【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
「生年月日と人生の相関性を対象とする数千年規模の数理解析――それが四柱推命。つまり、統計科学です」。11年前に行方不明になった妹を捜し続ける喜一は、すべての手がかりを失い、藁にもすがる思いで評判の占い師を頼る。白衣を纏った大学院生の彼女は、生年月日から運命を占う「四柱推命」で失踪した妹を占うと、鑑定結果を手がかりに、その足跡をたどり始めるのだが――。
19世紀末、霧の帝都ロンドンを恐怖に陥れた連続娼婦殺人事件。殺人鬼「切り裂きジャック」の謎を日本人留学生の美青年探偵・鷹原と医学生・柏木が解き明かしていく。絢爛たる舞台と狂気に酔わされる名作ミステリ!
敗戦間近い軽井沢で、ソ連人スパイが殺害された。ノルマンディ上陸作戦の陰で世界史を決した殺人事件! 事件の鍵を握る2人の男女、ドイツ大使館付武官ハンスとのちの法相夫人・敦子は、50年後に再会の約束をして別れるのだが……。そして半世紀ぶりに軽井沢のホテルで、秘密を胸にひめた2人は再会。抱擁する2人だが、思いもかけない運命の裁きが迫ってくる。半世紀の悲恋を描いた横溝正史賞受賞の国際ミステリーロマン。
名探偵・森江春策のもとを訪れ遺言状の作成を依頼した老人は、帰りに密室状態の路地で殺害された。老人から森江に託された大型の書物、それは世界に1冊しかないという奇書だった――博覧強記の連鎖ミステリ
ベルエア学園──理事長兼校長の伊集院太郎が、トップクラスの資産家の子女だけを入学させるという条件で設立した全寮制の高校である。豊富な資金を背景に、超豪華な設備と1クラス33人の徹底した英才教育がセールスポイント。両親を事故でなくし、この超スノッブ学園に転校して来た栗田つぐみは、学校とは思えない環境や、鼻持ちならない教師や同級生たちに、戸惑い、たじろいでしまう。けれど、つぐみを驚かせ脅えさせたのは、転校生は殺されるという事実だった。しかも、犯人は学園内にいるらしい……。
◎駅のゴミ箱をあさってエッチな本を拾い上げる上司を見た!◎モテない部下が可愛い女の子と結婚することになり猛嫉妬!◎社宅に越してきた部長の若奥さんが生意気でアタマにきた!◎家族そろってのハワイ旅行が仕事のせいで出発当日中止に!◎大枚をはたいてグリーン車に乗ったらクソガキがバカ騒ぎ!◎冷たい会社に腹を立てて辞表にグチを思いきり書き連ねた!誰もが経験しそうな状況から意外だらけの殺人が勃発する。大人の世界の笑える恐怖──テレビドラマ化もされた、そのとっても歪んだ世界をあなたにお届けするミステリー短編集。
社員に裏切られ自殺した社長の娘、婚約者を理由なく殺害された青年、愛娘が暴走族に撥ねられた男、幼い娘を流れ弾で失った父――。四人の犯罪被害者が喫茶店で運命的に出会い、犯人への怨恨の念を確認し合った。一方、かつての加害者が次々と殺害される事件が発生。棟居・牛尾刑事は、一連の事件の背景に被害者の復讐があると突き止める。私情と法の間で正義とは何かを問いかける、圧倒的スケールの社会派サスペンスロマン。
昭和30年代短編集(3)。学問に打ち込み業績をあげながら、社会的評価を得られない研究者たちの情熱と怨念。「笛壺」「皿倉学説」「粗い網版」「陸行水行」の計4編。「粗い網版」は初文庫化。※本書は、昭和30?40年代作品群から、研究者たちの孤独をテーマに4作品を選び、新たなタイトルを付けたオリジナル文庫が底本です。
思い出の詰まった商店街と映画を上映する喫茶店‘メリエス’の寂れた姿を目にした亜樹。身の回りの不思議を店主・野川さんに相談しつつ、‘メリエス’の復興を目指す亜樹は、自分を見つめなおしていく…。
ある雨の夜、二人のやくざ者を殴り倒したときが、おれの暴力衝動の最初の爆発だった。自分の肉体を凶器として戦う瞬間の、狂おしいまでの快楽。やがておれは、世話になった内藤の愛人・淳子と関係を結ぶ。極上の肉体を持つ、銀座の女だ。淳子に溺れたおれは、内藤に現場を押さえられ、償いに殺しを命じられた。そのとき、あの快楽が再びおれの体を駆け抜けた。暴力とセックスのめくるめく陶酔に浸る青春を、鮮烈な筆致で描く衝撃の官能バイオレンス!
元新宿署の刑事で、今ではカラオケボックス経営を隠れ蓑に「復讐請負人(リベンジ・エージェント)」を裏家業にしている不破竜次を一人の女が訪ねてくる。神保佳奈というその女は不破の元同僚刑事・中根卓也の婚約者と名乗り、中根の行方を探してほしいと依頼する。大物財界人を追っていたが警察内部が関与した疑いのある事件のため、命を狙われたのではないかと、佳奈は疑っていた。不破が事件を追ううちに、フィリピンの少女売春の組織が浮かび上がってくるが、真相がつかめたかに思われた時、奥多摩の山中で中根の切断された左腕が発見され、事件は思わぬ方向に……! 息もつかせぬハードボイルド・サスペンス!
かつて同じ職場の先輩と後輩だった徹と圭子は、それぞれに家庭がありながら、10年ぶりの思わぬ再会を期に、人目を忍ぶ関係を持つようになる。ある夜、モーテルから出たふたりは、別れを惜しみ、林の中へ車を乗り入れるのだが、その時、あやまって人を轢いてしまった。なんと、それは幼女の死体だった。そして、幼女行方不明のニュースが報道された直後から‘林一郎’と名乗る謎の人物からの怪電話がふたりを脅かすようになった。執拗に迫る悪意の影から逃れようと、ふたりはひたすら求め合い、快楽への欲望に身をまかせていく。長編官能サスペンス。
昭和6年、関東軍の謀略による柳条湖事件を引き金に、「満州事変」は国際紛争に発展した。中国側からの提訴を受けた国際連盟は、事態を打開するため、現地に調査団の派遣を決定する。一方、国内では、元老・西園寺公望が関東軍の暴走を阻止するべく、元満鉄副総裁・松岡洋右に秘密工作を指示。それは、あまりにも奇抜で意外な計画だった……。著者の原点ともいうべき昭和史サスペンス小説の傑作。
会社更生法という大企業優先の悪法を逆手にとり、擬装倒産で私腹を肥やす弱電機器の大手メーカー、イコマ電気社長。傘下の中小企業は軒並み行きづまり、自殺者が出るに及んで、ついに彼等の怒りが爆発した。そのさなか、前経理担当重役の杉村が失踪! 殺された疑いが……。不合理な社会のひずみをクローズ・アップし、激しく糾弾した松本清張の社会派長編推理小説。
女子高生・多田のぞみは、大病院の一人息子、島村譲(ジョー)との結婚を決めた。だが、ジョーには謎が多すぎた。毎夜、どこかへ消えていくジョーの後をつけたのぞみは、謎を握る男・高倉ケンにたどりつく。だが、彼の口から飛び出した真相は想像を遙かに超えていた。ジョーのなかには、全くの別人が棲んでいるというのだ……。悲しみが産み落とした人格〈リリー〉をめぐって、かつてない衝撃の物語の幕が開く。著者渾身、感動のサイコ・ラヴ・ストーリー!
五歳になる一人息子が、遊びに出かけたまま戻ってこない。子供を捜しにいった母親は、心あたりの工事現場で、心臓が止まりそうなショックを覚えた。ダンプカーから落とされた土砂で生き埋めにされ、死んでいた! 過失致死か? それでは一体誰が……。母親の執念の捜査がはじまる。息子を喪くした母親の怒りと憎悪が胸の中で激しく燃えたぎった。だが、その憎悪の果てに彼女を待ちうけていたものは……。平凡な日常生活のなかで誰もが遭遇しうる事件をテーマとし、女性心理を見事に描いた傑作短編集。表題作ほか七篇を収録。
満員の通勤電車がターミナル駅に到着し、先を争う乗客たちが奔流のように出口から吐き出された。その時、流れに取り残されてうずくまった一人の男。苦痛に顔を歪ませた彼の胸からは鮮血がしたたり落ちた!衆人環視の中で行われた大胆な殺人。警察は、面識のある人間の計画的犯行と見てただちに捜査を開始、被害者と同じ会社の経理係長に有力な動機を発見したが、その男の供述から、事件は意外な方向へ……。著者会心の表題作ほか5編を収録。
前夫のために蓄えも職場も失った看護師、川村奈緒は、資産家の老人・鬼沢の住み込み看護師となる。財産を狙い鬼沢の死を望む一族を冷ややかに傍観する奈緒だったが、鬼沢との結婚話が持ちかけられ――
雷鳴とどろく、晩秋のパリ郊外。フォンテーヌブローの森を見おろす深い闇のなかの古いホテルで、宿命的に出逢った日本人男女の決定的な恋の啓示。そして、交し合ったある黙契が、ロマンの香気あふれる、ドラマの幕開けだった――。第1の殺人事件は初冬の福岡、つづいて第2の殺人事件は、早春の箱根で起こる。だが、それぞれの事件の最有力容疑者には、完璧なアリバイを有していた……。人生のすべてを賭けた男と女の、美しくも哀しい愛がひき起こす、長編ロマンミステリーの傑作。
ひょんなことから、三億円を盗み、分け合うことになった男女五人。共犯関係の彼らは、しかし互いの名前さえ知らない―。それぞれの大義名分で罪に加担した彼らに、償いの道はあるのか。社会派サスペンス。
自らの意志で特攻攻撃から生還した元特攻隊隊員……テレビプロデューサーの雪島忠信は、その男の行方を追い始めるが……!? 時代に翻弄される人間の価値観の本質を描いた、本格ヒューマン・ミステリー!
赤痢菌培養液がたっぷりと手に揉みこんだ男が従業員食堂のめし櫃のしゃもじを握った! 翌朝、三百名の欠勤者を出したホテル大東京は完全な麻痺状態に陥り、直ちに営業を停止した。出世欲に燃える男を巧みに利用する東都ホテル社長。ライバルのホテルの評判を落とすべく密命を受けた高村博は、餌につられて必死に画策する。しかし、犯罪まがいのことまでして成果を上げた彼を待っていたものは……。冷酷な大企業の腐蝕した内面を鋭くえぐる森村誠一の力作!
やり手弁護士・小早川に、交通事故で夫を亡くした女性から、保険金示談の依頼が来る。事故現場を見た小早川は、加害者の言い分と違う証拠を発見した。第18回横溝正史賞大賞受賞作。
ある日突然失明した、天才ピアニストとして期待される輝美の周りで次々と人が殺される。気配と音だけが彼女の疑惑を深め、やがて恐ろしい真相が……人の虚実を鮮やかに描き出す出色の短編集。
小さな運送会社を経営している太田信次が殺された。被害者に恨みを持つ数多くの人間の中から、三人の容疑者が浮かびあがった。お金を借りていた同業者の村松。会社を辞めさせられた的場。恋人を太田に奪われた平沢。各々太田を殺す有力な動機があった。犯人を絞り切れないまま、捜査は難行した。その上、犯行当時、螢の光みたいなものを見たという奇妙な目撃者も現われて……。表題作他6編を収録した、オリジナル短編集。
その日、取り引き先のOL・石塚渚左との逢瀬から帰宅した久我を待っていたのは、妻の史子が登山した白馬岳で行方不明になったという報せだった。翌朝、発見された史子の遺体には不審な点があり、解剖の結果、何者かに絞殺されたことが判明する。刑事とともに調べた史子の持ち物からは、久我の知らない男が写った一枚の写真が見つかり、その男が唯一の手がかりと思われたが、三週間後、その男もまた遺体となって発見される――。久我は会社を辞め、妻の死の謎を追うことを決意する! 斯界の第一人者が描く長編山岳ミステリー。
函館の西郊、海に臨んで建つ邸宅。3代続く老舗宝石店の遺産をめぐり、家族の謎が明らかになる……鮮やかな叙述で導かれる驚愕のラスト。著者渾身のミステリ!
迷走と妄想の迷探偵・紅門福助の元に奇天烈な依頼が飛び込んできた。依頼人の別れた夫が、セーラー服を着たまま、車に轢かれたというのだ。紅門は調査の過程で、予備校講師・柏葉に話を聞く。しかしその夜、柏葉は首が切断された死体として発見される。容疑者はリストラされた元講師。果たして‘首切り’の復讐のため、柏葉の「お頭」を切断したのか?(第一話・春「顔面神経痛のタイ」) タイ、ウナギ、サンマ、アンコウと四季折々の旬の魚を題材に、4本の本格ミステリが味わえ、全編が一本の線につながる仕掛けになっている連作短編集。
千歳空港を飛び立った全日航ボーイング727型機が遠野山中で墜落、乗っていた115人全員が死亡した。遠野に取材にきていた東朝新聞記者・結城は、ニュースを知り、現場に一番乗りした。凄惨な墜落現場では、マスコミ各社が取材合戦を展開、遺体収容も順調に進む。だが、異変が起こった。どう数えても2遺体多く収容されているのだ。この謎の解明に結城は、ひとりの男を追いつめていった。遠野から光りきらめく沖縄へと…。遠野物語に隠されている‘秘密’がひき起こす連続殺人事件。著者会心の紀行ミステリー。
復員してきた金田一耕助がひらいた探偵事務所に名門・柳條伯爵家の息子が訪れ、その後何者かに殺害された。事件の嫌疑は金田一にかかっているようで……。金田一耕助と明智小五郎、2大名探偵が事件に迫る!