バケモノたちが嘯く頃に
「磊一よ、私からの持て成しと、同じバケモノ同士への親愛の証じゃ。
食え」 そう言って彼女が突き出したそれは、人間の’はらわた’だった――。
昭和25年晩夏。
名家の令嬢の家庭教師として、村を訪れた青年・塩沢磊一。
そこで彼が目にしたものは、死体のはらわたを貪る美しき’バケモノ’、御首茉莉花の姿であった。
淑やかな令嬢の変貌は病か、それとも祟りによるものか……? 時を同じくして起こる少女の連続失踪事件。
失踪者の特徴は、茉莉花の部屋で見た’それ’と一致していて……。
バケモノ姫の家庭教師・塩沢磊一がすべての謎を解き明かす――!!
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