彼なんかより、私のほうがいいでしょ?
「好きな人ができたみたい……」 えっ。
その言葉に水沢鹿乃の魂は、一瞬すぽーんと旅立ちかけた。
幼馴染の少女・堀宮音々。
ゆるふわなセミロングが魅力、運動以外は成績優秀、家庭的で気もよく利く彼女が、好きな男ができたと言ってきたのだ。
――鹿乃は、音々が好きだ。
女の子同士なのに。
いつの間にか彼女が、親友以上の存在になっていた。
それなのに……。
どうしようどうしよう音々を渡すもんか、と思い悩んだ挙げ句、鹿乃の思考は、世にも奇妙な着地を遂げる。
それは。
「心は無理でも、体なら……!」(!?) かくして、鹿乃の無茶でちょっと過激な【音々攻略作戦】が始まる!
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