こわれたせかいの むこうがわ
《フウ》――最下層の孤独少女。
友は小鳥のアサと、ジャンク屋の片隅で見つけた、古いラジオのみ。
《カザクラ》――マイペースな腹ぺこガール。
出会った瞬間からフウを「お兄ちゃん」と慕い、陽気な笑顔でつきまとってくる。
そんな二人が出会ったここは、世界にただ一つ残るヒトの国。
異形の怪物たちが支配する果てなき砂漠の真ん中で、ヒトビトは日々の貧苦を喜びとし、神の使いたる王のために生きねばならない――。
だが、彼女たちが知る世界は、全部大ウソだった。
たくさんの知恵と一握りの勇気を胸に。
今、《世界一ヘヴィな脱出劇》が始まる。
第26回電撃小説大賞《銀賞》受賞作。
風の名を持つ、二人の少女の物語。
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