施設で育ったハーフの武生は、ウリの仕事をしながらいつかアメリカに父親を捜しに行くという夢を抱いて生きている。<br />そんな武生の前に現れたのは、全国でも有名な暴力団の幹部・結城。<br />結城は五年前の抗争で妻子を亡くして以来、明日が見えない毎日を死んだように生きていた。<br />結城の奥底に見え隠れする優しさと虚無感に次第に惹かれていく武生。<br />だが、武生と結城の前に、過酷な暴力団の掟が立ちはだかって―――。<br />