【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
見えそうで見えない。手が届きそうで届かない。時と場所、いずれも違うところで起きる五つの殺人事件。その背後にちらつく女の影。追う警察の手をすり抜ける女は幻なのか。いまもっとも旬な著者の連作ミステリー。
本庁捜査一課時代に数々の実績を上げた風巻は、上司から派遣刑事として捜査本部や所轄署への協力を命ぜられた。渋りながらも引き受けた風巻の最初の事件は、殺された看護婦と交際していた心理療法士のアリバイ崩しのはずだったが……。『逃げ水 派遣警部補』(徳間文庫2008年9月刊)の二次文庫。
落ちこぼれ中学生の受け皿となっている私立高校・彰栄学園。その人気女子学生・美也子が失踪、その後死体で見つかった。美也子の親友の亜紀子も命を狙われそうになる。美也子のクラスの担任・英基は、クラスの生徒たちと事件の真相を追い求めるため探偵団を結成、ボスには英基の父親がつくことに。しかしまったく手がかりがない中、真犯人をあぶりだすため、探偵団の面々は陽動作戦を計画する。果たしてその結果は……。落ちこぼれたちが、事件を解決し、汚名を返上するまでをさわやかに描いた青春ミステリー。
「ダリの繭」推理作家・有栖川有栖の新作刊行と、臨床犯罪学者・犯罪学者の火村英生の誕生日を祝すささやかな宴。そこで見かけた、宝石チェーン社長で有名人の堂条秀一が殺された。しかもアリスの友人が容疑者で……。「海のある奈良に死す」半年がかりで書き上げた長編が見本になった! 神田神保町にある版元を訪れたアリスは、同業者の赤星学と遭遇。大きなバッグを肩にかけ、「行ってくる。『海のある奈良』へ」と謎めいた言葉を残した赤星は、翌日、福井の古都・小浜で、死体となって発見されて……。「朱色の研究」‘2年前の未解決殺人事件を再調査してほしい’火村英生が、過去のトラウマから毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった――。さっそく火村はアリスとともに当時の関係者から事情を聴取することにするが……。「暗い宿」犯人当てゲーム〈トロピカル・ミステリー・ナイト〉に参加するため、南の島のリゾートホテルを訪れた火村とアリス。バカンス気分でのんびり過ごしていた2人だったが、訳ありげな夫婦に出会って……。 (「ホテル・ラフレシア」)廃業した民宿、冬の温泉旅館、都心の瀟洒な名門ホテル――。様々な〈宿〉で起こる難事件!「怪しい店」骨董品店〈骨董 あわしま〉で、店主の左衛門が殺された。生前の左衛門を惑わせた「変な物」とは……。(「古物の魔」)ほか、美しい海を臨む理髪店で火村が見かけた、列車に向かいハンカチを振る美女など、美しくも恐ろしい「お店」を巡る謎の数々!※本電子書籍は「ダリの繭」「海のある奈良に死す」「朱色の研究」「暗い宿」「怪しい店」を1冊にまとめた合本版です。
突然の父の引退声明により、日本が誇る名家の27代目当主となった烏丸花穎。父・真一郎の奔放な行動に困惑しつつも、誰よりも信頼する老執事・鳳と過ごす日々への期待に胸を膨らませ花穎は留学先から急ぎ日本へと帰国する。ところが、自宅で待っていたのは大好きな鳳ではなく、衣更月と名乗る見知らぬ青年だった! 真一郎に付き添う鳳に代わって烏丸家の執事を引き継いだという衣更月に納得のできない花穎。そのうえ当主を引き継いだばかりの花頴の周りには上流階級ならではの思惑も蠢いており、新当主としての日々はトラブル続きで……!? 若き当主と新執事、息の合わない‘不本意コンビ’が織りなす上流階級ミステリー! 巻末には2ndシーズンの試し読みも掲載!※本電子書籍は『うちの執事が言うことには』1?9巻を1冊にまとめた合本版です。
岡坂神策は、ある晩ひったくりにあった女を助ける。が、なぜかその女は、東京御茶ノ水に埋まっているという幕末埋蔵金探しを持ちかけてきて(表題作)。失踪した男の近所で起こった殺人事件の真相。ある女子中学生が転落死した事故の謎。人気女優から依頼された、恋人の尾行調査の結末。「カティンの森事件」に埋もれた闇など、ハードボイルドの巨匠逢坂剛が描く5つの大人のサスペンス。「岡坂神策」シリーズ短編集。(『カプグラの悪夢』改題) 解説:千街晶之※本書は二〇〇一年八月、講談社文庫より刊行された『カプグラの悪夢』を改題、修正したものが底本です。
公安機動捜査隊特捜班――通称‘特捜班’。それは、凶悪事件の初動捜査を担当する、警視庁公安部に所属する特別チーム。特捜班の稲見は、横浜の39階建てホテルが武装集団に占拠されたとの報せを受ける。宿泊客550名が人質に取られるという非常事態。事件を秘密裏に解決せよという任務に挑むが――。金城一紀原案の設定をもとに気鋭の作家が紡ぐ完全オリジナルストーリー。一気読み必至の警察エンターテインメント!!
真夏のある日、見知らぬ田舎の駅に、小説家・津久田舞々は立っていた。彼はある編集者から「ホラー作家を欲しがっている」町を紹介され、黄金の国と呼ばれていた町・古賀音を訪れたのだ。町長から、移住してこの町のことを書き残してほしいと依頼された舞々は、古びた洋館で暮らしはじめたところ「あるもの」の封印を解いたことをきっかけに次から次へと降りかかる難題のせいで奔走する羽目に陥る。幽霊たちと小説家の、不思議なカントリーライフ。コミカルであたたかくて怖くて切ない、奇談+ミステリ連作長編。
行方不明になった幼い子どもの親たちが集まり、ルート66上を進む奇妙なキャラバン。彼らを率いるのは、元神父で心理学者でもある老人だ。だがキャラバンのメンバーの一人が殺された。死体の手は切り離され、代わりに置かれていたのは古い子どもの手の骨だった。州をまたいで進むキャラバン、狙われるメンバー、ルート66上で幼い子どもが殺され埋められた事件を追うFBI捜査官たち、州警察、FBIが錯綜する現場。マロリーは幼い子どもを護り、犯人を捕らえることができるのか? そして父の影を追うマロリーが自身の旅の果てに見るものは? このミス1位作家の人気シリーズ!
殺人現場に遺されていた、パンダの特大ぬいぐるみ入りの段ボール箱。被害者とは別人の名前で伝票も用意されており、集荷直前に何者かに襲われたらしい。音無美紀警部が、なぜぬいぐるみの購入店で直接配送を頼まなかったのか、をヒントに捜査を進めると、被害者の意外な人間関係と真相が明らかになる――。ますます冴える推理と美貌で周囲や事件関係者を驚かせる音無警部と、その部下たちの活躍を描く全5編。だが、少しずつぬいぐるみへの偏愛ぶりが周囲にも知られ始めて……。新たに強烈キャラクターも加わりパワーアップした、ユーモア本格推理〈ぬいぐるみ警部〉シリーズ第2弾。/解説=松尾由美
大学病院での墜落死体。驚くべき体内構造。異形の女性は何者か。それは遺伝子の怒りなのか。人間の宿命と闇を描く医療ミステリー!
若手看護師の失踪。全裸の漂流死体からは新種の覚醒剤反応が……死体は彼女なのか? 大規模個人病院の巣食う闇に迫る医療ミステリー
あの南方熊楠が事件を解決!? 陰謀渦巻くヴィクトリア朝ロンドンで起こる怪事件。天才クマグスが探偵となり、快刀乱麻の大活躍!
願人坊主の法界が、鰻屋から10両を騙し取ったと聞いたチンピラの徳次郎は、法界をつけ狙う。ところが徳次郎は逆に法界の子分となる羽目に。世間の鼻つまみ者同士がコンビを組んで、まず駆け落ちした商家の娘と手代を追いかける。「色恋沙汰は金になるぜ」など8話収録。
女性研究員を襲うセクハラ教授。無謀な手術を続ける病院長。大学病院の欺瞞の裏で患児の不審死が続発する。医療ミステリー第三弾!!
修善寺温泉に浮かぶ変死体。医師・桐生はサナトリウムで末期を迎えんとする患者と謎のクスリの存在を知り、事件の真相へ立ち向かう。
南野医師が勤務する市民病院に相次いで町の病院から救急転送されてくる異型輸血と思われる患者。そして政治家の不審な死も発生!
大病院で死者が。しかし事実は隠された。名医の院長、美人内科医、美人看護師、そして謎のバラ。現役医師による迫真の医療ミステリー
盛岡発宮古行「快速リアス」の車中で、前科二犯の荒木が毒殺された。インターネットで引き受けた怪しげな仕事の最中でのことだった。一方、東京のクラブママ殺害容疑で逮捕されていた男が、事件当夜荒木と会っていたと突然アリバイを主張。どんな意図が? 2つの事件解決のため同じ列車に乗り込んだ十津川警部が気づいたこととは?(「宮古行「快速リアス」殺人事件」より)――初めて文庫化された作品集。切り札は十津川警部!
金田一耕助初登場の記念碑的作品『本陣殺人事件』。日本に本格探偵小説を根付かせた歴史的名作!横溝正史が生前みずから厳選した「傑作」全集!
宝探しのロマン、狂気の殺人、錯綜する人間関係…横溝ワールド全開の一大長編!武者惨殺、村人32人殺し… 呪われた村で起きた新たな連続殺人事件。 平凡な生活を送っていたサラリーマン、寺田辰弥が巻き込まれた激変と壮絶な事件群の真相を、金田一耕助は見破れるのか?!
本書にはさまざまな「日本」が描かれている。会社勤務のサラリーマン。管理社会。日常生活にしのびこむ異物。あるいは異物の侵入によってねじまげられた日常世界。そして風俗、怪談、民話、日本史……。アメリカで黄金期をむかえたSFは、日本に紹介されたあと眉村卓の手によってこのような変貌をとげた。これは草創期における、日本SFの原点ともいえる作品群である。
金田一耕助と探偵由利麟太郎が活躍する傑作『蝶々殺人事件』。日本に本格探偵小説を根付かせた歴史的名作!横溝正史が生前みずから厳選した「傑作」全集!
大人気SF作家が自ら選んだ「色」をテーマにした作品集。「グリーン・レクイエム」「ネプチューン」等、日本SF史を語る上で欠かせない名作+単行本未収録作を3編を収録した全9編!
世界各地に残る巨石文明の遺跡。10年ぶりにばったり出会った友人が語った、その驚くべき実態とは? 日本SF史上に燦然と輝く名作「石の血脈」の外伝「赤い酒場を訪れたまえ」、ダンボールの一生を一人称で書く異色作「ボール箱」、単行本未収録作「フィックス」「嘆き鳥」等、絶妙の語りで読者を異次元の世界に誘う、半村怪奇SFの集大成。ほかに、方言を駆使した傑作怪談集「能登怪異譚」シリーズ全篇など、19篇のふしぎ小説を収める。
石「夜が明けたら」シリーズ全7話をふくむ15篇の名品を厳選しておとどけする恐怖のSF決定版愛するわが子は異常早熟の天才児だった! 若妻をおそった悪夢を描く表題作「石」、冬の山中で姿をくらました妻を探し、男は不気味な洞窟へ……。地の底にうかびあがった戦慄の光景「黄色い泉」、ある晩、謎の現象によってすべての電力が停止してしまった。暗闇の中でふるえる人々を待っていた苛酷な運命とは?「夜が明けたら」など、血も凍る恐怖の数々。
「おれがかえってやらないと、三人の妹たちが殺される…代わりに獄門島へ行ってくれ」―ニューギニアで共に戦った鬼頭千万太の最後の言葉を胸に、鬼頭家が網元として君臨する獄門島に降り立った金田一耕助。耕助がそこで見たのは、雪枝・月代・花子の三姉妹がいる本家と、志保・儀兵衛が取り仕切る分家とが反目し合う鬼頭家一族の姿だった。やがて千万太の予言どおりに、血も凍る殺人事件が発生…。瀬戸内海の孤島に渦巻く、世にもおぞましい計略に耕助は気づくことができるのか?著者自身『本陣』と並ぶ傑作と自負した、横溝ミステリーの最高峰。
空前の横溝ブームを巻き起こした代表的名作! 当時の担当編集者が語る横溝秘話、著者自身による映画版への寄稿等、大幅に付録資料を加えた決定版!信州の財閥・犬神家で起こった遺産相続争い。家宝、斧・琴・菊に関連付けられた凄惨な連続殺人に金田一耕助が挑む! テレビで、映画で、常に大ヒットになる話題作のオリジナル!
前人未到のショート・ショート1001篇という偉業を達成した星新一。だがさすがに長い作家生活のなかで、短編集から取りこぼされる作品も多かった。本書は、そんな星くずたちを拾い集めたファン待望の拾遺集である! デビュー以前に書かれた真の処女作「狐のためいき」から、初期の力作「憎悪の惑星」「火星航路」、1001篇到達後の「担当員」まで、バラエティ豊かな全20篇! さらに幻のジュニアSF集『黒い光』から、後に再録されなかった6篇を一挙に収録、巻末には完全著作リストを付した決定版!
映画女優・鳳千代子の最初の夫・笛小路泰久は、軽井沢のプールで死体となって発見された。千代子の二番目の夫も不慮の事故で落命、三番目の夫が殺害される。この事態に、千代子の現在の恋人飛鳥忠煕は、金田一耕助に調査を依頼するのだが……。 書下し長篇探偵小説全集(講談社)の一冊として1955年に執筆予告、その後長期にわたる中絶期間を経て、74年、堂々完成。空前の横溝ブームの中、作家として見事復活を遂げた著者渾身の大巨編!