学芸員の私は旧家や辺鄙な土地を訪れる機会がある。<br />野々宮先生の喜寿を祝う会に出席した折、そうした場所で見聞きした話をまとめるよう先生に勧められ――。<br />第8回『幽』怪談文学賞・長編部門大賞受賞作。<br />