【ミステリー・サスペンス】タグのライトノベル・小説
凶悪犯捕縛に燃える警視庁捜査一課刑事・神条俊輔は、その非情な逮捕手口から裏社会では「狂犬」と 恐れられている。いま神条は自分の妻子を殺した銀行強盗の永倉を6 年間追い続けているが、その永倉 一味が沖縄にいるらしいとの情報が入った……。著者渾身の長編ハード・アクション。
心より金、愛よりセックス!欲望だけに生きた鬼畜、戦慄の叫び!警視庁捜査4課在籍中、重山利行は、ある殺人事件の背後に大物政治家が関与していることを掴んだ。彼と共存共栄の「紳士協定」を結び、不動産業に転身した重山は、己の欲望の赴くままに凶行を重ね、セックスに明け暮れていく……。7名の男女を殺害した男の壮絶な生を。赤裸々な独白体で描いた問題作! 1992年刊の廣済堂文庫の改装版。
どいつが味方で、どいつが敵か? 警察内部に巣くう巨悪に立ち向かう新米刑事が見た真実とは!? 書下し長篇警察サスペンス。MDMAを服まされた姪がショック死して、交際相手の戸辺を殴った刑事・米良剛。自宅謹慎となり、元相棒・露木が殺された知らせを受けても身動きがとれない。米良は誰よりも早く、殺人犯を突き止めたい一心で、私的な調査に踏み切った。露木が内偵捜査をしていた合成麻薬の販売会社を追うと、政権交代の陰であえぐ建設業者の闇が見えてきた…。
左遷された敏腕刑事が暗躍!傑作ハードサスペンス!元警視庁捜査四課の敏腕刑事・剣崎徹は、容疑者を誤殺し閑職に甘んじていた。しかし、かつての腕を買 われ極秘捜査を命じられることに。歌舞伎町の娼婦が相次いで猟奇的殺人事件に巻き込まれ、その捜査が 難航しているという。裏刑事として現場に戻った剣崎は、恐るべき犯人に肉薄するが…。大ヒット作品刊行!
新妻が刺殺された。靴跡と被害者の体内から検出された血液型から、最近起きた、別の連続殺害事件と同一犯と睨んだ成瀬警部は単独で捜査を始める。しかしそこへ、犯人らしき男がマスコミに犯行声明文を送りつけてきた! 連続殺人犯と一匹狼刑事の、息詰まる攻防を描く傑作警察小説の文庫化!
東京・原宿のマンションの自宅兼探偵事務所で中沢卓也がアシスタントの青柳理絵と愛を楽しもうとしていた矢先、邪魔な電話=仕事の依頼があった。それは総合病院院長からの夫人の素行調査の依頼で、2人で院長の自宅へ駆けつけると夫人は何者かに殺されていた……。エロティックミステリーの名作の文庫化!
官能小説家・川奈まり子の、初ホラー小説! 幼少の頃から 美熟女ブームを巻き起こしたAV女優時代、そしてつい最近にいたるまで、実際に著者が遭遇した肝の冷える恐怖体験を元に、人間の業と欲と色が織りなす深くて赤黒い闇の底を描き出す。寝苦しい夏におすすめの、奇妙で淫靡な物語集。 ホラー作家・岩井志麻子氏「書いた作家だけではなく、書かれた怪異そのものに色気がある」と推薦いただいています!
全く芽が出ない自称小説家の青年、蔦市伊織は、祖母から家屋と小さな土鈴、そしてある能力を引き継いだ。それは、人ならざるモノ―物の怪が視える力。ある日、幼馴染の可憐な美少女・小春から学校で噂の怪奇現象について打ち明けられる。女学校の美術室に巣くう『蜘蛛の神様』が、「代償」と引き替えに少女達の変身願望を叶えてくれるという。探偵よろしく事件解明をもくろむ小春に押し切られた伊織は、しぶしぶ真相解明に乗り出すが…(薔薇学校異聞)。伊織の『視えないモノが視える力』が呼び寄せる、不可思議な事件全3編を収録。帝都東夾にひしめく物の怪と、人とが織りなす幻想奇譚!
25歳のOLの変死体が自宅マンションで発見された。遺体は、全身が傷つけられている上に、右手の指が五本とも切断されていた。ほぼ1カ月前にも女子大生が同様の手口で惨殺されており、警視庁捜査一課の「遊撃刑事」こと雑賀直行は、同一犯の凶行と睨み、犯人の正体を追うのだが―。累計30万部を超える、著者最大のベストセラー作品がよみがえる!
エリートvs叩き上げ隠した扱いされたベテランの刑事魂が炸裂!人材派遣会社社長の撲殺体が発見された。大崎署の不破警部補は、部下の真崎巡査長と捜査を開始。捜査本部が設置され、不破と真崎は出張ってきた本庁捜一強行犯捜査第六係の警部補たちとそれぞれコンビを組まされることに。不破は、エリート意識が強く所轄を見下す本庁組が鼻持ちならずに…。本庁と所轄署の争いを描く!
雪が降ったある日、17歳年下の恋人・誠人に女の影を感じた。相手は、誠人の同僚で元キャバ嬢という異 色の経歴を持つ女・江川。一人の男をめぐる女の騙し合いは、いつしか己の生存をかけた闘いに発展。 お前は一体、何者なんだ?――得体の しれない女に日常が追い詰められていく。嫉妬と執念の渦巻くこの腐海から、浮上できるのは、たった一人だけ。 「このミス」大賞受賞者が贈る、疾風怒濤の情念ミステリー。
渋谷のレストラン、衆人環視の中、高校生が四十代半ばの男にシグP220の銃弾を浴びせた。その直後、奥のテーブル席で少女が椅子から転げ落ちる。流れ弾に首筋を貫かれたのだ。昏睡状態となってしまった少女の名は詩織。「暴き屋」瀬名渉の実姉の愛娘だった。犯人は雑誌の読者モデルで覚醒剤と大麻の常習者今村譲司。怒りを秘め、裏社会の男三人と女一人が、未成年の怪物が生まれた真相に迫る。「暴き屋」シリーズ第3弾。
仲間からも敵からも「無敵刑事(デカ)」と恐れられる無頼の刑事・土門岳人に、美人フリー・ジャーナリストの久世沙里奈から電話があった。聞けば、同棲している銅版画家の轟麻衣が三日前から行方不明という。どうやら、いま沙里奈が取材中のネット犯罪集団「報復屋」が絡んでいるらしい。大人気「無敵刑事」シリーズ、第3弾!
極秘指令!凌辱と殺戮のカウントダウン 悲鳴と銃声が響き渡るテレビ局に潜入せよ!首相弾劾の生放送を要求する武装集団が女性歌手らを人質にテレビ局のスタジオを占拠。極秘指令を受けた郷原力也は、悲鳴と銃弾の行き交うテレビ局にただちに潜入。次々と人質が凌辱されるなか、今度は種子島宇宙センターを視察中の首相が拉致され……。
嬲り殺された女への挽歌を胸に、復讐の冷たい炎が今燃え上がる! 一匹狼の殺し屋・神原隆二の女・涼子が誘拐された。涼子に惚れた神原が、殺し屋稼業から足を洗う決意を固めた矢先のことだった。神原は現金と引き替えに、涼子奪還に成功。だがその直後、涼子は神原の目の前で、体内に仕掛けられた時限爆弾によって惨殺されてしまった。敵は何者なのか。復讐の炎を胸に秘め、再び殺し屋稼業に手を染めた神原。だが、関東を牛耳る帝都連合会長・剛田によって依頼された〈殺し〉の裏には、涼子の死との密接な関係が…。 スプラッター・ホラーの第一人者が新境地に挑んだ長篇ハードボイルド・バイオレンス。「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊!●友成純一(ともなり・じゅんいち)1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
東京・名古屋・京都を結ぶ謎の殺人事件を解くカギは…? 東京・霊南坂に隣接するホテルで、遺書を残して女性が自殺した。ウエディングベルを夢みた同級生の死に、疑惑を抱く松田弘美は、その背景を探りはじめる。さらに二日後、京都のマンションで、元刑事が墜落死した。事故死として処理されたが、この決定に不満を持つ上原恭平刑事は、ある事実から秘かに真相究明に乗り出した。 二つの事件が、名古屋で繋がった時、六年前に同じ手口で葬られた、サラリーマンの死が浮かんできた。巧妙に仕組まれたトリックに、弘美と上原の挑戦は続く…。●矢島誠(やじま・まこと)1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。
「私にも、殺したいほど憎む人がいる」と隣に住む女は告白した ステンドグラス作家・羽田野祥子は、妹をもて遊び、自殺に追い込んだ男・森嶋吾郎を殺そうと刃物を手に待ち伏せをしていた。そんな彼女の前に、アイと名乗る謎の人物が現れた。「ぼくが、かわりに殺してあげましょうか」……一週間後、森嶋は自宅近くの公園で頭を割られ、死体となって発見された。次の日、祥子は隣に住む主婦・宮脇まゆみに、「わたしにも殺し屋を紹介してほしい」と頼まれる。殺意を抱く二人の女性心理を描く長篇サスペンス。●新津きよみ(にいつ・きよみ)1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
欲望の街を流れる黒いカネ、地下銀行組織に挑む一人の男 新橋で強盗殺人事件が起こった。奪われたのは現金ではなく、手形と小切手のみ。現金に比べ警備が甘いという盲点をつく事件だった。留置場勤務の宇佐美は、勾留中の容疑者・滝沢が香港マフィアを相手にした地下銀行に関わっていたことを聞き、彼をマークする。一方、婚約者に八千万円もの大金を借りた旅行会社社長がタイで失踪。しかもその婚約者も行方不明らしい。宇佐美は捜査を開始した。●龍一京(りゅう・いっきょう)1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『狂った正義』(廣済堂文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)、『重犯』『虐讐』(徳間文庫)など著書多数。
悪を許すまじ! 企業の内部権力抗争とそれに絡む暴力団の存在を嗅ぎつけた銀狼刑事・本郷の活躍! 羽田空港近辺でタクシー運転手が射殺され、乗っていた女性が何者かに拉致された。女性は、退官後公証人をしている元検事の愛嬢だった。検事と旧知だった元警視庁警部の本郷義久は、かつての上司に依頼され彼女の行方を追う。だが調査を進める本郷は、事件の背後に、ある企業の内部権力抗争とそれに絡む暴力団の存在を察知。犯人の放つ凶弾がさらなる犠牲者を生む中、本郷は醜悪な欲望に駆られた犯人に肉薄するが…。●龍一京(りゅう・いっきょう)1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)など著書多数。
シティをふたたび襲う脅威! ベンはトベラやマジックとともに、最強の敵に立ち向かう! トベラをついに取り戻し、マジカル・シティへと帰ってきたベン。ようやく訪れたかに思われた平穏な日々は、しかし突如墜ちてきた謎の流星によって、ふたたび破られた! マジックやトベラ、乱星号、心強い仲間たちとともに、シティを襲った脅威と対峙するベン。その中で彼は自らが何者なのかを思い出し始めるが……。ベンを襲う〈暗黒〉の正体はなんなのか、そもそもマジカル・シティとはどういった存在なのか、その謎がついに明かされる! 大人気オカルト・ホラー・アクション、その第10弾にしてシリーズのフィナーレを飾る最終巻が電子で復刊! 表紙&口絵イラストは義仲翔子による描き下ろし。●朝松 健(あさまつ・けん)1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
皮膚の内側にさまざまな情念を閉じこめて、黒々と人びとがうごめいている 深夜の酒場で、偶然、青春時代ジャズ仲間だった男と女が再会した。「よかったら、おれに運転させてくれないかな? 御指定の場所まで送りとどけるぜ」だがこのときすでに、或る不思議な事件の幕が切って落とされていた。財界実力者、TVディレクター、インド人留学生などを巻き込み、やがて物語は、一人の若い女性ジャズシンガーの出生の秘密へとつながっていく…。大人の会話が愉しめるハードボイルド・ミステリー、ついに電子書籍で復刊!●河野典生(こうの・てんせい)1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
捜査の行く手で起きる謎の殺人、その影に三十年前の伊勢湾台風が… 名古屋城内での中年男性の変死体と仁四郎作の陶器が発見された。その陶器は三十年前清洲で起きた惨殺事件の現場から盗まれたものであった。事件は犯人寺本が伊勢湾台風で水死したため、被疑者死亡で解決していた。だが、寺本の母親の不可解な死から、急転、捜査中の事件は意外な方向へと進んでいった…。その黒い渦は、やがて、陶芸界の重鎮、重原惣平から独立を許された、堀田光一とその恋人・聡子の二人を巻き込んでいく。 三十年の歳月を経て、いま、名古屋城内に、信じられない犯人の素顔と驚愕のどんでん返しが待っていた…。●矢島誠(やじま・まこと)1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。
東京とベルリンで殺戮を続けるテロ組織の狙いは!? 東京・日比谷のど真ん中で、東ドイツの経済担当のVIPが襲われ、警固の警官共々暗殺された。犯人グループはヨーロッパのテロ組織との情報を得た警視庁は、今村・権藤の美女と野獣コンビを派遣。二人は東独警察のグィド刑事と捜査を始めた矢先に、またもや西ベルリンで暗殺が発生。懸命の捜査で‘ノア’と名のる組織が浮かび上がったが、次々と起こるテロ事件の背後には、そのノアを操る忌わしき存在の深謀遠慮が潜んでいた…。 好評シリーズ『淫獣軍団』の主人公である今村・権藤コンビ、初の顔合わせとなった怪事件を描いた作品。「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊!●友成純一(ともなり・じゅんいち)1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
グルメライター水沢風味子・周富徳の殺人レシピ 中華名人・周富徳と料理評論家・門野哲哉の論争に巻き込まれる形になってしまったグルメライターの風味子は、自宅に押しかけてくるテレビのリポーターに辟易していた。そんな騒ぎのなか、なんと門野が仕事場のマンションで死体となって発見される。しかも、なぜか死体には塩がかけられていた…。やがて、第二、第三の事件が起きるのだが、ある不思議な共通項が存在すること気づく。「最初は、塩。次は、砂糖。そして、こしょう?」三種類の調味料が、いずれも事件に関与しているのは、偶然なのだろうか。そして、真相を追いかける風味子は、犯人がひた隠しにしてきた悲しい過去へと辿り着く…。グルメライター水沢風味子が連続殺人事件の謎に肉薄する、長編サスペンス。●新津きよみ(にいつ・きよみ)1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
5人の女が抱いた「殺意」の行方は…? 傑作心理サスペンス「仕事辞めちゃったのよ」夫の姉・久里子がまた転がり込んできた。主婦・時子は無神経でルーズな久里子の行動がいちいち目障りで仕方ない。大切な「我が家」を侵食していく義姉の存在。時子のストレスは、いつしか殺意にまで上り詰める…。(「暖かい殺意」) 平凡な女たちがありふれた日常の中で、ふと芽生えさせた殺意。それがどんどん葉を広げていく様をリアルな筆致で描く。オール読物推理小説新人賞・最終候補作品二編を含む短編集。第4回新風舎文庫大賞ミステリー部門賞受賞作。●松村比呂美(まつむら・ひろみ)1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)などがある。
四人の女豹刑事が三つの事件を結ぶ点と線から真相解明の突破口を開く! 沖縄の珊瑚礁の中で女性の全裸死体が見つかり、その女友達二人が失踪した。同じ頃、スチュワーデスと銀行員が拉致され、それぞれ十億円ずつの身代金要求がきた。警視庁の五加木警視は、特務機関の四人の女豹刑事に極秘で事件解決を命じる。だが、彼女たちの行動は筒抜けで、犯人は銀行側から見事に金を奪い取った。内部に共犯者が…? 四人は殺人と誘拐事件の繋がりを掴むや、黒幕を炙り出すべく罠を仕掛けた。長篇ポリス・アクション第4弾!●龍一京(りゅう・いっきょう)1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『狂った正義』(廣済堂文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)、『重犯』『虐讐』(徳間文庫)など著書多数。
大戦前夜の上海、魔都に咲いた一輪の花……その数奇な生涯とは? 上海。魔都と呼ばれた街。密命を帯びた日本軍人と、ダンス・ホールに憧れる若者の二人は、デカダンの香り高い謎の美女・リリーに出逢った。スパイ、暗殺団の襲撃、国際政治の虚々実々の駆け引き。そして、遙かな時を隔てて明らかになる人間の真実…。エンターテインメントの巨匠が広大なスケールで描く冒険小説。●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし)1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
失意のまま死んだ元首相が残した謎の告発、永田町に蠢く魔物とは!? 十年前に一億円の不正献金問題で総理総裁の座を追われ、失意のまま六年前に死亡した島倉武明。彼の七回忌法要の翌日、渕上は未亡人から遺書を渡される。その内容を一読した渕上は驚愕する。そこには現総理の高延と、当時島倉派にいた吉原に関する告発が書かれていたのだ。渕上は、警視庁での渕上の後輩で有能な公安刑事だった尾形一刀に調査を依頼。さっそく調べを開始した尾形だが、肝心の吉原が謎の交通事故で死亡していることがわかる。さらに、吉原とつきあいのあった会計士が行方不明となり…。そして、強大な敵の影が尾形に迫る。 権謀術数渦巻く政治の世界、そしてその裏で暗闘する調査員・ヤクザ・警察…。ハードバイオレンス・サスペンスの傑作、第2弾。●広山義慶(ひろやま・よしのり)1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。
死体に残された謎の文字「ちくまがわのうらみ」は何を意味するのか 奈津美は信州松本に本拠をかまえる医薬品メーカー森沢製薬の令嬢だが、わけあって、東京で派遣社員をしながら一人暮らしをしている。そんな彼女が久方ぶりに松本に帰省すると、縁談が用意されていた。気の進まない奈津美は、両親や親類に説得され、やむなく見合いだけは承知したが、その席上、森沢製薬会長の訃報が入った。彼の遺体は安曇野を流れる穂高川の河原で発見され、他殺の線が強いという。そして、死体のそばには「ちくまがわのうらみ」という文字が残されていた…。●矢島誠(やじま・まこと)1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。
敵討ちを誓う妹の魂の叫びと特捜刑事たちの怒りの咆哮! 結婚を間近に控えた女性が、顔にタオルを掛けただけの全裸死体で発見される。絞殺でも刺殺でもなく、いったい死因は? 女性失踪者を捜す刑事たちがまた、彼女のマンションに行くと、そこにも同様の死体が…。連続殺人の様相を見せる事件に、刑事たちは色めきだつ。捜査線上に浮かんだ男は、女刑事・絹田歩夢が乳ガン検診で訪れた病院の院長だった…。警視庁特命捜査班『セクション9』の刑事たちが卑劣な犯罪に挑む!●龍一京(りゅう・いっきょう)1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『狂った正義』(廣済堂文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)、『重犯』『虐讐』(徳間文庫)など著書多数。