この想いは許されない―それを知りつつも、冴紗は今日も自分の住む神殿から遠く離れた王宮へと向かう。<br />王宮で待つのは冴紗の愛する人…羅剛王。<br />男らしく猛々しい王は、自ら冴紗を神殿に追いやっておきながら、ことあるごとに呼びつけ、いつも辛くあたる。<br />嫌われていてもずっとそばにいたかった…神官などになりたくなかったのに…。<br />あるとき、羅剛王と他国の姫君との婚礼話を耳にし、冴紗の心は乱れる―。<br />激しく切なくそして甘い、一途なロマンス。<br />