【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
女子大生・小野ミユキが誘拐された。身代金は二億円。犯人の指示で父親の敬介一人が現金を携えて上野から〈カシオペア〉に乗り込んだ。十津川と亀井は東北新幹線で先回りし郡山から乗車するが、敬介も二億円も消えていたのだ! 傑作長篇。
成田発ニューヨーク行の旅客機が、飛行中に突然炎上した。二カ月後、次々と殺人事件が起こる。日光・中禅寺湖、ニューヨーク、そして第三の事件…。一見無関係に見える事件に共通点が浮かびあがる時!? 表題作ほか四篇を収録した傑作推理集。
東京目黒で人妻が殺された時、二人の男が驚愕した。別居中の夫と妻の情夫である。彼らに奇妙な連帯が生じた頃、六本木で美貌のゲイが死亡した。両現場に残された会津の品は事件の関連の証か? 会津若松へ発った夫は、謎の女に出会うが……。
作家・能海十蔵は帰宅途中、交通事故に遭った女性を病院へ送り届ける。十三年後、死の床にある件の女性から、面会の申し出を受けた。宴席が用意され、もてなされる十蔵。が、気づくと監禁され理不尽な尋問が始まった。傑作ハードロマン集!
観光会社〈瀬戸内ビュー〉社長の娘が誘拐された。身代金は五億円。それをライバル社社長の口座に振り込めというのだ。五億円を受け取り、モーターボートで逃走を図った犯人はクルーザーと激突し、沈没。あらたに六億円の要求が!? 十津川警部シリーズ。
取引先が出した不渡りのせいで、資金繰りが困難になったタカシマ工業。不良債権を何としてでも回収すべく、経営コンサルタントの志賀の力を頼ることになった。非情・冷血な男たちによって、とことんまで食い物にされてゆく会社……。経済犯罪小説の金字塔!
綾部は常に大量の保健薬を飲んでいる。どこも悪いわけではない。健康を追い求める彼は薬マニアの会に参加した。停年を迎えた刑事の越野は途方に暮れた。何もやることがなくなった恐怖。彼は熟年に人気の登山を始めるが。やがてそれぞれの仲間が不審な死を遂げた! 多忙、健康、清潔……現代人のさまざまな強迫観念が生み出す異形ミステリー。
藤子がようやく手に入れた一戸建てのわが家。だが、思わぬ不幸が近所に潜んでいた。親切なお向かいの夫人は実はゴミ袋を覗くほどの詮索好き。両隣からは大音量のプロレス中継に猫よけの異臭……。終の栖が「隣魔」に囲まれてしまった藤子の恐るべき結末とは? さまざまな日常のストレスが殺意をはぐくむ恐怖ミステリー。
終戦直後の混乱した中国。日本人少年・龍太は、民間輸送会社エンジェル・エアにキッカー(航空投下員)として採用された。物騒な地域に飛んで行き、貨物室から豚を積んだ檻やら得体の知れない麻袋などを蹴落とすのが仕事だ。ある日、エンジントラブルで不時着し共産党ゲリラに捕まった龍太らは、日本軍の隠し財宝が絡んだ激闘に巻き込まれる。片肺DC3で懸命の脱出を試みる、彼らの決死行の行方は?
秋葉京介の探偵事務所には看板がない。素行調査などの退屈な依頼は引き受けない主義だからだ。その代わり、どんなに危険な仕事でもきちんと解決する。そんな評判を聞いた依頼者が事務所を訪れるのだ――。悪どい商売で財をなした川島大三郎が、一か月以内に全財産を慈善事業に寄付しなければ殺す、という脅迫をうけている。川島に恨みを抱く三人の男に会うが……。表題作他、秋葉の探偵稼業、全五話。
浴室に転がった孝の生首が、貴子を見上げていた。「いゃあっ!」。貴子は悲鳴を上げ、生首を蹴り上げた。「お父さん!」。優太が、赤い飛沫を上げながら排水口に転がる生首を慌てて拾い上げた。―死体の解体を終えた貴子は最後の足をゴミ袋に詰めた。手伝わされた優太は完全に壊れていた。この場で繰り広げられている地獄絵図は、富永の存在なしには起こり得るはずがなかった。
千歳空港近くのモーテルで若い女の絞殺死体が発見された。容疑者には、犯行時刻、釧路ゆきの特急〈おおぞら3号〉に乗車していたという鉄壁のアリバイが!? 時刻表トリック、列車乗っ取り……鉄道推理の名作中の名作六篇を収録。【解説】山前譲
妹が飛び下り自殺の巻き添えで死んだ。その瞬間、出張先のホテルで秋谷修一は悪夢によって目覚めた。網膜に残像が浮かんでいる。妹が最期に見た何かを自分に伝えてきたことが彼には分かった。残像に引かれるまま、秋谷は裏磐梯へ。そこで出会ったのは記憶喪失の美女詩織だった。彼女の記憶を失わせた恐怖の体験とは。そして彼女に導かれるように明らかになる妹の死の真相と戦慄の秘密。
都心の高層マンションのモデルルームで、見学客の一人が撲殺された。持っていた名刺は偽物で、別人と判明。ついで北多摩ニュータウンで同様の撲殺死体が発見される。しかも被害者は、第一の被害者の偽名刺を持っていた! 長篇本格ミステリー。
韓国人留学生との浮気を知られた大学講師・篠塚。妻は無理心中を図ろうと部屋に火を放ち焼死。睡眠薬が検出されたことから警視庁捜査一課の十津川警部は篠塚に疑いの目を向ける。葬儀の途中で姿を消し愛人と逃亡を図った篠塚を追う十津川。だが篠塚は警察の追跡を巧みにかわす。韓国への逃亡を阻止しようと必死に追う十津川だが……。
あなたのお父さんは自殺ではなく殺されたのです――沢木真介の許に届いた一通の手紙。真相を探るため郷里の徳島を訪れた沢木を待ち受ける不気味な影。そして、沢木の調査に協力を申し出る謎の女――。手に汗にぎるノンストップ・サスペンス。
死体は楢(なら)の木の根元にあった。犯され絞め殺された無惨な女の死体である――。文芸誌編集者の亜希子は、画家から受け取った挿絵に息を呑んだ。男と密会中の美女の貌(かお)が、過日、厚木市の山林で殺されたOLの姉と瓜(うり)二つである。絵にはモデルがあったと聞き出した亜希子は、ついに男を突き止めるが、それは姉の秘部と、この国の巨大な闇に足を踏み入れることであった――。
この人を見つけて下さい。見つけた方に百万円を差し上げます――顔写真と体の特徴だけでその男を探し出せ、という企画が「週刊ジャパン」に載った。たまたまその記事を読んだ小田雄太郎と松木順子は、二人が同棲するアパート近くのマンションにその男がいたことを思い出し、その男の部屋を訪ねるが、そこで発見したのは、男の刺殺体だった……!? 刑事時代の若き十津川がとりくんだ五つの事件。傑作推理。
一年前の聖夜(クリスマス・イブ)、サンタクロース姿の男が殺害された。元弁護士が出頭、公判が始まる。その法廷にガス弾が撃ちこまれ、被告が拉致された! 捜査中、今度は「クリスマス・イブにサンタクロースが――」と110番にメッセージを残し、男が殺された。
君と、死にたいな―大学生の立夏子は、不倫相手の朝永にそう言われ、思わずうなずいた。伊豆の山奥で二人は睡眠薬を飲み、永遠の眠りにつくはずだった。だが立夏子が目を覚ました時、隣にはナイフを突き立てられた朝永の姿が! 長篇推理。
死神シリーズ第7弾。八王子で警察官連続殺害事件、宗教法人の貸し切りバス爆破事件が相次いだ。当局の必死の捜査にもかかわらず、容疑者の顔は浮かんでこなかった。威信の失墜に蒼白となった警察庁警備局長は、テロリスト・ハンターとして世界に名を馳せた中郷広秋と伊能紀之に白羽の矢を立てた。毒を以て毒を制す――「死神コンビ」の復活だ。姿なき凶悪犯に容赦ない血の裁きを加えるときが来た。巨匠渾身の長篇ハードロマン。
雪の札幌。佐古田史朗はゴルフ場で盗まれたという数億にのぼる税金逃れの通帳を取り戻す仕事を依頼され、犯人のマンションに侵入。ところが、すでに部屋は荒され、殺害された死体が…。錯綜する過去の愛と憎悪。哀切な長篇ハードボイルド。
「この人、痴漢です!」車内の携帯電話を注意された腹いせに訴えた夕季子の、それが死への第一歩だった。勾留に耐え容疑を晴らした男は、名前さえ明かさずに去っていった。夕季子の血まみれの生首が発見されたのは、それから間もなくである。殺害現場の近くには男の館があり、屋根裏部屋には美貌の蝋人形たちが……。赤かぶ検事に閃いた身の毛もよだつ想像とは!?
時は寛文。松前藩福山城下は小さいながら賑わいをみせていた。だがその陰では、魔の山に眠る金山を巡り、幕府の隠密が暗躍していた。一方、藩政に不満を抱くアイヌの長・シャクシャインも不穏な動きを見せる。重なる危機に松前藩の秘策は!?
「夫の死の真相を暴いて」高校の同窓生・雅子の言葉が損保の損害査定員・千野を巨大企業の闇へといざなった。花形レーサーと彼女の夫である搬送ドライバーの事故死で浮かんだ蔆星自動車の欠陥車疑惑。蔆星のお膝元に赴いた千野は新工場反対地主の轢死を知る。そして……雅子までが殺害された。企業城下町を巡る連続殺人を若き損害査定員が追う!
十津川の先輩刑事・木村が定年を迎えた。警視庁に勤務してから一度も帰郷しなかった故郷・小樽へ帰るという。今になってなぜ? そんな折、上野で女性が殺された。警視庁に届いた「死んだ女性のことを捜査しないで下さい」という小樽発のファックス。「かなしきは 小樽の町よ」悲しみ溢れる啄木の歌が好きだと言った木村の姿がふと十津川の脳裏に浮かんだ……。傑作トラベル・ミステリー。
学生会館が出火し、居住者の学生一人が焼死した。被害者が所持していた現金も消えていた。所轄の中原刑事は学費滞納で除籍になっていた安田を自白へ追い込む。しかし男は法廷で自供を覆したのだ……裁判制度の矛盾を抉る長篇サスペンス!
D-loc! すべての計器が一瞬にして消えた! VIPばかり三百人を乗せた最新鋭機B747-550に緊急トラブル発生。FADEC(全自動デジタル電子制御)IIエンジンはコントロールを失い、一縷の望みはすべての計器をシャットダウンし、エンジンをリスタートさせる以外にない。しかし高度四万フィート、五百ノットのスピードで、果たしてそれが可能なのか? 航空機サスペンスの第一人者が放つ、超緊迫アクション!
伊豆で一人の少女が入水自殺した。死の直前、少女から救いを求める手紙を受け取った弁護士・中原は伊豆へ向かう。公害問題の陰で、目先の利益に躍る巨大企業と地元漁民、さまざまな思惑が絡み合うなか、政府の調査団長が他殺体で発見され…。
病院で刺殺事件が起きた。被害者は田久保仁。北穂高から涸沢岳へわたる岩稜から転落し、入院中の患者だった。手がかりはベッドに落ちていた栗色の髪の毛。遺された妻の証言から、怨恨の線は薄いと思われた。長野県警豊科署の道原伝吉警部らは操作を開始。やがて殺害直前、田久保の病室を訪れた男の存在が浮かぶ。さらに田久保の友人が函館・駒ヶ岳でガス中毒死していた事実が判明し……。長篇山岳推理。