うつしゆめ
楢坂高校を卒業して3年半。
柏木陸は関西随一の国立大生という肩書きと、人から羨望されるほどの美しい外見を利用して、刹那的な生活を送っていた。
ただ、彼は常にどこか冷めていて、他人とは一線を引いた付き合いをしている。
四回生となったある夏の日、陸は一人雨の中、愛車を走らせていたが、道に迷った上に、カーナビが故障。
仕方なく山中で見つけた洋館を訪れると、そこには陸と同年代の美しい女性がいた。
常に他者との関係で主導権を握ってきた陸だったが、彼女の不思議な魅力に翻弄され、苛立ちつつもやがて…。
陸の心を見透かし惑わす彼女はいったい何者なのか? 夏の陽炎のように美しくも儚い一夜の出会いを描いた、幻惑のラブストーリー。
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