【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
南ア共和国。警官に追われたカメラマン・田沢利夫は見知らぬ白人に急場を救われた。そして彼は田沢を‘冒険’に誘った。黒人差別に抗議し、大西洋航路の豪華客船を乗っ取ろうというのだ。メンバーは各国の若者9人。計画は実行に移され、彼らは拳銃を手に船長室に向かったが、事態は予期せぬ方向へ……。雄大なスケールで、青春のあり方を問う、傑作サスペンス小説。
石油採掘(さいくつ)権を売りつける詐欺(さぎ)会社に潜入して、その全貌を暴(あば)くよう指令を受けた、孔雀警視こと扇野笙子(おうぎのしょうこ)。持ち前の美貌と、得意の語学を駆使(くし)して核心に迫ろうとするが、副社長が何者かに殺され、焼死体で発見される。どうやら詐欺会社の逆利用を企む顧客がいるらしいのだが……。捜査は進展せず、犠牲者は続出する。孔雀警視が挑む最大の難事件!
ストレスは攻撃的ストレスと、逃避的ストレスとに分けられる。その蓄積によって起こる病気も異なる。また、仕事などをバリバリと熟(こな)していくうえでは、攻撃的ストレスは大いに有効となる。作家で、生物学を教える著者が、独自の体験をもとに、人体をマルチ的、マクロ的、トータル的に眺め、解説する画期的ストレス解消の手引書。
「犯人(ネズミ)を捕らない刑事(ネコ)には用はない」。たとえ出世はしなくても、犯人検挙に全力を尽くす蟹沢石太郎警部補の信条だ。──毒ヘビによる死亡事件や連続拳銃強盗事件など、何かと物騒な北多摩署管内で、またも大事件! ホステスの強姦殺害が発生した。捜査陣はB型の男をマークする……が!? 逆転また逆転。蟹沢・相馬の好漢刑事コンビが大活躍!
博多で史跡調査中、浅見光彦(あさみみつひこ)は白骨を掘りあてた。死体は、九州進出を画策する流通グループの幹部。一方、それを迎え撃つ博多のデパートの案内係が殺された。彼女と不倫を噂(うわさ)された仙石(せんごく)広報室長に容疑、しかも彼は、白骨の主とも失踪直前に会っていた!?……そして光彦に、兄の刑事局長から意外な依頼がきた。2つの事件の鍵を握るこの仙石を、助けろというのだ。
牛乳配達の少年が谷川に落ちそうなところを、青年に助けられた。それを近くで見ていた人妻の桂木朝子は、密会からの朝帰りだった。彼女は翌日の新聞で、そのときの青年が殺人犯人らしいと思いあたる。だが、自分は出頭するわけにはいかない。一方、犯人は口ふさぎのためか少年を襲った!? 表題作をはじめ、抒情性と謎が見事に融合した傑作集!
一年半前、純子は三人の男に輪姦された。古新聞回収業の峰雄は、思いがけなく転がり込んだ拳銃を持ち、恋人・純子を汚した三人の行方を探した。ある日、峰雄は街中で彼らの乗っていた車を見つけた。怒りを込めた復讐のパンチが相手の顔面に炸裂するが……(表題作)。全編に流れる哀しみ、ひねりの利いたストーリー。性と暴力と復讐の力作。5編収録!
朝吹里矢子は藪原法律事務所のイソベンとして5年、いよいよ独立して自分の事務所を構えた。最初の依頼人(クライアント)は、高校時代の同級生・藤巻朗だった。彼はゴルフの賭け金をとりたててくれと彼女に頼むが、法的には無理。数日後、相手の男が殺され、彼に嫌疑が……。女性弁護士の推理の冴えを鋭く描いた珠玉のミステリー会心作!
一つの品物がさまざまな人の手を渡っていくうちに、いくつかの人生を垣間見る――こうゆう形式はオムニバスといって、かつてフランス映画によく見られた。それをサスペンスとユーモア仕立てでやってみたのがこの作品である。(著者のことば) 手にした人々に事件をもたらすテディ・ベアの行き着く先は……!?
荒川河川敷に女性の殴打死体が! 旅行会社の名古屋支社長として単身赴任中の田代賢三は、死体発見の前日、東京駅から自宅に電話したまま失踪。状況証拠から容疑は賢三へ。父の潔白を信じる有子は、先輩の柏木美也子と真相究明に乗り出すが……。 名古屋―東京―十和田―札幌を結ぶ殺人ルートの謎!?
過去に強姦歴のある男が三件目に現行犯逮捕された。だが警察には事情があるらしく、彼を送検するに当たって、偽(にせ)の被害者を仕立て上げた。──この工作に絡んでいる私(登坂(とさか)刑事)は、弁護側の反撃に苦境に立つが、さらに証人喚問を前に偽の被害者が変死を遂げ……。推理界の重鎮が新趣向で読者を唸(うな)らせる、小説の醍醐味が凝縮された書下ろしミステリー。
北上する「桜前線」とともに殺人が!?――染井吉野が最初に咲く高知・為松公園近くの断崖で若い女性が墜落死。二週間後、東京・新宿の高層ホテルから女性カメラマンが、やはり墜死した! 事件を追うテレビ日本のレポーター阿井未奈子(あいみなこ)。彼女が見た爛漫と咲く桜の謎とは? 推理小説の妙味に加え、詳細な桜のデータで列島を旅できる、まったく新しい「桜」情報小説!
横浜外人墓地で、白昼、銀座のクラブ『久利』のママが殺された。どうやら彼女は、大がかりな贈収賄事件に関わっていたらしい。元警視で、今は気ままなルポライターの雨宮退介が、調査を開始した。とたんに、秘密を握る証人が消されてしまう。野心と欲望がもつれあう中で、退介は殺し屋たちの襲撃にも怯まず、事件の謎に迫る。
義経の秘宝を狙う宝探し屋(トレジャー・ハンター)・橋爪竜助を戦慄の妖魔が襲う! 念法の達人・工藤明彦は旧友・橋爪の危機を知り出撃! さらに魔人・由比もまた秘宝を狙い工藤らを襲撃! 三つ巴の死闘、烈闘、奇闘。工藤が、由比が、妖魔の本拠地・地下王宮へ――しかし秘宝を守る最強妖魔群が凶暴化、王宮は淫気魔風の坩堝と化した!! 興奮の熱波が読者(あなた)を包む圧倒的な完結編(クライマックス)!
東京の夜空に珍しく一羽の鶴が舞った夜、一人の落語家・伊呂八亭破鶴が殺された。舞台となった密室にいたのはいずれも破鶴に恨みを抱く関係者ばかり。捜査で続々と発覚する新事実。そして、衝撃の真相は――。伝説的探偵小説雑誌・幻影城の第3回新人賞を受賞した初期の傑作「変調二人羽織」を含む、読者を唸らせる連城ミステリー傑作5編を収録した永久保存版。
早苗の兄・喬が局部をえぐり取られた惨殺死体で発見された。同じ頃、喬の馴染みのバーのママの家へ、切断された男性器が送られてきた。勝刑事は早苗の協力をえて捜査を開始。ところが、喬の住んでいた部屋で、別の男がガス中毒死した! 二つの事件を結ぶ糸は? 密室トリックとアリバイ崩しで読者(あなた)に挑戦。本格推理の傑作!
都内の大邸宅の離れを借りて住みはじめた二人のOL・祥子と美加。しかし美加は不慮の事故で帰らぬ人に。悲しみに暮れる祥子は、美加が新人賞に応募しようと執筆していた小説の原稿を偶然見つけた。「親友の魂を慰めるために……」祥子が、自分が書いたと偽って応募したことから、運命の悪戯が始まる。〃悪女とは何か〃の本質に迫る、気鋭の女流作家衝撃の問題作!
小川家は、郊外の分譲地にあった。駅まで歩いて二十分。スーパーも自販機もない。週一回はひどい霧にすっぽり包まれるという寂しいところ。だから隣に宮沢家が引っ越してきたときには、大歓迎だった。しかし、どうした偶然の一致か、宮沢家と小川家の家族構成は、各人の年齢までピタリ同じだった。平凡な家庭に起こる戦慄の事件。
あることから大学を追われた留川。暴行罪で何度も刑務所(ムショ)暮らしをした入間。少し頭は足りないが、バカ力のある佐倉。絶望と飢えのドン底にいる三人の若者が、それぞれの、頭脳、度胸、腕力を武器に結束。大金を手に入れ、世間をアッといわせようと、暗黒の大都会に勇躍、殴り込みをかけた……! 著者得意の冒険ロマンの傑作!
男谷平蔵(おたにへいぞう)の三男・亀松は、7歳で旗本勝家の養子となり、小吉と名乗る。学問嫌いの彼は、喧嘩に強くなることこそ出世の早道と信じて、道場破りや喧嘩三昧の日々を送っていた。行く末を案じた父親は、小吉を座敷牢に幽閉。そして許嫁(いいなずけ)と二人きりにしたところ、長男・麟太郎(海舟)が生まれたことで……。勝海舟の父・小吉の自由奔放な生涯を描く、痛快時代力作!
山梨県上九一色村に出現した〃富士六番めの湖〃の底で 、女性の全裸死体が発見された。被害者に巨額の生命保険をかけていた夫のアリバイは完璧に見えたが、警部補・篝俊輔は、聞き込みを続けるうちに、8年前、自らの恋人が暴行され殺された未解決事件との接点を見いだした……。絶妙のストーリー展開、新鮮な発想、松本清張の系譜を引き継ぐ傑作推理小説!(『富士六湖まぼろしの柩』改題)
京都へ向かう下り新幹線ひかり号の中で、上流家庭の夫人らしい死体が発見された。翌朝、京都駅前の高級ホテルで、元暴力団員がやはり死体で発見される。二人は同じ毒物で殺され、さらにそれぞれの現場周辺からは同じ指紋が見つかった。京都府警のベテラン刑事・堀内(ほりうち)は綿密な捜査で犯人に迫るが……。アリバイ崩しの醍醐味(だいごみ)! 多重トリックに挑む刑事の活躍!
小型機による滑走路襲撃とターミナルの爆破事件で、厳戒態勢下の成田空港。極東航空807便は香港に向けて飛び立った。同機には、過激派から標的にされている経済閣僚が乗っている。離陸後、機内で〃ハイジャック宣言〃の印刷物を発見、さらに次々と起こる謎の殺人……。航空ミステリーの第一人者が、空中の二重密室のトリックに挑戦!
宝石店オーナーの息子と交際中の折笠美知は、秘かに玉の輿に乗ろうと計算している。だが、美知の母・貞子は、相手の女性問題の噂を心配し、二階堂日美子にタロット占いを依頼した。占いには不穏な影が……!? 事実その翌日、貞子の刺殺体が自宅で発見され、しかも銀行から下ろしたばかりの1千万円も消えていた! 新境地、タロット日美子の‘魔方陣’シリーズ!
学生時代に、SAJ(全日本スキー連盟)の指導法を批判して全日本代表を降ろされた松任希世士は、アメリカでのスキー放浪を経て、ついにチャンピオン・カップ決勝戦に臨んだ。だが、決勝の併走(デューアル)レース中、またしても彼の耳もとで、謎の雪崩事件で死んだ兄の声が囁いた……。 雪国に住居を移してまでスキーにのめり込んだ著者の長編力作!
釧路湿原のタンチョウサンクチュアリに、ボランティアを志願して、突然現われた白井香織。責任者の持田は、その謎めいた雰囲気に惹(ひ)かれていく……。東京の殺人事件を追って釧路に来た十津川警部が、捜査途上で香織と出会った翌日、彼女は消えた。私立探偵とその妻の死。逃避行の裏には巨悪の影が!? 美しい湿原を舞台に、ロマンの香り漂うミステリー意欲作!
能登旅行中の警視庁の北条早苗刑事が、ライフル銃で狙撃された。さらに早苗が泊まった家の娘・田村真理子が、片山津温泉で溺死。警察への恨みか、人違いか。――一方、東京・国立市でバス爆破事件が発生、早苗の同僚4人が死亡した。絞り切れぬ犯人の動機。いらだつ十津川警部のもとへ、早苗暗殺を予告する挑戦的電話がかかった。みなぎる緊張とサスペンスの傑作。
深夜帰宅中、変質者にナイフを突きつけられた三枝英子(さえぐさえいこ)は見知らぬ男性に救われる。その男は「必ずあなたを見守っています」と言い残し、立ち去った。それ以降、英子を困らせる連中がけがをしたり、火傷(やけど)をしたり――。ついには、彼女に嫌がらせをした上司が殺害された。英子を救った「用心棒」の仕業(しわざ)なのか? そしてその正体は!?(表題作)大人気シリーズ第46弾。
博多行き寝台特急「あさかぜ1号」二人用個室(デュエット)で、現金一千万円をもつ本田徳一郎が毒殺された! 連れの女性は、なぜか事件直前に、岡山で途中下車した。車中で、この謎の美人・白井マユミに、惹かれた警視庁杉本刑事は、単身尾行を開始。そして行く手で、第二第三の殺人が! 死を呼ぶ女・マユミの正体は? 女の過去にあった驚愕の事実! トラベル&ラブ・ミステリー。
総合商社の秘書課長・悪田に突然かかってきた電話。柴崎さよ子と名乗った女は知られたくない過去を握っていた。女を殺害した悪田はとてつもない「アリバイ作り」を思いつく(「あて逃げ」)。老若男女あらゆる主人公たちが思いめぐらす殺人の「偽装工作」。それが崩れるまでの人間模様を鋭く描いた倒叙ミステリーの傑作短編集! 文庫未収録の作品「哀れな三塁手」も特別収録。