あおなり道場始末
神妙活殺流の遣い手として知られた先代の死から早一年、青鳴道場は存亡の危機にあった。
跡を継いだ長男の権平は若く、その風采の上がらなさや昼行燈な性格から、ついには門人が一人もいなくなってしまったのである。
だがある日、権平がようやく重い腰を上げる。
「父の仇を捜すために道場破りをいたす」。
酔って亡くなったとされる先代の死には不審な点があり、直前には五つの流派の道場主たちと酒席を共にしていた。
権平は道場再興と父の汚名を雪ぐため、道場破りを始める。
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