公爵令嬢エリナと婚約し、ルベリア王国の王太子となったアルヴィス。結婚式を終えた二人は、正式に夫婦となった。エリナの立場も王太子妃となり、アルヴィスは彼女専属の護衛騎士を就けることに。そうして女性騎士二名を選び、エリナを守る体制を整えた頃、二人は公務でリュングベルを訪れる。リュングベルはルベリア王国において交易を担う重要な都市の一つ。アルヴィスは視察のために動き回るが、エリナと海に行くなど王都では得られない穏やかな時間も過ごす。エリナもアルヴィスとともに過ごせる幸せを感じていたが、海辺で出会った青年から一つの忠告を受ける。「王太子の傍にはいてはいけない」と――。寂しげな目をした青年はアルヴィスの過去と関係があるようで……?これはとある王国のお話。ふたりが恋を知り、愛を育んでいく物語。