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八男って、それはないでしょう!

魔族との初邂逅から一年、ヴェルはアグネスら弟子三人娘、フィリーネとの結婚式を迎える。
式がひと段落したころ、ブライヒレーダー辺境伯が『ハグレ魔族』に起因する厄介事を語り始めた。
辺境伯によると、魔法使いのいない地方貴族が、魔法が使える者なら魔族でも問題ないとして彼らを雇い入れ、代々抱えている細かい諸問題をその力で強引に解決しようとしているのだそうだ。
かえって傷口が広がるとも知らずに……。
そして案の定、紛争は起こる。
借金苦のブレンメ男爵家の嫡男イーヴォが、マインバッハ騎士爵領内にある魔導飛行船の発着場を占領すべく『ハグレ魔族』を率い動き出したのだ。
その情報は、ブレンメ男爵家の令嬢イヴァンカが文通相手であるアマーリエの息子カールに宛てた手紙から判明したのだが、これを知りヴェルは動揺を隠せないでいた。
――あの幼く可愛かったカールが貴族令嬢と文通……いったいいつの間にリア充に……。
各地の紛争に甥っ子の文通事情。
ヴェル的にはどっちも苦い感じの第二十四幕!




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