龍鎖のオリ
滅龍王ティアマット――その精霊を体に取りこみ、 龍殺しとなったノゾム。
しかし、絶大な力は自身のスキル’能力抑圧’で抑えられていたため、周囲からの評価は相変わらず低いまま……。
しかし、学園の実力者のアイリスやティマ、問題児のマルスと穏やかな時間を過ごすことで、ノゾムは傷ついた心が和らいでいくのを感じていた。
そんなある日、冒険者ギルドでエルフの少女、シーナと出会う。
家族を失い、精霊の加護を失い、笑顔を失った彼女。
周囲から蔑まれながらも、果てのない努力を続け、もがき続けるその姿にノゾムは自分を重ね合わせるのだが……。
(ああ、そうか……。
彼女はまだ、折れていないのか……)彼女の瞳に宿る、強い意志。
自分と異なるそれを見るたびに、停滞していたノゾムの心は大きく揺さぶられていく――! 足りないのは、自信か、力か。
――これは、心の歩みを止めた少年が、最初の一歩を踏み出す物語。
※電子版はショートストーリー『アイリスディーナ 犬好きの始まり』、電子限定書き下ろしショートストーリー『犠牲者と諸悪の根源』付。
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