旋律に抱かれて
「パチンコってのは幸運判定機だ。
当たる時は運がいい証拠だ」ただ隣にいあわせただけ…彼のその言葉に、張りつめていた心が癒される。
――ピアニストの東名和貴は、スランプの中にいた。
悩むまま…ふらりとパチンコ店に入った。
音と光の洪水に頭が真っ白になる――座った台が当たって、途方に暮れる初心者の面倒をみてくれたのは無精髭の男・鍵谷だった。
何でも教えてくれて、失業中だと言うのに生活には困ってないようで…とても不思議な男。
気付けば東名は店に足を向けていた。
…彼に、逢いたくて。
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