【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
失踪(しっそう)した男を追い札幌に飛んだ浅見光彦は、北大植物園とひかり公園での殺人事件の渦中(かちゅう)に。両事件の鍵を握るプロモーター白井の不可解な行動。光彦は刑事局長の兄・陽一郎に白井の身辺調査を依頼したが、逆に手を引けとの忠告……。光彦の背後に迫る不気味な組織、謎の老人の正体とその目的は? 闇に潜(ひそ)む巨怪(きょかい)を撃つ浅見光彦の危機、そして名推理! 長編大作完結編。
秘められた過去をもつ柴田春美は、夫・勇が勤務する文洋出版社から出た小説『私刑の女』を読んで愕然とした。昔暴行した男と暴行された女とが、それと知らずに夫婦になっていた話で、しかも実話に基づくものらしい……春美の脳裏に、八年前、ねぶた祭りの夜起こった、あのいまわしい事件が…。 サスペンス・ミステリーの傑作!
元総会屋の武藤修治は、昔、面倒を見てやったことのある台湾人・曹東雲と組んで、ある男を誘拐した。成功すれば、五千万円の報酬――。割のいい仕事だ。ところが、突然、正体不明の男たちの襲撃を受け、肝心の獲物が奪い去られてしまった。東京に戻り敵を探しはじめた武藤と曹だったが、逆にその周囲で不気味な影が蠢きはじめる。果たしてその正体は――!?
花園学園の3人組・由利子、旭子、香子は、駅で行き倒れ寸前の母娘を助けた。事情を聞くと、娘・なごみの父・弘之は、5年前に身に覚えのない殺人の嫌疑をかけられ、破滅に追いやられていた。無責任な情報を垂れ流したマスコミに恨みを持つ弘之は、当時の担当者たちに「復讐のために殺す」と宣告してきたのだった。
三根恒一郎は、会社の社長夫人・辻川彬子と不倫関係にあった。二人は情事の帰りに、代議士秘書の矢沢をはねてしまう。大金をもっていた矢沢は、事故の事実を隠すように二人に頼んだ。釈然としない三根にやがて脅迫電話があり、彬子との密会写真が届いた……!? 汚ない罠に敢然と挑む男を描く傑作長編ハード・アクション!
日本の推理界を代表する探偵たちが、一冊に集合した。法医学博士の天才型探偵・神津恭介、義理と人情の熱血私立探偵・大前田英策、若き捜査検事・霧島三郎、ぐず茂とよばれる検事・近松茂道、近松誕生のきっかけとなった検事・遠藤茂道。本格推理の巨匠・高木彬光のシリーズ・キャラクター五人の文庫未収録作品だけで編んだ、『五人の探偵たち』の姉妹編。
迷犬ルパンと三毛猫ホームズ、ファン待望の共演!――事件は片山義太郎刑事の目前で起きた。光枝叔母さんが仕組んだお見合い(?)の場、オペラの舞台で、プリマドンナが毒矢で殺されたのだ。一方、休暇をもらって趣味の写経に余念のない朝日正義刑事も、女子中学生失跡事件に遭遇。……ふたつの事件は松本で合流。二匹の名探偵が、人間ばなれの(あたりまえか)名推理!
夫とのセックスレス状態に悩む山岸郁代は、不倫の果てに妊娠した――。カウンセラー赤垣美晴は、仕事の依頼で訪ねてきた郁代から相談を受ける。だが、数日後、郁代の絞殺死体が!? 曖昧な供述をする夫。その夫が突然、首吊り自殺を遂げた! 事件は一件落着かに見えたが、特別秘密捜査官の顔を持つ美晴は、独自の捜査を開始する。性の極致を活写。シリーズ13弾。
(この人、男を欲しがっている)謙三の直感に狂いはなかった。夫・工藤が性的に淡泊だというやす子は、毎日のように謙三の若い体を求めてくる。最初の情事から三月(みつき)、うしろめたさも感じていた謙三に、工藤から衝撃的な申し出があった。ある理由から、妻をどんどん抱いてほしいというのだ(表題作)。女と男の心象が描く美しき細密画。
奇観を誇る佐賀の『七ツ釜』で会社員・波多野仁の死体が発見された。かつては凄腕(すごうで)でならした末森刑事も捜査に加わる。現場に残された波多野の車から発見された6枚の写真……そこに写されていたのは、なんと末森の幼少時の恩人・菊池香織の一人娘・恵理子であった。著者のテーマである、「宿命のもつ恐ろしさ、奇怪さ」を集大成した、入魂の本格推理!
元処刑捜査官――北条貴。NASAの衛生レーダー・ネットワークが、非線形の動きをしながら大気圏に突入する物体を捉えた。北条らは、豪州の現場へ向かう。だが、米国を代表する財閥も、なぜか「物体」の回収を目指していた。その財閥には、人類の再編成を狙う秘密結社の幹部がいるという。そして、ついに巨大なクレーターを発見!
神に選ばれし者は超人と化す! 背後に蠢く妖しの御子神教団――その目的とは? そして、これを操る者の正体は? 学生探偵・伊達風興と異界の皇子・檀ピエール。奇妙な父子コンビが立ち向かう相手は、はるか人類出現以前より地上を見下ろしてきた〃空の上のもの〃であった。人知を超えた壮絶な異界バトル! 妖異を撃て! 傑作伝奇バイオレンス第2弾!
大阪で、警備員が刺殺され、金庫が破られる凄惨な事件が! 逮捕されたのは、前科(マエ)があり、被害者と顔見知りだった塩川邦夫という男だった。関与を否定していた塩川だが、執拗な取調べに、ついに自白する……。有罪確定か? だが、法廷は揺れた。朝日岳之助弁護人が検察に敢然と挑んだからだ!
日本各地にある‘聖地’で殺された若い女性たちは、皆同じ孤児救済施設の出身者だった。捜査線上には施設の主宰者の男が浮かぶが、打つ手がないまま、また次々と新たな犠牲者が発見されていく。彼女たちは、狂信者によって古代の神に捧げられた「犠牲」なのか――。連続大量殺人を止めようと奔走する十津川がたどりつく、衝撃の真相とは? 長編ミステリーの傑作。
元刑事の私立探偵、志田司郎。依頼人は初老の作家で、愛人関係にある彼の美人秘書の素行を調べてくれということだった。尾行を始めた志田は、彼女が横浜にあるホテルのロビーで東南アジア系の美男と落ち合い、部屋にはいるのを確認した。男は麻薬の売人だった!? 『追いつめる』(直木賞受賞作)の志田司郎が、男と女の謎に迫る。
日美子は友人の菱田実那子から相談を受けた。彼女の父・大学教授の英太郎が、神戸で殺人を犯したと、脅迫されたのだ。日美子はタロットで真偽を占うが、結果は〃真〃! 苦悩する実那子のために日美子は神戸へ。英太郎が傾倒する山上憶良の歌に秘められた謎とは? 一方、軽井沢の菱田家の別荘で変死体が! 著者の真骨頂、古典暗号ミステリーにタロット日美子が挑む?
有楽町で、白昼堂々、三億円強奪事件発生! 犯人は外人グループか? フリーライター・滝恭介は、女優の不倫の張り込み中、怪しい外人を目撃し、事件にくらいついた。背後には、国際犯罪コネクションの巨大な影が? 一路、パリへ飛んだ滝の身にも魔手が迫る! サスペンスの雄が、現実の事件を素材に描く渾身作!
飛騨高山でスケッチをしていた謎の女が突然の失踪(しっそう)。東京では、不可解な連続殺人の発生。現場には、飛騨高山を描いたデッサン画が残されていた。十津川(とつがわ)警部たちの執念(しゅうねん)の捜査の結果、‘名画贋作団(めいががんさくだん)’の存在が明らかにされるが……。謎の女性の恋人の自殺による復讐なのか!? 十津川警部の推理は意外な展開を見せる!
京都観光を楽しむカップルが、次々と謎の死を遂げ、古都への情死行が流行の兆しを見せ始めた。しかし、これは心中ではなく、他殺なのだ! 確信を持って、捜査にあたった十津川警部は、嵯峨野の名刹・直指庵に辿り着いた。若者たちの真実の声を伝えるノートが、事件の鍵を握る。一二七万部のレコードを記録し、光文社文庫史上最大のベストセラーとなった傑作長編推理!
医者で弁護士の朝比奈博士(あさひなひろし)。博士が顧問を務める滝田病院の医師・花丘裕が殺された。博士は花丘の医療ミスによる患者死亡事故の和解調停を引き受けており、殺人は遺恨によるものと思われたが……。なんと、第一発見者で花丘の恋人の看護婦・島原伸子が失踪。博士は、事件の鍵を握るもうひとりの女性に着目した! 現役医師が医療現場の実状を取り入れて描く意欲作!
白い粉が散乱する路上で発見された女性の絞殺死体。が、被害者・和田マチ子の靴底には、粉はついていなかった。意外な犯人像……(「夜の目撃者」)。夫殺しを疑われた未亡人大石糸子は、さらに……。被害者が遺した21の歌枕には、犯人の名が!? (「優雅な告発」)現代の不安や恐怖、残酷さを抒情(じょじょう)豊かな文体で捉えた、珠玉(しゅぎょく)のミステリー傑作集。
大晦日の花巻温泉。大阪の相場師・横溝が妻と過ごしていた部屋に突然、刑事が。横溝が損害を与えた会社社長が大阪で殺されたのだ。現場には横溝の指紋、そして、妻以外にアリバイを証明できる人間は誰もいない…。 絶体絶命の横溝。どんでん返しの妙!(「疑惑の直行便」) 北国の魅力を知りつくす著者が、それぞれの街を舞台に情緒豊かに描いたミステリー傑作集。
気が遠くなるほど広大な、深青色の砂漠〃黒潮〃。貨物船・寿南丸はその只中を漂流していた。……難破船に残された船長と、密航した謎の女の運命は?船内で殺された一等航海士の密室トリックの秘密とは? 海難審判で弁護を依頼された海事補佐人・大滝は難事件に挑んだ――海洋ミステリーの第一人者が放つ傑作本格推理小説。
油問屋の若後家(わかごけ)の死体が空き店の奥座敷で発見された。赤いしごきの片端を柱に括り付け、絞殺されていた。下手人は男か、女か? 源次(げんじ)は女が顔を出したことがある写し絵の会を探る。その後、死体のそばにあった妙なものから、元大奥勤めの女が浮かんだ。さらに、源次は元同心・神子孫七(かみこまごしち)から同じ手口の事件を報される。果たして、縺れた糸の先には……。(表題作)
1995年1月17日未明、神戸を未曾有の大震災が襲った。一瞬にして崩壊した街で、私立探偵の有希(ゆうき)真一は多くの死を目の当たりにする。ようやく彼が救出した友人の占い師探偵・雪御所(ゆきのごしょ)圭子も精神に異常を……。そんな最中、バラバラ死体の消失、磔(はりつけ)殺人と、連続猟奇殺人事件が発生する! 著者自らの体験も色濃い渾身の筆致で、ミステリー界が驚愕した鮎川賞受賞作!
タロット占いの名手・日美子は、友人の芳乃が開いた、中国料理店〈流鏑馬(やぶさめ)〉に招待された。 しかし、日美子が出向くと彼女は留守。調理場に入ると、なんと大釜に女の釜ゆで死体が! さらに、サブ・コックらが失踪し、そのアパートからバラバラ死体が発見された。血も凍る連続殺人を結ぶ糸は何か? 日美子の推理が冴える!
15年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人――。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生3人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで24時間、事件は解明できるのか!? 著者‘幻の傑作’待望の電子化。
バカンス客でにぎわう伊東の温泉組合に脅迫状が届いた。現金一億円を支払わなければ、市内のホテルを無差別に爆破するという。極秘捜査もむなしく、あるホテルのバーが爆破された。そして、死者の中に意外な人物が……。無差別殺戮に隠された真の目的は何か? 大胆な身代金要求の陰に人間模様を描く、本格推理サスペンス。
夜な夜な子供の泣き声が聞こえたアパートの一室から、親子3人の姿が消えた。名古屋のミス・マープルこと波川まつ尾(74歳)の駄菓子屋に集う婆ちゃんたちは、夜逃げだ、幼児虐待だと大騒ぎ。そんな時、山深い林道から母親の死体が発見された。「どえりゃーことだがね」まつ尾の指示で、ご近所情報収集に向かう婆ちゃんたち。やがて意外な真相が……(表題作)。
軍事政権下のチリで、安井豊は謎の美女・ビオレタと出会う。軍事クーデターで両親を失った彼女は、反体制のシンボルとなり、大統領の命を狙っていた。しかし、暗殺阻止に動いた大統領側近は彼女の幼馴染みだった! 独裁と自由。南米の熱きパッション。相反する理念を求め、男と女が対峙するとき、新たな時代の幕が開く。現代史の裏面を抉るポリティカル・サスペンス!