死者殺しのメメント・モリア
死は平等である。
富める者にも貧しき者にも。
だが時に異形となる哀れな魂があり、それを葬る少女がいた。
モリア=メメント。
かつて術師の血を継ぐ王族の姫だった娘。
特別な力をもち、今は刻渡りの死神シヤンとともに、あるものを捜して旅をしていた。
シヤンのもつテンプス・フギトの時計に導かれ、あらゆる時と場に彼らは出向く。
現代ニューヨーク、17世紀パリ、時代と場所が変わっても、そこには必ず、死してなお悪夢を見続ける悲しい亡霊たちがいた――。
死は等しく安らかに――祈りをこめてモリアは死者を葬る。
永遠を生きる時の旅人がつむぐ、祈りと葬送の幻想譚。
【登場人物】◆モリア=メメント 青い喪服を着た美少女。
術師の血をひく王家の娘だったが、過酷な運命にもまれ、死神と契約をして永遠の命を得る。
あるものを探すため、死者を弔いながら旅をする。
◆シヤン=ラウエレウム 美形の死神。
「時」をつかさどり、テンプス・フギトの懐中時計を操って時空を移動する。
強大な力を持つ存在だが、モリアの従者に。
人間を哀れみ、時に面白がっている。
更新中です。しばらくお待ちください。