銀色の月の花嫁
地の果ての山脈のもと、潤沢な水をたたえる谷にドラゴンの一族が住んでいた。
ある日、人間の姿に変化している王子・ロベールは、谷を訪れたレクラン王国の王子フェルディナンと出会い、友情を深める。
彼に刺激され、恋への憧れを募らせたロベールは、魔女に自分の未来の恋人の姿を水鏡に映してもらう。
その美しい女性にすっかり魅入られた彼は、四方八方を必至に探すが、見つけることはできなかった。
一方フェルディナンは、その後王族の権力争いに巻き込まれ、矢で射られて負傷したところを若い魔法使いのリアーヌに助けられた。
素朴な彼女に心惹かれたフェルディナンは、必ず迎えに来ると誓って城に帰って行ったが、その後何の音沙汰もなかった。
そんなある日、国王となったフェルディナンが花嫁探しの舞踏会を開催するという噂がリアーヌの耳に入る。
怒りを覚えたリアーヌは、村一番の美女・オレリアの身体を借りて、城に乗り込んでいく…。
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