【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
ミステリーにおける最大の謎は、人の心の奥深くにある――。警視庁の大迫(おおさこ)警視が、あのハイジャック事件で知り合った「座間味くん」と酒を酌み交わすとき、終わったはずの事件は、がらりとその様相を変える。切れ味抜群の推理を見せる安楽椅子探偵もの6編に、「月の扉」事件の11年後の決着を描いた佳編「再会」を加えた、石持ミステリーの魅力が溢れる連作短編集!
疋田香織(ひきたかおり)の母・瑛子(えいこ)が会長を務める団地共済会には団地外の何十戸かの住民も参加していた。ある日、団地に住む男性が団地外の住民を殴り、被害者が亡くなってしまう。新旧住民の間に深く渦巻(うずま)いていた「対立」が一気に顕在化(けんざいか)する。高校からの帰宅途中、事件の瞬間を目撃していた香織は、瑛子とともに騒動に巻き込まれていく。何気ない日常に潜む不安を描いたサスペンス!
大学生・大久保良二は、同級生の若林知香と恋に落ちた。ところが、良二が夜に電話しても、知香はきまって家にいない。何か謎がある? 知香を見張ると、はたして彼女は黒ずくめの服で現れ、中年男の車で出かけた。その後、良二は警察から、彼女が泥棒の親分であることを知らされる! 一方、二人が通う学園内でも学部長選挙を巡り殺人事件が! 傑作学園ミステリー!
臨海副都心でホテル・ジャック発生、多数の宿泊客が人質に! ‘紛争解決人(トラブルシューター)’紅良人(べによしと)はたった一人で敵に立ち向かっていった。良人はある美術商射殺事件に巻き込まれ、独自に調査を開始、その裏に香港麻薬マフィアの日本進出の影を感じていたが……。敵の狙いは? 東京‘大爆炸(ダーバオチャー)’計画を阻止せよ! 現在進行形の世界情勢を正確に分析し、描き切った傑作痛快アクション!
実兄・木部信夫が、時価数十億円の不動産をすべて処分して失踪!? 犯罪の匂いを感じる妹の谷せつだが、証拠が得られない。そのころ、財産を狙う木部の一人娘・麻里や区議会議員らが不審な動きを見せていた。──タクシー強盗殺人事件と木部蒸発の関連とは? 暴走族による死傷事件の行方は? さまざまな事件が都会の暗部で交錯する、長編力作登場!
国際的巨大ヘッジファンドの元幹部・仁科の息子が誘拐(キッドナップ)された。犯人の要求は「一億円を持ってブリュッセルへ飛べ」。到着した仁科に今度はマラケシュへ行けと指示が。北アフリカの市場(スーク)で、仁科の姿は忽然と消えた! 犯人の真の目的は? マネーゲームの次の標的(ターゲット)とは? 誘拐につぐ誘拐。巨大組織の暗闘を背景に描く国際的スケールのノンストップサスペンス!(『誘拐から誘拐まで』改題)
大型家電量販店の経営者・二宮大蔵に毒の塗られた剃刀と殺人予告の脅迫状が届いた。いったい誰が……? 大蔵は、ある人物の協力を得て容疑者を五人にしぼり、信州の山荘パーティーに招待した。目的は殺人者の抹殺!――大型台風が山荘を襲った夜、招待客が次々に死んでいく。生き残るのは誰だ!? 結末が最終ページまでわからない本格推理、堂々の登場!
名探偵(ルポライター)・浅見光彦(あさみみつひこ)が、兵庫県の城崎温泉を訪れたのは、母親雪江のお伴でだった。だが、浅見の行くところ、必ず事件あり。城崎の通称「幽霊ビル」で奇怪な事件が起こっていたのだ。以前、首吊り、服毒死と変死事件が続き、今度で三回目。興味を持った浅見は、『旅と歴史』の取材、母親のお守りをこなしながら、城崎、出石(いずし)、豊岡(とよおか)……と事件の謎に挑んでいくのだった。
様々な人間の欲望が渦巻く街・渋谷。駅前の交番に勤務する巡査長・高知和仁(たかちかずひと)は、次々に起きる事件に忙殺される毎日を送っていた。バイク盗難の被害届を受けた高知は、背後に裏組織の存在を感じ取り、非番を返上して聞き込みを開始。ところが、捜査線上に浮んだ男は管内で刺殺体となって発見された……。交番勤務の警察官の視点で、現代社会の歪みを描く力作!
二階堂日美子の友人・秀美の弟で、高校生の英二郎が自殺した。彼の遺(のこ)したノートには「殺人源氏物語」というタイトルとメモ書きが……。いじめに対する復讐のミステリー? 日美子は、『源氏物語』の光源氏を巡る人間たちの相関図と照応させながら、いじめっ子の特定を図った。だが、彼女の推理を嘲笑うように、つぎつぎと殺人事件が……!? 著者会心の長篇推理力作!
血まみれの鎧武者の亡霊が出現! 遺跡発掘の祟りか? フリー・ライターの森原は、亡霊を目撃した四人の主婦を取材。ところが、その主婦の一人が亡霊を見た現場で他殺体で発見された。続いて、もう一人が殺され、残った二人も失踪! 四人を結ぶ糸は、三年前の東北四大祭りツアーでの殺人事件? 七夕、ねぶた、竿灯、花笠。夏の風物詩を背景にした傑作推理。
段英二郎は元刑事。殺人の罪で服役中に国務大臣直轄の極秘機関に属するエージェントとして出所。特命は、『中東某国の反政府運動のVIP訪日を隠密にガードせよ』。来日前の調査を始めた、段に、自分の肉体と口紅ケースで殺害しようとするプラチナブロンドの女が……! エロチシズムとハードボイルドが両立した痛快ハードバイオレンス!
クルルはある青年貴族の身代わりとなってリスボンに向かう。車中、古生物学者のクックック教授と同席し、地球の生命と宇宙の生成について講義を受ける。クルルは深い感銘を覚えるが、一方で教授の娘にも魅了され……。稀代の詐欺師クルルの身に、予想外の展開が! 読み始めたら止まらない小説の面白さがここにある。意図的に古めかしい饒舌な文体を活かした、超絶技巧の新訳!
大学教授・中畑に、古美術商の竹村から仏像の「光背」が持ち込まれた。それは古代史の定説を覆す「聖徳太子」の秘密を解く重要な史料だった。その後、竹村は何者かによって殺害。現場は無惨に荒らされ、遺体には拷問のような跡が残されていた! 「聖徳太子」の秘密、「法隆寺の謎」とは? 歴史の闇に光を当てつづけてきた著者が贈る歴史ミステリー傑作!
中国人の親友・葉宗明(ユエゾンミン)を捜す紅真吾が、上海に現われた。彼らはかつて豚毛買占めを請け負ったが失敗、無一文になっていた。紅は葉を知る女をつきとめたが、彼女の喉には葉のナイフが突き刺さっていた! 阿片取引を通して結託する日本陸軍と中国の秘密結社。その壊滅を企てる真吾の行く手には!? 男の極限を描く冒険ロマンの傑作!
隼太(はやた)二つ年上の従姉春菜が、息せき切って駆け込んでくるたびぎょっとする。いつもいつもいつも、やっかいごとを……。隼太は大学生、春菜は売れっ子の少女向け恋愛小説作家だ。――「エリカは絶対殺されたのよっ!」イギリス旅行中の友人の死に疑問を感じた春菜は、完全に探偵気分!
この物語は、ある無名大学のサークルの仲間たちが主人公である。無名大学であるために就職活動に苦労し、必死に内定を目指す彼ら。そんななかで、殺人事件は起こった! 被害者はサークルのOBで企業のリクルーター。就職に絡んだ怨恨か? それとも?――大学生の揺れる心を見事に捉え、就職vs.学生という今日的な問題にサスペンスタッチで迫った傑作推理!
単独行にも馴れた鵜ノ木は、横尾山荘で知り合った青年と蝶ヶ岳を目指したが、天候が急変し、二人は遭難する。救助を求めて、別行動をとった二人の明暗を分けたものは何か?(表題作) ほかに、男との過去を抹殺するためにナイフを握った女の哀切を描く「月光の岩稜」など、事件の真相に迫って、人生の深淵を描く著者が自ら選んだ珠玉の6編。作家生活30周年記念企画。
最後の晩餐で用いられ磔刑後のキリストの血を受けたといわれる「聖杯」。妖気に充ちたその杯を求めて、永劫の時を漂う古代の騎士・ぺるしゅばる。その魔手に、‘死なずの醍醐’の甥・蘭馬が挑む。近未来の東京に巻き起こる、「聖杯」をめぐる凄惨な闘いの行方は! 「聖杯」に秘められた謎の力とは何か? 美貌のもめ事処理屋(トラブル・シューター)が活躍する傑作伝奇バイオレンス!
KGB内に隠然たる力をもつ副議長ターネフ将軍は、議長チェブリコフとの派閥争いに敗れハバロフスクへ左遷された。しかし、ターネフはその機会を待っていた。──KGBの大物の亡命をめぐる米ソの熾烈な諜報戦と、局地戦争の危機を描く、サスペンス・アクション小説の力作! 日本人CIAエージェントがカギを握る!?
東京、大阪、そして京都。三都で起きた連続殺人事件の現場には、同じ筆跡のカードが遺されていた。殺された3人を結ぶ接点は何か? 青い海と空、そして緑の山に恵まれた四国を舞台に、十津川(とつがわ)の必死の捜査が始まった。愛と友情と裏切りをテーマに、巨匠が描くトラベル・ミステリーの傑作。第8回日本ミステリー文学大賞受賞記念特別書下ろし作品!
「ユー・ハブ・コントロール(きみが操縦しろ)」嵐の中、ベテランパイロット井出は、副操縦士天藤(てんどう)謙に命令した。二人はフリーの空輸パイロットで、双発機パイパーPA31を、アメリカのダラスから名古屋まで運ぶ仕事を請け負ったのだ。中継点のグアムに着いた二人は、機体底部に異常があることを発見した。自らのパイロット経験を生かした航空サスペンスの傑作!(『死の飛行計画』改題)
パリ郊外の町、そこで西貝龍一は愛する妻と息子を失った。息子パトリスは、サッカーで将来を期待されていたが、警官の誤射で半身不随の体になった。そして自殺、疑惑が残された。――父として知らねばならない。そして許しはしない、息子を死に追いやった奴らを、それを成しえぬ己れ自身を。……謎、明かされる衝撃的な真相。傑作ハードボイルド小説。
警視庁刑事部長の直属で「密命警部」を勤める真崎航は、海水浴に行った先で迷子の女の子と出会う。女の子の母親は拉致された後に、絞殺体で発見された。母親の勤務先でのトラブルが原因か、それとも別れた不倫相手の犯行か。真崎の捜査の結果、事件の背景には社会的弱者を食い物にするダーティー・ビジネスの存在が浮かび上がった。衝撃の真相とは――。シリーズ第3弾。
話題の洋画大作のロードショー公開を控えた映画館に、脅迫電話がかかった。公開を中止しないと爆弾を仕掛けるという。一方、脅迫とは別に配給会社の社員が殺された。そして、また一人。映画館側は警察と連携し厳戒体制をしいたが、公開の日時は刻々と迫る! 映画界出身の著者が業界の裏事情を抉る、戦慄のサスペンス!
大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に追いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。岳葉が真に愛したのは? 女たちを死なせてまで彼が求めたものとは? 歌に秘められた男の野望と道連れにされる女の哀れを描く表題作は、日本推理作家協会賞受賞の不朽の名作。耽美と詩情――ミステリ史上に輝く、花にまつわる傑作5編。
画壇の若き寵児(ちょうじ)が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)大阪府警に届いた殺人を告白する手紙。少女の死体を古墳の稜墓(りょうぼ)に埋めたというのだ。捜査は、専門家による発掘調査を終えてからと命じられた刑事は……(「踊る警官」)。大胆な着想と鮮やかな謎解き! デビュー作を含む初期短篇7作と、エッセイ7編を収録。
東京・世田谷区の公園で女性のバラバラ殺人事件が発生した。遺体は首、両手首、両足首が切断され、鋭利な刃物で切り刻まれた傷跡が残っていた。一方、同じ時期に女性3人が突然行方不明となる事件が起こる。両事件の背後に見え隠れする共通点──。警視庁捜査一課の巡査部長・木日向庸介は特命を受け、極秘の捜査に乗り出したが……。息を呑む傑作サスペンス。
恋人の壮(そう)と赤坂のホテルで食事をした美緒(みお)は、その帰り際、殺人事件に遭遇する。ホテルの一室で発見された被害者は岩手県議の男。現場には《伊良湖(いらご)岬の闇を照らせ》と書かれた紙が残っていた。目撃者は、被害者の部屋を若い女性が訪ねていたと証言し、死体発見者のフロント係は謎の電話があったと明かす。そして美緒は、ある知人の奇妙な行動を目撃していた……!?
リンズィは、バーで知り合った名前も素性も知らぬ2人の女性と、トリプル交換殺人(スリーサム)の約束をさせられてしまった。酒に酔った彼女は、その対象に上司のウエインを指名するが、何と翌日、彼の自宅で他殺体が発見された――! ところが、現場は完全な密室状態。はたして、トリプル交換殺人が実行されたのか? 舞台設定、仕掛け……全てが光る新本格推理、感動傑作!