会社から歩いて五分。<br />足しげく通うカフェに、千里の好きな人がいる。<br />舞川という名のウエイターだ。<br />見てるだけでいい。<br />成就することのない片想いだっていうのはちゃんと分かってる。<br />だけどある日偶然、カフェの外で出会った舞川にご飯に誘われて、キスされて(!)、押し倒された(!!) 「だってお前、全身で俺が好きだって言ってるし。<br />据え膳喰わぬは男の恥」――って、ぼく、告白なんてしてないよ?