手記」に頻出する‘スパイス’なる謎の存在への呼び掛けから、精神鑑定によって、一転して無罪判決になってしまう。検察は即日上告するが、犯人はなぜか無罪を勝ち取った弁護士を罷免し、若き弁護士・小林賢也(ケンヤ)が国選弁護人として指名された。彼はサトルの親友であり、自身も事件の当事者の一人だった。ケンヤは戸惑いを覚えながらも、手記を通じて犯人の不可解な内面を探り、己の‘正義’をも突き詰めていこうとする。そして、ついに訪れる最高裁での審理。そこで明かされた、ある‘真意’とは……!? 文庫化にあたり、原作者の漫画家・三部けいと一肇の対談記事を特別収録。
【目次】たまにはセドリー・オン・ザ・ロックスを/見えないブルー/撫子はもう好きじゃない/五分だけでも待って/ 銀叡電の夜
英国男子校を舞台に紅茶で謎解きミステリ。イギリス名門パブリック・スクール「レイトン校」の奨学生となった風森心。シンは養護施設の園長の言葉「何も持っていなくても、強い心さえあれば、どんな世界も切り開いていける」を胸に、貴族の子弟ばかりの学校でいじめにも負けず頑張っている。そんなシンには、紅茶を飲むと3日くらい先までの未来が見える能力がある。シンの親友は寮が同室で没落貴族のギルが茶葉を選んでくれて、シンが紅茶で客をカウンセリングするのだ。ある夜、寮の塔から下級生サンディの飛び降り事件が! 学園一金持ちで優しいアンドレが弟と可愛がるサンディの死の裏には、思わぬ「思いやり」が絡んでいた……。シンが紅茶でみたものとは!? イギリスのクリスマスや様々な種類の紅茶の話も楽しい、イギリス全寮制男子校の青春物語!
喧騒と汚濁の熱帯都市フィリピン・マニラ。この国ただ一人の日本人実習医である僕(オオタ)は、同僚の女医ニッキと婚約し、この地で医療を続ける決意をした。ある日、僕は謎の青年ホセ・デラクルースと出会う。ホセはなぜか僕に心を開き、驚くべき秘密を告白した。家族を地主の私兵に惨殺され、反政府ゲリラに加わったこと。やがてゲリラとも決裂、今は銀行強盗となり、貧しい人々に金を分配している……ホセは言った。〈俺はいずれ、警察かゲリラに殺られる。そうなったら先生、俺を故郷の島に埋めてくれ〉数日後、はたしてそれは現実となった。僕には彼との約束だけが遺された……。鮮烈のデビュー作『緊急呼出し』(『灼熱の病棟 エマージェンシー・コール』)に続く俊英の感動巨編第2弾、熱い要望に応えて電子版で復刊!
ルイジアナ州デイボーン。姿を消したマロリーをさがし、彼女の故郷を訪れたチャールズは、子供を抱いた天使の石像を見て驚いた。これは確かにマロリーの顔だ。17年前に惨殺された女医を悼んで刻まれた天使。腕の中の子供は、行方不明になった彼女の娘だという。一方、デイボーンでは、自閉症の青年が両手を負傷させられ、町の一角を占拠する宗教団体の教祖が殺された。そして、容疑者としてよそ者が勾留されているという。その名は、マロリー。誰にも一言も告げず、ひそかに帰郷した彼女の目的は? いま、石に鎖された天使が翼を広げる――過去の殺人を断罪するために! 鮮烈無比なヒロインの活躍を描くシリーズ第4弾!/解説=三橋暁
疑いを差し挟む余地のない、資産家の老人の死。しかし彼の娘は、財産の大部分を相続する中学生の孫に疑惑の目を向けた。あれは本当に自然死だったのか? すでに遺体は荼毘に付され検視は不可能、疑惑を解決するための困難極まりない調査は弁護士を介して特殊能力を持つ私立探偵に持ち込まれた。その探偵が――俺だ。霊の記憶を読み取ることができる探偵、天野春近の調査と推理を描く書き下ろし中編二編を収録。『記憶屋』が話題を呼んだ新鋭の野心作。
霧の早朝、私と鮭川は声を持たない聡明な赤目姫と三人でボートに乗っていた。目指す屋敷で、チベットで、ナイアガラで。私たちの意識は混線し、視点は時空を行き来し、やがて自分が誰なのかもわからなくなっていく--。これは幻想小説かSFか? 百年シリーズ最終作にして、森ファン熱狂の最高傑作!
日美子の後輩にあたる女子高校生2人が、下校途中で誘拐され、自宅に1億円ずつの身代金要求が届いた。犯人が女子高生のひとりに書かせた手紙には、奇妙な暗号が含まれている。日美子の夫・二階堂警部らが、暗号解読に苦心するうち、ついに殺人事件が発生した! 古都・鎌倉を舞台に、人間の愛憎を織り込む、本格推理長編!
大友部長の策動で、風見は小田原に転勤を命ぜられた。怨みはやがて殺意に変わり、綿密な殺人計画が練られていく。ゴルフと釣りが趣味の大友をどう殺すのか? そして、ついに磯釣り中の大友を、海に突きおとした! 完全犯罪の成立、とほくそ笑む風見だが、意外な展開が待っていた! 愛憎うずまく湘南を舞台に、様々な惨劇を描いた傑作8編を収録。
瀬戸内海の小島に家族旅行をした、ジャーネ君こと平井少年は、思いがけず、慶長小判を発見した。島の数少ない住人は、大さわぎ。ところが、厳重に保管したはずの金庫から、小判が消えた! 犯人は誰か? どうやって盗み出したか? をめぐり、平井少年の活躍がはじまる……。他に「ジャーネ君の寒い冒険」を併録した、異色のジュニア向け本格ミステリー。
夫に内緒で、セールスマンの投資の勧誘に乗ってしまった多恵子は、3ヵ月後、相手の会社の倒産を知って愕然とする。そして、そのセールスマンの自宅を突きとめてみたが、その男は殺されていた! だまされたうえに殺人容疑までかけられ、幸せな妻の座から転落し離婚寸前の多恵子だったが、事件は意外な方向へ進んでいく……。本格ミステリー傑作集。
「天地製薬のチミドールは、実験データが捏造されたもの」という匿名投書が、東邦新聞社にあった。偶然、この抗生物質によるショック死事件が続いて起っていたのだ。その矢先、実験の鍵と思われた男が怪死した……くちなしの花の中で。遺された憲法条文の切り抜きは、何を意味するのか? ’斎藤栄流トリック’が意表をつく、本格推理。
旧一高生・藤村操が、「巖頭の感」を遺して身を華厳の滝に投じたのは、明治36年5月のことだ。この天才少年の哲学的自殺から70年を経て、推理作家である私の許を訪れた若い女性は、藤村の死は偽装自殺ではなかったか、とほのめかす。しかもその女性は、藤村の孫だと自称する。では藤村は、なぜ偽装自殺を試みたのか? 暗号解読の興味を含め、推理は大胆に展開する。
遠く離れて暮らす孫娘りんのため、大富豪がお目付け役に送り込んだ青年山吹みはる。「誰もウソをつけないのよ、きみを前にすると」彼が短いあいづちを打つだけで、人々が勝手に記憶の糸を辿り、隠された意外な真相へと導かれる。精緻なロジックで事件が分析、推理されていく究極のアームチェア探偵新登場。
巨大企業となった道浦食品では、創業家の道浦家と叔父で社長の多岐川濤一郎とで、後継者を巡る派閥争いが静かに勃発していた。その大きな原因は、道浦家のひとり娘・碧が、家業を継ぐべき立場にもかかわらず、工業デザイナーになるといって、3年前イタリア・ミラノにひとりで勝手に行ったためだった。そんな折、母であり道浦食品会長の真佐子が末期ガンに冒されていると、ミラノまでわざわざ知らせに来た者があった。そして間もなく、母の死を知らせる電話が日本から届いた。ところが、死因はガンではなく、毒殺の疑いが濃厚ということだった……。碧は急きょ、帰国したが、数々の罠が待ち受けていた。
札幌のホテル経営者の朋恵は経営のことで悩み、ひとり気持ちを整理するために襟裳岬を訪れた。海霧が迫る岬で、朋恵は女性の殺人死体と遭遇する。翌日、日高山脈を挟んで反対側の然別温泉で男の自殺と思われる死体が発見された。二人はともに郵政年金福祉事業団の企画課に勤務していた。地元の目撃者や新聞記者の話から、単純な痴情のもつれによる殺人ではないと感じた朋恵は、大学の同級生の峡子に相談する。峡子は警察庁に入庁し警視正というキャリアだ。そして紹介されたのは警視庁広域捜査官の宮之原だった。宮之原の捜査で、事件は北海道と東京の二点を結び思いもかけないような広がりを見せ、複雑な人間関係が浮かび上がる。著者の代表作「宮之原警部シリーズ」注目の一冊。
1662年晩夏のアムステルダム。宝石商人ホーへフェーンがペストで死んだ。しかし遺体が埋葬された翌日、厳重に人の出入りが管理された館の、鉄格子がはまった部屋でホーへフェーンに瓜二つの男が意識不明で発見される。画家レンブラントの息子ティトゥスは謎の解明に乗り出すが。蘇った死体。記憶喪失の男。迫る運河の水。濃い闇の中から浮かび上がる真相。
昭和二十年、終戦間際の北海道を監視する特高警察、通称「北の特高」――。彼らの前に現れた連続毒殺犯「スルク」とは何者か。陸軍がひた隠しにする「軍事機密」とは。そして、真の「国賊」は誰なのか? かつてない「特高」警察小説! 逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密「カンナカムイ」をめぐり、軍需工場の関係者が次々と毒殺される。アイヌ出身の特高刑事・日崎八尋は捜査に加わるが、「拷問王」の異名を持つ先輩刑事の三影に濡れ衣を着せられ、網走刑務所に投獄されてしまう。八尋は特高刑事としての「己の使命」を全うするために、脱獄を決意するのだが――。民族とは何か、国家とは何か、人間とは何か。魂に突き刺さる、骨太のエンターテイメント!
昭和12年(1937年)5月、銀座で似顔絵描きをしながら漫画家になる夢を追いかける那珂一兵のもとを、帝国新報(のちの夕刊サン)の女性記者が訪ねてくる。開催中の名古屋汎太平洋平和博覧会の取材に同行して挿絵を描いてほしいというのだ。華やかな博覧会を楽しむ最中、一報がもたらされた殺人事件。名古屋にいた女性の足だけが東京で発見された!? 同時に被害者の妹も何者かに誘拐され──。名古屋と東京にまたがる不可解な謎を、那珂少年はどんな推理を巡らせて解くのか? 空襲で失われてしまった戦前の名古屋の町並みを、総天然色風味で描く長編ミステリ。
霊界の裁判官・閻魔沙羅VS.現世に未練を抱く死者たち。「閻魔堂へようこそ」。閻魔大王の娘・沙羅を名乗る美少女は浦田に語りかける。元甲子園投手の彼は、別荘内で何者かにボトルシップで撲殺され、現場は密室化、犯人はいまだ不明だという。容疑者はかつて甲子園で共に戦ったが、今はうだつのあがらない負け犬たち。誰が俺を殺した? 犯人を指摘できなければ地獄行き!? 現世への蘇りを賭けた霊界の推理ゲーム!
終業式が終わった後、木暮悠希は天文部の部長、佐山綾斗から天文写真を見せられる。プリント用紙一杯に広がった星空の中で、一点だけ星が消えているのに気づくのだが、それが人工衛星のようなものではないかと彼はいう。人工衛星の素性を探るべく、あちこち情報を収集するが、そんな中、その衛星がとある男にハッキングされ乗っ取られる。
【閻魔沙羅からの挑戦状! 犯人を当てれば現金5万円!】これは霊界の推理ゲーム。閻魔大王の娘・沙羅が死者に持ちかけるゲームは、自分を殺した犯人を当てれば蘇り、外せば地獄行き。ただし今回は特別編。ここには事件だけがあり、犯人を当てるのはあなたです。犯人を当てれば現金5万円、外してもリスクは一切なし。スマホで小説を読んで、スマホで応募可能。ぜひ挑戦してみてください!
その肉体さえも国家に捧げる女スパイ・黒江律子、新たなる敵は過激新興宗教! 警察庁の公安秘密組織「十三階」は、かつて地下鉄テロを起こしたカイラス蓮昇会教祖の死刑執行が迫り、揺れていた。そんなとき、母親がカイラス分派団体に入信してしまい、律子は単独捜査に乗り出す。緊迫のスパイサスペンス「十三階の女」シリーズ第二弾。