喜べ、幸いなる魂よ
18世紀ベルギー、フランドル地方の小都市シント・ヨリス。
ヤネケとヤンは亜麻を扱う商家で一緒に育てられた。
ヤネケはヤンの子を産み落とすと、生涯単身を選んだ半聖半俗の女たちが住まう「ベギン会」に移り住む。
彼女は数学、経済学、生物学など独自の研究に取り組み、ヤンの名で著作を発表し始める。
ヤンはヤネケと家庭を築くことを願い続けるが、自立して暮らす彼女には手が届かない。
やがてこの小都市にもフランス革命の余波が及ぼうとしていた――。
女性であることの不自由をものともせず生きるヤネケと、変わりゆく時代を懸命に泳ぎ渡ろうとするヤン、ふたりの大きな愛の物語。
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