【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
昭和初頭、越中富山の薬売り・辻村が遭遇する難事件の数々! 宴会のさなか、青年が毒殺された! 嫌疑をかけられる辻村は、やがて、ある女中の報われぬ思いを知る……(「毒の行方」)。花に興味のない独身の新聞記者が妙義山で遭難した。さくらそうを採りに行っていたという。なぜ──?(「紅蓮乙女」)男女の愛憎、人生の機微を活写した味わい深い推理物語!
交通事故に遭った妻が、みずからの意志で失踪した! 残された夫は、妻の行方を追ううちに、かえって自分の過去の秘密があばかれてしまう。――オフィス・オートメーションの波に乗り切れなかった男の焦燥と偽装工作を、サラリーマン小説で知られる著者が、凝りに凝った構成で描いた、サスペンス推理の力作!
山岳救助隊員・紫門一鬼(しもんいっき)は、恐山の血の池地獄で女性の絞殺死体を発見した。衣服には住所と〈鳥羽尚策方(とばしょうさくかた) 杉田夏子(すぎたなつこ)〉の名札が。ところが鳥羽は、女性に心当たりはないという。やがて身元は判明するが、容疑者さえ浮上せず、事件は暗礁に。半年後、北アルプス山中で見つかった女性の死体――そこにもまた〈鳥羽〉の名が……。謎が謎を呼ぶ、山岳ミステリー!
はてしない悦楽、歓喜。美人妻・大花(おおはな)麻奈加は不倫相手の野球選手・三井田(みいだ)光司との情事にのめり込んだ……。夫の公二郎にはまだ確証を握られていない。だが疑惑を抱いた夫は、妻に激しい暴力を振るった。殴られ蹴られているうちに、夫への憎しみが深まる。三井田との愛を守るために、夫を殺そう、そう決意したとき、交換殺人の計画が始まった……。
堀野建設の社長秘書・坂出伊佐夫は、美人占い師・及川泉の調査を命じられた。社長が、彼女から8月中旬の雷雨の夜に死ぬと予言されたからだ! 坂出は、社長の〃宿命〃に挑み、女占い師の過去を探る。予言は的中するか? 死の恐怖に脅える堀野社長。そして8月17日の夜、雷鳴が轟いた……。サスペンスあふれる長編力作!
夕刻の池袋。一人の男がビルの屋上から突き落とされて死んだ。その妻をさらなる悲劇が襲う。3歳の息子が突然姿を消したのだ! 父親の死と関係が? 女装の巨漢で毒舌――捜査一課きっての名物刑事・姉崎サリオと相棒の孝太郎が捜査に乗り出す。その背後には、引退した「伝説の警察官」の姿が見え隠れするのだが……。あまりにも切ない「家族の事件」の真相とは?
元警察官・大道寺圭(だいどうじけい)は、一冊の本を書いた。警官時代に出会ったおバカな犯罪者たちのエピソードを綴(つづ)ったもので、題して『死んでも治らない』。それが呼び水になり、さらなるまぬけな犯罪者たちからつきまとわれて……。大道寺は数々の珍事件・怪事件に巻き込まれてゆく。ブラックな笑いとほろ苦い後味。深い余韻(よいん)を残す、コージー・ハードボイルドの逸品!
もうすぐ結婚十年目を迎える芦田和賢と千巻。閑静な一戸建てに住み、和賢はコンピュータのシステム・エンジニアで在宅勤務。子供のいない千巻は、テニスのコーチをしながら、優雅な夫婦生活を送っていた。だが、平穏な日々に戦慄の罠が! 夫の不審な行動に続いて、隣りに一人の男が越してきて……。名作『Wの悲劇』『Mの悲劇』に続く傑作サスペンス長編!
推理トリック研究家の久我京介のところへ、女子高生から手紙がとどいた。「父が青酸カリで毒死、警察は自殺と断定しました。でも、わたしには信じられません……」完全な密室、しかもトリックは、久我の本に書かれたとおりだった。――密室、ダイイング・メッセージ、アリバイ。推理小説の三種の神器を駆使した巧妙なトリックの数々を、久我が飄々と解明する!
私鉄沿線のとあるマンション。彼女の部屋で二人きり、ぼくらは楽しい一夜を過ごすはずだった。ところが、ひょんなことから女泥棒を捕まえてしまった! しかも、マンションの住人の中に共犯者がいるらしい。とりあえず朝まで、女泥棒をマンションにおいてやることになったが、それが殺人事件の幕開きだった! 謎解きの興味を満喫できる全七編。贅沢な傑作推理小説集!
広告代理店勤務の嘉手納広海は二つの顔を持つ。コピーライターと、もう一つの顔。ある日彼女は、社内きっての若手実力者で、クリエイティヴ・ディレクターの榊に呼ばれた。新発売される、画期的なコンタクト・レンズのCFだった。起用するタレントには意外な人物が……!? 広海のマル秘任務は開始された。自分のスタイルを持つ大人の女を主人公に描く新シリーズ第三弾!
高速走行中の自動車の車輪が突然はずれた! 暗闇のプールで何者かに襲撃された! アメリカ国籍の日系二世垣花魁が三十年ぶりに戻った日本では、得体の知れない危機が待っていた。姿なき脅迫者の目的は何か? そして、彼に近づく謎の女の正体は……!? 鋭利なタッチで異才が放つニュー・サスペンス小説の傑作!
人気絶頂のアイドル・細原(ほそはら)ゆかりから一方的に結婚宣言された小田桐茂(おだぎりしげる)。29歳の平凡なサラリーマンから一躍(いちやく)「時の人」となった彼は戸惑いながらも、徐々にゆかりの魅力に引き込まれていく。結婚式へ向けての準備が着々と進められていくなか、二人の周りで次々と事件が発生、ゆかりにも危険が迫る!はたして小田桐は彼女の身を守り華燭(かしょく)の典(てん)を挙げられるのか!?
日航機に乗っていたはずの二人が、同時刻、鹿児島本線新特急「つばめ」の車内で目撃されていた。その二人、銀行員・石田淳と君原真紀は、指宿の海で殺されていたのだ。目撃の事実を捜査本部に通報した、つばめレディ・山本宏子に襲いかかる魔手。佐賀・嬉野温泉での第二の殺人。全力で捜査をつづける十津川警部。事件に絡む政界と、浮かびあがる意外な黒幕!?
自らの重大ミスにより弁護士資格を剥奪された橘竜太郎。彼が働く工事現場付近で轢き逃げ殺人が起きた。しかも、轢いた車は忽然と消えてしまった!? 被害者は中山宗雄。十三年前、竜太郎のミスから無実の殺人罪を着せられ、二週間前まで服役していた男だった。運命を感じた竜太郎は、過去と現在の事件に挑む決意をした。社会派&本格推理の会心作!
事件は、商産省の組合の秘密闘争計画が、省側に筒抜けになっていて、スパイが発見されたことが発端だった。裏切り者の組合員と、彼の内縁の妻と誤認された女性が殺された。二つの事件の容疑者も事故で死んだ。事件全体に釈然としないものを感じた警部補。鉄壁のアリバイ。密室で姿を消した凶器。乱歩賞次席ながら世に出た、笹沢推理文学の輝ける出発点。
昭和5年7月、豪華客船・箱根丸(はこねまる)は横濱(よこはま)港を出港、倫敦(ロンドン)へ向かった。出港早々、殺人事件の容疑者が乗船していることがわかり、大騒動に。その後も、男爵令嬢(だんしゃくれいじょう)の逃亡騒ぎ、幽霊船の出現など、奇妙な事件ばかりが起こって……。じゃじゃ馬令嬢から意外な名探偵まで、魅力的な登場人物たちが大活躍。ミステリーの楽しみがギュッと詰まった、傑作オムニバス・ストーリー!
新宿中央公園で、両眼をえぐられた男の死体が発見された。所持品から身元が判明。部屋から、北陸の温泉地を巡る日程が記されたカレンダーが見つかる。男の足取りをたどり、十津川と亀井は北陸へ。そこに、多摩川の河原で右腕を切断された女の死体発見の報が。彼女も男と同じ日程で北陸を訪れていた!? 挑発的な連続殺人犯を十津川警部の熱い怒りが追いつめる!
謎の言葉「ホトケのオデコ」を遺(のこ)して、インチキ商法で世間を騒がせた商事会社の幹部社員が事故死した。全国手配で浮かんだのは、政界に隠然(いんぜん)たる力を持つフィクサーの影。一方、軽井沢で、警視庁の公安部員が不審な死を遂げた――。お馴染み名探偵・浅見光彦(あさみみつひこ)と、「信濃(しなの)のコロンボ」こと竹村(たけむら)警部が初共演! 霧の軽井沢を舞台に、上流社会と日本の暗部を暴く!
津和野へ向かう山口線下りSLが県境の白井トンネルにさしかかったとき、崖の上からカメラを構えていた男が突然、宙にとんだ! はたして事故か殺人か? 阿東署の刑事、清水と佐藤は現場から姿を消した第一目撃者、ハーフ・コートの男の行方を追う……。 著者が新しい創意、趣向を凝らして挑む鉄道ミステリーの快作!
老朽化した自動車や家電製品を解体する場所で、車のトランクの中から焼死体が発見された! 他殺か? それとも焼身自殺? 死体は多量の灯油で、徹底的に焼かれていた(「焼きつくす」)。警視庁特殊犯捜査係の女性刑事・遠山怜子は、嘱託医・北坂満平の検屍による他殺説に賭けて捜査を開始、犯人に迫るが……。複雑な現代社会が生み出す難事件をテーマに描いた推理傑作。
丸の内銀行は、東京駅前支店に大変な美人がいる。中上川良子、銀行の創業者中上川弥太介翁の孫娘である。一般行員にはアンタッチャブルのこのお嬢さんがなんと、関東ではもはやただ一つの賭博を取り仕切る二代目賭博師であった! 美人賭博師が男たちをしり目に、次々と起こる難問題に立ち向かう好評〃博徒シリーズ〃第二弾!
街いちばんの名探偵の元には、奇妙な依頼人ばかりがやって来る。熱狂的ファンの中年男に、執拗に真似をされる恐怖を語る人気アイドル。(「アイドルストーカー」) 何者かに太る薬を盛られていると訴えるダイエットマニアの女。(「ダイエット」) 事務所から一歩も出ないものぐさな探偵の推理とは? 全編に仕掛けられた巧妙な罠と黒い笑い。奇才が放つ連作ミステリー。
片山義太郎は幼なじみの白井の結婚式に招かれた。花婿は外資系企業のエリート課長、18歳の花嫁は親の遺産を引き継いだ金持ちだ。出世、金、美女、すべてを手に入れた白井に、「結婚はやめろ」と脅迫状が届いていた。披露宴の最中に花嫁が襲われる。(「三毛猫ホームズの披露宴」) 暖かな春の陽気のもとで、ホームズの動きも素早く活発に! もちろん推理も冴えわたる! 人気シリーズから厳選したベストセレクション第4弾!
ホテルの喫茶ルームで向かい合う中年の男女。「二十八日の夜は?」との女の問いに、男は「二十八日? ああ、用がある」と答えた。漠然とした『用』という言葉で片付けた点に、この二人の関係が見えた……!? 作者が街の中でふと耳にした会話。そこから想像がふくらみ一編の小説が生まれる。短編の名手ならではの好評新スタイルミステリー!
貨物船多聞丸は、海霧(ガス)のたちこめる三陸沖を航行中、突如右舷に他船を発見した。懸命の操舵も虚しく、ついに衝突、そして二等機関士(セコンド・エンジニア)久保が謎の溺死。海難審判で被告の立場となった二等航海士(セコンドフサー)小野寺は、法廷で息づまる攻防戦を展開しつつ、久保の死の真相を追う。久保の美しい妹に秘密が? スリリングな海洋ミステリー。
ソ連原潜シャーク号が、三陸沖で原子炉故障を起こし沈没した。情報量の少ないソ連の軍備は、たとえその一片でも回収すれば莫大な価値がある。自衛隊の、極秘依頼を受けた極東サルベージ社の花井慎一郎は現場へ──たび重なる防害工作──はたして鋼鉄の鮫(アイアン・シャーク)は浮上できるか!? 米ソの熾烈(しれつ)な闘いを背景に描くハード冒険ロマン!
不当な差別を受けつづけてきた浦島重工の社員・木原高志。社会に復讐と出世を誓う木原は、副社長令嬢と結婚、同時に矢沢恵理とも関係し、社内外の情報を集めはじめる。だが、浦島重工合併の機密を知った直後、恵理が崖から転落死した! 脅迫電話、空転する合併問題、そして第二の殺人事件。復讐に燃える男と行く手を阻む陥穽を迫真の筆致で描いた非情小説!
昭和17年3月、アラスカにおける日系人の強制収容が始まった。徹底した日本人狩りで氏家沖之介は検束され、妻・マリーは陵辱された! マリーは氏家の救出を依頼するため、〃ユーコン狼(ウルフ)〃こと、戒能兵馬を捜しに死の荒野へと旅立った。執拗な追跡隊、そして巨大な灰色熊(グリズリー)が襲う。極限状況下の男女の葛藤と、伝説の〃ユーコン狼〃の活躍を描いた長編大脱走ロマンの傑作!
楡井和樹は恩師の仇である江藤を殺した。しかし裏切り者であるかつての親友・設楽宏一にこの事実を突きつけなければ、復讐は完結しない。設楽邸を訪れた楡井は、設楽の妻、妹、秘書から歓待を受ける。だが息子の誕生パーティーだというのに設楽は書斎に籠もり、姿を見せない。書斎で何が起きているのか……。3人の美女との探り合いの果て明らかになる、驚愕の事実とは!?