藤色の記憶
心中間際に心変わりした恋人によって、土の中に埋められてしまった優枝。
掘り起こし救い出してくれたのは、白兎という見知らぬ少年だった。
彼は恋人への復讐をそそのかすが、どこかからかうようなその態度に、優枝は戸惑うしかなかった。
そこへ、生き別れの弟・慶介から突然電話がかかってくる。
母が手遅れの病で入院し長くなく、優枝に会いたがっているという。
かつて父と自分を捨て家を出ていった母。
逡巡する優枝に白兎は「生き返った命は7日間しかもたない」と告げる。
それを聞いた優枝は白兎とともに、一度は捨てた故郷へ戻る決意をする……。
大人の女のサスペンス・ミステリ! (※本書は、2012年9月講談社より刊行された単行本『白兎2 地に埋もれて』を加筆修正し、改題の上文庫化したものです)
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