むすぶと本。
あの、はな色の本にもう一度会いたい――。
榎木むすぶは中学二年生の夏に出会ったはな色の本を忘れられずにいた。
あれから同じタイトルの何冊もの本と話したけれど、あの本とはやっぱり違う。
そして中学三年生の夏、むすぶは再び北陸の地を訪れることになった。
やっと会える! と胸をときめかせる反面、その本の持ち主と思われる少女のことは怖い。
とりあえず事件の起こった屋敷を訪ねてみると折り紙にくるまれたブローチを拾った。
そこには『わたしに会いに来て』と書かれていて――。
表題作ほか恋にまつわる短編も収録した第3弾!
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