夏休みのたびに私は母の実家がある田舎へ行った。<br />新鮮な山海の料理に、いとこたちとの交流。<br />楽しい夏の日々だ。<br />あの部屋にさえ入らなければ…。<br />(「死面」)理恵が合コンで出会い、付き合ったのは、容姿はよいがかなり内気な男。<br />次第に薄気味悪い行動を取り始め、理恵は別れようとするのだが…(「殺人休暇」)。<br />平凡な日常の向かう先が、‘シアワセ’とは限らない。<br />ミステリの偉才が紡ぎだす、小説的な企みに満ちた驚愕の結末。<br />