突然、目の前に現れた見知らぬ男は少年に言った。<br />「世の中のためになる人間──誰かの役に立つ人間になれ。<br />大切なのは何のためにそれが必要か、ということだ」と。<br />そして月日が流れ、少年は政治家になった。<br />情報分析員の葉山隆は、HUMINTとして、ある男の調査を始める。<br />真実に近づくことは、前途有望な若き政治家の人生を翻弄することにもなるとも知らず……。<br />大藪春彦賞受賞作家が放つ、本格スパイ小説!