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縁もゆかりもあったのだ

第34回講談社エッセイ賞受賞作家こだま場所と記憶をめぐる、笑いと涙の紀行エッセイ「俺はたった今刑務所から出てきたんだ」私たちは「えっ」と発したまま固まった。
刑務所と監獄博物館のある街特有の冗談だろうか。
膝の上に載せた「かにめし」に手を付けられずにいた。
(中略)別れ際、おじさんが「これやるよ、餞別だ」と言って渡してきたものを広げてみた。
それは首元や袖口の伸びきったスウェットの上下だった。
第34回講談社エッセイ賞受賞のエッセイストこだま、待望の新作は自身初となる紀行エッセイ。
どの場所でも期待を裏切らない出来事が起こり、そして見事に巻き込まれていくこだま。
笑いあり、涙あり、そしてドラマチックな展開に驚く内容も。
網走、夕張、京都などにとどまらず、病院や引っ越し、移動中のタクシーなど「自分と縁のあった場所」について全20篇を収録。




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