伝統俳句の中心的存在として活躍、昭和俳句史に厳然とその名を刻む飯田龍太。<br />「大寒の一戸もかくれなき故郷」「かたつむり甲斐も信濃も雨のなか」「春の鳶寄りわかれては高みつつ」など、郷里の風光と人事をこまやかに詠い上げた。<br />鋭敏な感覚と豊かな叙情に支えらえた作品群は、高潔にして格調高く、自在の境地を示している。<br />既刊句集10冊に拾遺を加えた全5728句に、自句自解抄、年譜、季語索引を付す決定版!解説・井上康明