キルクス、カトルシヴァ両皇子との緒戦、勝ち負けつかず。その結末は引き分けというにはあまりにも重い代償をレオナートに突きつけた。一方、中央帝国パリディーダでは、ツァーラント帝国、ガビロン帝国を一つに束ね、三国同盟でレオナートを滅ぼす邪悪な秘策が蠢動していた。恐るべき絵図を描くは、千里をも見通すとされる《魔女》シェヘラザード。混乱の情勢を不敵に操る魔術のごとき企みが、レオたちを新たな戦いへと誘う――。いざ示さん、王者の戦い!強大なる三帝国を堂々迎え撃て!!魔法がない――だから面白い!あわむら赤光が紡ぐ、痛快にして本格なるファンタジー戦記の大本命、激動の第9弾!!【前回までのあらすじ】宿敵アドモフ帝国を下し一国を担う為政者となったクロード帝国第八皇子レオナート。台頭の報せは諸国へ轟き、今や大陸は彼を中心に激動の時代を迎えていた。その覇業に立ち塞がるのは≪冷血皇子≫キルクス、ガビロン帝国第四太子カトルシヴァ。天下の三皇子、テヴォ河にて相対す――。互いに少なからぬ損害を受けながらも緒戦は勝ち負けつかずに。だが彼らの目に宿る炎は今だ衰えることはなかった。一方、中央帝国パリディーダでは大陸をかき乱す邪悪な策謀が蠢きだしていた……。※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください