遂に成人を迎える花穎は、烏丸家の仕来りに則り、当主として肖像画を描いてもらうことに。<br />そんな折、候補者リストに挙がった画家達に次々と異変が起こる。<br />衣更月は、背後に潜む陰謀に気づき花穎を守ろうとするが、当の花穎は彼の忠告もどこ吹く風。<br />苛立つ衣更月だが、花穎のある意外な想いに触れ――。<br />「僕は当代、烏丸家当主だ」「―貴方は、私がお仕えするたった一人の主人です」実写映画化もされた不本意コンビの上流階級ミステリ、堂々の完結!