穂刈は、クラスで起こるいじめに目を反らすような、事なかれ主義の中学教師だった。<br />しかし小6の娘がいじめで飛び降り自殺をはかり、被害者の親になってしまう。<br />加害児童への復讐を誓う妻。<br />穂刈を責める息子。<br />家庭は崩壊寸前だった。<br />そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。<br />追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く……。<br />