【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
新興マルギダ国の独裁者アント・カーネの来日を絶好のチャンスとして、カーネ暗殺を計るマルギダの革命派。一方、日本の商社・富士物産と大協実業は、マルギダ進出を狙って激しいしのぎをけずっている。大協実業の秘密社員・島田は、会社のためばかりでなく、彼自身の意地と、マルギダ革命派の美しい女グローズへの恋を賭けて、どこまでもカーネ暗殺を追求しつづける。革命家の暗躍、企業間の葛藤、政治、死、恋。『私は貝になりたい』の筆者が、もっとも今日的な主題を乾いた男性的筆致で描く、スリルあふれる長編サスペンス小説。
美貌の女子大生・古園洋子が失踪した。彼女はホステス・アパートの一室を借りていたのだが、管理人・谷本恵吉の姿も見えない。ホステスたちは谷本の正体もアパートの所有者も知らないという。――数日後、洋子の死体が相模湖から見つかった。谷本の愛車ルノーに乗ったまま湖底に沈んでいたのだ。また意外にもアパートの持ち主が、T大で倫理学を教える清水助教授であることも明らかになった。《倫理学教師のホステス・アパート経営!?》。ナゾは深まるばかりだった――が、巧妙な偽装がはがれた時、白日にさらされたのは腐肉の如き性の悲劇だった。「風変りな代償」他5篇。
累計50万部突破!「最後の医者」シリーズの著者、怒涛の4ヶ月連続刊行第3弾! なぜ殺し、そこに何を思うのか。これは殺人鬼の記録を集めた残酷で残忍な真実の1冊だ。【あらすじ】理想の女性を求めて撲殺を繰り返すホスト。ランナーズハイ殺人鬼OL。子どもの犠牲を正当化する母親。地球を守るために法を犯す女。愛する’肉’を監禁する肉屋。美しいものを’裏返し’続けるテレビマンなど……。それぞれが日本中を震撼させた事件の真実を告白していく。なぜ殺し、そこに何を思うのか? その猟奇的な殺害手段とは? 予測不能の狂気にあなたは必ず戦慄する! 普通の人よりも人間らしい――これは殺人者の記録を集めた一冊。【文庫書き下ろし】著者について●二宮敦人1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。代表作『最後の医者は桜を見上げて君を想う』等、フィクションとノンフィクションの垣根を越えて活躍。著書に『18禁日記』『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』『紳士と淑女のコロシアム「競技ダンス」へようこそ』等がある。
「勝ったら、きみの一週間をいただこう」公爵が挑んだ賭けをソフィーは受けて立つが…RITA賞、ダフネ・デュ・モーリア賞に輝く作家のリージェンシーロマンス12歳で両親を失ったソフィーは、祖父の子爵に寄宿学校へ入れられ、18歳になると援助も打ち切られ自立生活を余儀なくされる。わずかな貯えだけでロンドンへやってきたソフィーは、上流階級が集う社交クラブに身分を偽って出入りし、数学が得意で幼いころに父から教わったカードゲームで貯金を着実に増やしていた。そんな折、弟のギャンブル狂いをやめさせるためクラブへ来た堅物と評判のウェア公爵は、弟とゲーム中のソフィーに賭けを挑むことに…RITA賞作家のヒストリカルロマンス原題:My Once and Future Duke
瀬棚医師を助けるためにドクターヘリに乗り込む拓人。病院先で、父の声だけでなく母の声までよみがえる。──悪いんだけど、拓人が瀬棚くんを支えてあげてくれる? 拓人の血液と瀬棚医師の適合性。夕凪ファイルの開封。そして成人の18歳の誕生日を迎えた拓人は柚子に。 青春ラブ×サスペンスの第9話。
秋晴れの鬼怒川渓谷に、堅田邦子の死体は浮いていた。乳房にはバラの花弁のようなキス・マークがついている。邦子には年下の恋人・所道雄があった。が、彼はその前日にゴルフ場で彼女と別れたばかりだという。確かなアリバイもあった。邦子の弟・浩一は葬式の夜、姉の日記をひらいて、彼女の心の奥にかくされた恋人の不信の事実を知る――証券会社のエリートコースを望む所道雄は、常務の娘との縁談を進めていたのだ――。年上の恋人を無情に捨て去って、出世の階段をのぼろうと焦る男の姿こそは、現代サラリーマンの心奥にひそむ妄執の汚点だ。「男の階段」他3篇。
名神高速道路の闇の中に死んだ雨宮義人。彼の自動車は、〈梶原トンネル〉の壁面に激突しての即死だった。太陽産業の気鋭の研究者として、カラーテレビ開発の第一線に立っていた雨宮の死には、不可解な謎が感じられた。 社名をうけて、この事故死に取組んだ野田誠司が、苦心の末に探りあてた死の真相は、激甚な産業の恥部を覗きみるような策謀と非情の世界だった。研究グループごと、ごっそりと競争会社のスカウトの手がのびていたのである。拒否した雨宮を襲った非業の死。――梶山文学の独壇場ともいうべき産業スパイ小説「冷酷な報酬」他5篇を収録。
T省の屋上から墜落する人影を「私」は窓ごしに見たのだ。前庭の花壇を鮮血にそめて惨死したのは「私」の上司・小田課長補佐だった。新聞は「自殺」の原因に汚職の翳があるという……。その3日後、こんどは若い雇員の本石幸一郎が走る列車から転落した。報せをうけて豊橋に急行した「私」を見て、本石は「殺しに来たな!」とわめく。その両眼は空虚に鈍く光っていた。《この2つの事故が、どう関連しているのか?》。「私」は戦慄すべき真実に直面した。それは官僚機構にひそむ抑圧された青春の狂気である。表題作他5篇を収録。
【あらすじ】京都にある、とある中学校。入学早々、「学校一の変人」として有名な美少年・薫によって、廃部寸前の華道部へ入部させられた良多(りょうた)は、部員集めに奔走することに! 数学好きのぼっち女子・六角博子(ろっかくひろこ)、ヤンキーな見た目で損している男子・室町恭矢(むろまちきょうや)ら、クセが強すぎる新部員たちを迎えていくなかで、良多は花にまつわる5つの事件に向き合っていくことになる。 【目次】一話 ひと目で咲く花もある/二話 公式と花の三角形/三話 部室への嵐/四話 花束の届け先/五話 思い出の庭
釧路の水産会社で成功をおさめた社長が殺された。莫大な遺産はひとり娘の穂奈美に渡ることから、結婚前提の交際をしていた恋人が最重要容疑者となる。恋人にアリバイはなく、黙秘をつづけるため、ますます容疑は深まっていく。穂奈美だけは恋人の無実を信じていた。しかし手立てがわからない。困り果てていた穂奈美は、知人からの薦めにしたがい、警察庁広域捜査官の宮之原警部に捜査を託した。北の大地で宮之原警部が走り、推理を巡らす。読み応え十分の冴えたトラベルミステリー!
あなたはこの物語の意味、わかりますか――? この無料試し読み版では、『54字の物語』『54字の物語 怪』『54字の物語 参』『54字の物語 史』『54字の物語 ZOO』『54字の百物語』『旅する54字の物語』から15話を収録。さらに、誰でも「54字の物語」がつくれるようになるワークシートを巻末に掲載。ぜひ世界一短い(かもしれない)短編小説を読んで、作って、お楽しみください!
時は大正。家柄だけは良いお嬢さまの有紗と、名門華族・烏丸家の御曹司である京四郎は「特別な雇用関係」にある。烏丸朔の襲撃により己が狙われる理由を知った有紗は、瀕死の重傷を負った京四郎と軍部へ逃れる。『桜川の娘』としての役割を考える有紗だったが、そこで行方不明だった父・孝介から「桜の書」の在処を知らされ!?「君のためなら死んだって構わない」すべてが明らかに! 大正乙女浪漫小説、ついに完結!【電子特典付き】有紗と京四郎、二人の主従契約のその先へ。懐かしい約束を繋ぐものとは――特別書き下ろし短編「白詰草の魔法の約束」を収録!
幼馴染だったはずの千手と響。だが、響は千手を裏切った。やがて成長した二人は、刑事と窃盗団の総帥の息子として対峙する――宗教絡みの犯罪の増加に伴い、警視総監の一存で設置された特命課・盗品特別管理課は、警視庁の誰もが認める閑職の部署。配属されたのは、寺の息子の千手のほか、神社の息子、新興宗教の教祖の息子の三人の刑事。発足以来仕事といえる仕事もなく、日々『お茶会』をしながらヒマをつぶしている。そんなある日、千手は幼馴染でもあり一課の刑事でもある健介に声をかけられた。病弱だった千手と、ガキ大将タイプだった健介。見た目も性格も正反対の二人だが、千手が唯一気軽に話せる相手でもあった。軽口をたたき合ううち、健介が一枚の仏像の写真を取りだした。一目でそれを騨拝奥元郷寺の虚空菩薩像と見抜いた千手は、健介から殺された六本木の貿易商のコレクションルームにあったものだと教えられる。なぜそんなところに虚空菩薩像が……? 健介からの情報に違和感を覚えた千手は、さっそく騨拝奥元郷寺に向かった。だが、途中で不良グループに襲われてしまう。失いかけた意識の中で千手は、かつて千手の初めての友達だった響が自分を裏切り、寺の千手観音像をすり替えたことを思い出していた……
貸本屋<ゆうづき>で働くなつは、実は由緒ある武家の生まれ。身分違いの恋ゆえに出奔した兄を捜すため、素性を隠し、単身江戸へ上ったのだ。手がかりは、兄の恋人が版画職人を目指しているということだけ。版画本の作者を調べては、めぼしい人を訪ねる日々だった。ある時、恋歌がうまく作れない植木屋の小六に協力したのがきっかけで、なつには恋文屋としての相談が舞い込むように。なにかと助けてくれる清次郎とともに、江戸の町で起こる様々な恋模様に巻き込まれていく。そんな中、小六から紹介を受けた少女たちの話を聞くことになるが…?
世界初紹介の未発表草稿10編を含む本格の巨匠が遺した全短編を完全網羅!本格黄金期を代表する推理小説作家レオ・ブルースの全短編をここに収録。パーティーの夜に起きた秘書殺しの謎をビーフ巡査部長が快刀乱麻の名推理で解決する「ビーフのクリスマス」、遺産相続をめぐる練り上げられた策謀を暴く「逆向きの殺人」など、短い紙幅に「魅力的な謎の呈示」と「合理的解決」という本格の醍醐味が凝縮された珠玉の短編全40編。図書館で発掘された未刊のタイプ原稿から直接邦訳した11編(内、世界初紹介9編)と発見者による解説を含む、ファン垂涎の真の「完全版」の登場!
オプ・センター・メンバーの調査により、イランで拘束され人質に取られているはずのガセミ准将の娘、原子物理学者のパランド博士に不穏な動きが見いだされる。イランによる核爆弾入手計画の可能性に思い至ったチェイスは、部下のマコードをキューバに派遣して、核サイロのありかを知り得る高齢の女性革命家との接触を図るのだが……。ロシアのGRUとイランが結託して展開する核爆弾移送作戦を、オプ・センターの面々は水際で食い止めることができるのか? 緊迫のミリタリー・サスペンス!
『TikTok』で薦めた作品が続々重版! 話題の小説紹介クリエイター・けんごが手がけた初の小説は、花をモチーフにした恋愛小説。高校生の遥は通学電車で気の立った白猫に遭遇。戸惑う彼女を助けたのは名前も知らない男子高校生。毎朝、同じ電車で見かける彼を振り向かせようと、遥は文庫本を手にするように……。(「始業式」) 「始業式」「散り桜」「夕立ち」「花火」「落ち葉」「コスモス」「雪景色」「ユキヤナギ」の8編を収録。
――この遺体、なかったことになりませんか?知人を訪ねただけなのに……最悪の5日間の幕が開く!マンションで発見した独居老人の死の謎に中年男と高校生のコンビが挑む、心温まるミステリー。鶴川佑作は動揺を隠せなかった。引っ越しの準備をする佑作がマンションの同じ階に暮らす串本を訪ねると、彼はこと切れていたのだ。来客対応中だったらしい。老齢ながら彼は友人だった。通報もせず逃げ出す佑作。だが、その様子を高校生の佐々木紘人に撮影され、部屋に戻れと脅迫される。翌朝、動画の消去を条件に佑作は紘人と再訪するが――今度は遺体が消えていた!
海を見下ろす住宅地『うつくしが丘』に建つ、築 21 年の三階建て一軒家を購入した美保理と譲。一階を念願の美容室に改装したその家で、夫婦の新しい日々が始まるはずだった。だが開店二日前、偶然通りがかった住民から「ここが『不幸の家』って呼ばれているのを知っていて買われたの?」と言われてしまい……。わたしが不幸かどうかを決めるのは、家でも他人でもない。わたしたち、この家で暮らして本当によかった──。「不幸の家」で自らのしあわせについて考えることになった五つの家族の物語。本屋大賞受賞作家による、心温まる傑作小説。/【目次】第一章 おわりの家――美容室開業に選んだ家を「不幸の家」と言われた女性。/第二章 ままごとの家――不仲の夫、家でした娘、反抗的な息子、迷える妻。/第三章 さなぎの家――男に騙された女性と、幼い娘を抱えたシングルマザー。/第四章 夢喰いの家――不妊治療がうまくいかず、離婚届を書いた年の差夫婦。/第五章 しあわせの家――恋人が置いていった子供と、かつて父に捨てられた私。/エピローグ/解説=瀧井朝世
書物が駆逐される世界。旅を続ける英国人少年・クリスは、検閲官に追われるユユと名乗る少女と出会う。彼女と共に追い詰められたクリスの前に、彼を救うべく少年検閲官・エノが現れる。三人は、少女が追われる原因である宝石の形をした『ミステリ』の結晶『小道具(ガジェット)』をいち早く回収すべく、オルゴール職人たちが住む海墟の洋館に向かったが……。そこで三人を待ち受けていたのは、職人たちを襲う連続不可能殺人だった! 先に到着していたもう一人の少年検閲官・カルテの支配下に置かれた場所で、三人は犯人を突き止めるべく、トリックの解明に挑む。著者渾身の力作!/解説=福井健太
大学を卒業し、AP通信社で記者として働くジョーは、ある日、田舎町で起きたジョー・タルバートという男の不審死を知らされる。プレスリリースには凶行の疑いがあると書かれていた。死んだ男は、ジョーが生まれてすぐに姿を消した、顔も知らない父親かもしれない。ジョーは事件に興味を抱き、その町へ向かう。判明したのは、男が実父である可能性が高く、多数の人々の恨みを買っていたことだった。ジョーは真相解明に挑むが……。家族の秘密に直面する青年を情感豊かに描く、心揺さぶるミステリ。バリー賞など三冠に輝いた『償いの雪が降る』続編。/解説=若林踏
酔っぱらい男、テリー・レノックスと友人になった私立探偵フィリップ・マーロウ。大富豪の娘との夫婦関係が破綻したテリーは、なんとか彼女と元の鞘に収まったようだったが、ある日、突然現われ、メキシコまで送ってほしいとマーロウに頼んできた。そして彼を送り届けて戻ったマーロウは勾留されてしまう。テリーには妻殺しの嫌疑がかっていたのだった。彼は自殺、マーロウには、ギムレットを飲んですべて忘れてほしい、という手紙が届く……。男の友情を描いたチャンドラー畢生の大作を、これ以上望むべくもない名手渾身の翻訳で贈る新訳決定版。/解説=杉江松恋
写真を撮る楽しみを教えてくれた、松原京介の不可解な死。離婚話で揉めていた彼の妻は、関与が疑われたものの、死亡時刻にはタクシーに乗っていた。どこをどう見ても、不運な事故としか考えられない状況だったが──恩人の死をその妻の仕業と確信した駆け出しカメラマンの安見直行は、祖母の助言によって六角法衣店を訪れる。店の主は代々京の辻や橋に立ち、道のさざめきから神託を受け、失せ物を見つけ出すことができるというのだ。直行は恩人の死亡事故を他殺と証明する証拠を探して欲しいと依頼するが、若くて無愛想な店主・六角聡明からは、けんもほろろに断られてしまう。だが、直行の撮った一枚の写真がきっかけで、六角は事件の証拠探しに協力を約束する。現代のガジェットによって構成された不可能犯罪を、緻密な論証で見事に解き明かす表題作ほか全五編を収録。第十六回ミステリーズ!新人賞受賞者による出色のデビュー連作集。/【目次】第一話 431秒後の殺人●これは計算尽くで偶然の可能性を限りなく必然に近くなるまで高めた――殺人事件だよ。/第二話 睨み目の穴蔵の殺人●最近、お客さんから「襖の武将の目が動いた、絵の中から睨まれた」なんて言われるんです。/第三話 眠れる映画館の殺人●幽霊でもない限り、無理やん? だって誰にも首を絞めたりする時間なんかなかったやんか。/第四話 照明されない白刃の殺人●オレ達がそいつの後を追って角を曲がるまでに、次の瞬間にはもう通りから姿が消えていたんだ。/第五話 立ち消える死者の殺人●この部屋に入院した人はな、夜中に攫われて二度と戻ってこられへんねんて。/著者あとがき
会社をリストラされ突如無職となった澪(みお)は、祖母が遺した小さな人形店を継ぐことにした。人形マニアの青年・冨永と謎多き職人・師村の助けを得て、いまでは人形修復を主軸にどうにか店を営んでいる──自分がモデルになったという、顔を粉々に砕かれた創作人形の修復を希望する美しい女性。だが、その人形が創られたのは、彼女が生まれた頃と思しい三十年以上前のことだと判明する(「毀す理由」)。ほか、伝統的な雛人形を有する旧家の不審死、チェコの偉大な人形劇団の秘密など、名手が人形を通して人の心の謎を描く珠玉の短編を収める。書き下ろし短編「回想ジャンクション」を収録。/解説=紅玉いづき
心の闇を覗く者はそこで迷い、闇に取り込まれる――。見立て殺人の嫌疑を受け、ボッシュ刑事大ピンチ!殺人現場に置かれていたフクロウ像の意味は何か?捜査を進めるうち、テリーはすべての手掛かりがボッシュを犯人と名指ししていることに気付く。一方、裁判で苦戦中に殺人容疑をかけられ、窮地に陥ったボッシュは思いがけない行動にでる。現代ミステリーの雄コナリーが、人の心の奥深くに巣くう闇を抉る!
首を絞められ殺害されたにも関わらず、一切苦しんだ跡がない女の死体。捜査にあたる捜査一課の特捜刑事・村井翔真が事件を突き詰めるうちに見えてきた、たった5歳の少女の行動から始まる負の連鎖はどこまで続いていくのか。すべてを白日の下に晒すことが正義であり、私情を挟むことは禁忌とされる業界で揺れ動く1人の刑事を主人公として、罪の意識に苛まれ続けた人間たちの運命が交差し加速する、本格ミステリー小説。<著者紹介>上川 秀男(かみかわ ひでお)1947年長崎県生まれ。大学卒業後、長崎県警察官拝命。警察大学校本科、同特別捜査幹部研修所修了。主に捜査部門と管理部門を歩き、警務部参事官兼総務課長、刑事部参事官兼捜査一課長、浦上署長等を歴任し県知事部局へ出向。危機管理等担当理事、初代長崎県危機管理監。退職後、会社社長等を経て、現在、諌早市公平委員会委員。
証拠品なし、目撃者なし、犯人への手がかりが一切ない事件。難航する捜査を解決に導いたのは偶然出くわした一人の美容師だった――。新米女刑事×美容師探偵異例のコンビが難事件を解決していくサイコミステリ。
楽器店を経営する主人公、弦 珠音(げん たまお)にはもうひとつの顔がある。彼は楽器の魂の声を聞くことができるという幼少期からの特殊能力を活かし、霊能探偵としても活躍していた。さて、今日も新たな依頼人が来たようだ……。珠音が楽器にまつわる不可解な現象を次々と解決していく爽快なミステリー小説。<著者紹介>川好 雄一郎(かわよし ゆういちろう)1958年大阪市旭区で生まれ育つ。若い頃は無茶な生き方をしていた時期もあったが様々な人との出会いにより、人並な人生を過ごせる事となった。五十歳を過ぎた頃、あるミュージシャンと出会う。そして彼の影響で音楽の楽しさを再確認し、自らライブも行うようになる。楽曲作りも始め、作詞をしている時に詩を書くことから小説にも興味を持ち、執筆を始めた。
「綺麗な人だったな、まあ、俺には関係のないことだけど」恋人のいないスミレは、学生時代の友人・リサと一緒に、海上保安部の最寄り駅で開かれた婚活パーティーに出かけた。そこで海上保安官であるショウタとカイリと出会う。リサとカイリはすぐにカップルとなる一方、スミレとショウタはお互いに惹かれあっているにも関わらず、なかなか進展しない。スミレは麻薬取締官という立場を隠さざるを得ず、またショウタも過去の経験から恋人を作らない主義を貫いているからだ。そんな中、「海上保安官の一部で『ブツ』が出回っている」という噂を耳にする。要マーク人物はショウタに近い人物かもしれない。ショウタに惹かれながらも、任務を遂行するスミレは――。<著者紹介>はしばみ じゅん大阪府生まれ。慶應義塾大学薬学部卒業。幼少期より読書が大好きで、ある本を読んだことがきっかけで長年の夢だった「小説をかくこと」に踏み出す。
見知らぬ赤ん坊(タカヤ)を連れてきた父親が、まさかの突然死。母亡き後ひきこもり歴4年の雅祥(まあくん)が、いきなり育児を任されることに。この時から地獄の二人暮らしが始まった。ミルクを飲ませても、おむつを替えてもタカヤは泣き止まない。母親はいったい誰……迎えが来る日まで、あと1日。だが、まあくんとタカヤと母親の人生は驚愕の真実へと急転直下する! 胸に染みる、痛快青春ミステリー。(解説・北上次郎)