神戸旧居留地の一角にひっそりと佇む、お夜食専門のビストロ『tete-a-tete』(テテ・ア・テテ)。オネェ言葉のイケメンシェフ・千紘が作る魔法のような料理を求めて、今宵もまた顔なじみのお客さまがやってくる──はずだった。その日、ウェイトレスの莉乃が店にやってくると見知らぬ男性に声をかけられる。千紘に用があると言う彼を店に通した莉乃は、「戻ってきてくれ」と土下座しながら懇願する男性の姿にあ然としてしまう。わけがわからないまま、千紘に言われるとおりに今夜は営業をお休みすると常連客に連絡。そのまま2週間以上が経ったある日、ようやく千紘から連絡が──でもそれは、莉乃が望んでいたものではなくて……※このタイトルには【分冊版】がございます。重複購入にご注意ください。