魚のブローカーから一転して興業証券への再入社。<br />37歳の山鹿悌司の転身は、「兜町最後の相場師」へのスタートとなった。<br />入社から2年後、株式市況の悪いなか、新設された投資信託販売特別班長の1人に山鹿は抜擢された。<br />まったくの素人にもかかわらず、独自の発想と勘で金融機関から大口の注文を集めた山鹿は、たちまち兜町で頭角をあらわしていく――。<br />相場を生き抜いた男の、波乱万丈の半生を描いた経済小説の金字塔!