商人の娘・芹は、若君の乳母を務める母に呼ばれ、城へおもむくことに。<br />だがそこで芹に与えられた役目は、若君・知澄の側女となることだった。<br />母からの突然の命令に愕然とする芹。<br />知澄はそんな芹を、ある誤解からひどく詰り、乱暴に抱いてしまう。<br />互いの事情を知らぬまますれ違う二人。<br />それでも、知澄を慕う芹は、彼の歪んだ欲望を受けとめ続けていた。<br />一方知澄も、芹に対する激情は恋だと認め始めるが、その矢先、二人は引き離されて……。<br />